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2023/07/08 |
万博チケット、企業だけにまとめて買ってもらうの、ちょっと古くさいやり方では? と内心思っているのですが……どうした維新。こういうの得意じゃん。「ほんまにすんません。地球が裏返ろうと払い戻し不可。前売り買ってください大阪府民。期間中三割引きにするから!!」とか無理なのん?(言うだけなら簡単である。府民の財布の紐は月の石よりかたいのを見透かされている……) 前回の万博は迷子が4万8000人だったそうな。いま、何なら見たいですか。空飛ぶ円盤ならわりと見たいので、NASAも認めたし宇宙人ホイホイ打ち上げよっか。 誘致にどれだけの人が携わったか。大阪は、西日本はどれだけ国内外に貢献する気があるのかということを問われている気がするので、お客様気分で待っていていいのかな……? と思ったりもする。 中学生たちが親に反対されながらも、パラリンピック観客席に呼ばれて「経験になると思ったので来ました」と言っていたり。未知の疫病が怖くなかったわけないと思う。オリンピック延期でコロナで国に帰れなくなった黒人選手を、一年、前橋市が全面的に支援しているうちに「母国でお父さんが死にました」と泣いたとき。 それはブラウン管でさえない中国製液晶テレビの、一瞬を通りすぎるだけの電気信号である。おそらく一生出会うことはない人々の生き方に、直接関わることもない日常に一方的に触れた。料理店を開けることになったウクライナの方が母国語でポツリと話した。「ここではウクライナ人にもどれるのです」。 地球の裏側に気軽に行ける状況にはないし、これから先も日本を出る機会もないかもしれない。創作物ではない海外の人々に触れた経験がほとんどないので、間接的に自分の中にあるルーツを知っておきたい。 他愛ない話を書くのは一瞬だと思われがちだが、自分が書く側にまわって気づいたことがある。どれだけ短い言葉の間にも、そこまで歩いた人生分だけはこめられる。月の石のためなんで五時間も……? といった私に、変人先生が言った。「五時間並んだのと違います。人類が宇宙に出て掴んでもう一度還ってきた結晶の時間分なのです」そして宙をみて、「ニセモノの可能性もあります」。 ……ロマン感じちゃったんやなあ。 |