site data |
2017/06/05 |
『愛の巨頭10(仮)』 海老名「財前十郎の目指した巨塔は一代では築けなかった。しかし! 文化芸術とは一代で成し遂げることは稀である。次の世代、またその次の世代へと受け継がれるものでありそしてまた次の世代へと……」 財前「井川屋の主人は岩田くんになりそうやもんな」 蛭間「ところがですな。井川屋の主人は別におりますねん」 財前「へ?」 蛭間「奇妙な話でっしゃろ。昼と夜で顔が違うとか。年齢もなんや息子くらいになったりならなかったり」 財前「わあ」 原「……鈴木建設のところの社長、おかしいんですよね。もう鬼籍に入ってておかしくない年なのに、ヒラの浜崎ナニガシさんに似てきたとか若返ったとか……」 財前「んなあほな」 海老名「ね。聞いてほしいかなー……って。ねぇ、聞いてください。皆が幸せになるいい方法を思いついたんですよ。ね、蛭間教授。ねぇったらねぇ」 蛭間「そういえば最近ツゲッターで妙な噂を耳にしたなあ……OLのふりして女子高生と交流やってるんだけど。教科書の徳川の顔がな……日本史の顔が全部ーー」 JK1「西田敏行になってるんだってー」 JK2 「えっ。なにそれ怖い。……で、にし……誰?」 JK 1「知らなーい。フォロワーのヒルマンちゃんが言ってた」 JK2 「へー。あ、パンツの柄、交換して見せてた人?」 JK1 「そう。彼氏に見せたいセクシーパンツとかお尻にシワのよらない補正下着とか、やたらと詳しいの。めちゃめちゃ種類多いから冗談で『下着泥棒のひと?www』って送ったら、下着メーカーに勤めてるんだって」 JK 2「へー。あ、見て。まとめサイトに新しいの上がってるよ。『甦る白い巨塔、建設会社鈴木。崩壊寸前の関西暴力団組長の顔が同じ謎に迫る』だって」 JK1 「どうせ兄弟か親戚の天下りでしょ。団塊以上は兄弟五人以上多いって言うし」 JK 2「ファンタジーだね。でもさ、『天才女外科医が成人男性の遺伝子操作により顔を移植!巨頭の実現!』っていう記事もあるよ。……きゃっ!」 JK 1「ど、どうし……きゃあ!」 加地「デーモン……やはり貴様は悪魔の化身……」 JK 2「す、スマホ返して……きゃあ!」 世界の北野「ウー!……ワン!」 女子高生「きゃああああ!」 久保「 蛭間重勝……赦せない……蛭間……(パラパラ…)う? 花菱会西野? あ? こっちは鈴木建設鈴木? ……どれよ!!」 完 |
2017/06/05 |
『愛の巨頭9(仮)』 海老名「財前又一先生は天才外科医である義理息子と築きあげるはずの白い巨塔を諦めきれず、若い頃の自分によく似た蛭間重勝を後押ししてきた。彼らは同一人物といって差し支えないほど容姿が酷似している!」 原「いまさら白々しいですが、確かに」 財前「服かえっこしようか、蛭間君。英国紳士みたいな服一度着てみたかったし」キセキセ 蛭間「そうですね。わあ派手ッチイ着物!」カエカエ 海老名「その甲斐あって蛭間教授はどれだけ残虐非道、冷酷無比、孤立無援な行いをしても黄金のおまんじゅうのおかげで生き延びている」 原「孤立無援にはなってるんですね」 財前「おまんじゅうの出所には寒天売っとる岩田先生が関係してまんねん。岩田はんは黒番頭として井川屋会の会長はんに酒をたらふく……」ゴニョゴニョ 蛭間「えっ。そんな非道な」 財前「暖簾の名前もちょうどikawayaでっしゃろまっしゃろ。iwataに書き換えようとあれこれ画策……」 蛭間「あらまあ。岩田先生さすがでんな。私は毒殺は考えたことないです。夢見悪いし」 原「どの口が」 海老名「この二人に共通する目標、それがすなわち……!」バッ 財前「まだやってたんかい」 海老名「『愛の巨根』の完成だ……!」ババンッ 蛭間「……」 財前「……」 原「……巨頭、でしたよね」 海老名「あ」 終われるかな。不安。 |
2017/06/05 |
『愛の巨頭8(仮)』 海老名「そろそろ仮とつけたタイトルの伏線を回収せねばならんのだ。巨頭と言うからには巨頭、つまりアソコしかない!」 原「ここなら『チンコ』打てるってわかったでしょ。なんだよボボとかオメコとか死語連発してばっかでよ。鬼マラとか言えよもう!」 財前「はあ……はあ……蛭間君、君のおかげだ蛭間君。地に堕ちたあの巨塔を今、いま……!今、この手に!」 蛭間「パンツは脱いでなかった。誰も脱がせてくれなかった。事前事後描写だった。お色気シーンはしっかり他に持っていかれた!しかも毎回やああ!!」 海老名「原君! 手術の準備だと言ってるだろう! 聞こえないのか!」 原「えっ?」 蛭間「いざ!」ペラリ 財前「ご開帳ー!」ペラリ 蛭間「あ」 財前「……」 原「……ああ……そりゃ自分相手じゃ萎え」 海老名「……ッ、神がお怒りになっている。まるでバベルの塔だ。そう、2017年といえばブリューゲルの傑作、『バベルの塔』が日本に来日している!あの筆の細かさでわずか75センチ!」 原「そうなんですか。知らなかったー……ってキャラ変わってるし」 海老名「そこで私は考えた。ドクターネーム蛭間重勝の唯一の腹心にして唯一の心の拠り所、唯一無二の心の親友といってもいいコワモテ界の寵児は考えた!」 蛭間「海老名……何さんだっけ? 彼だけ漢字が難しいんだよ。俺のせいじゃねぇよ。あれ普通に読んだらケイとしか読めないじゃん!」 原「聞いてあげてください。そしてできれば前ばりして」 財前「カツラで隠す?」パカッ 海老名「白い巨塔を築くんだよ! そう、新たな財前九郎と里見八剣伝でな!」 原「あ、やばい。あと一人しかいない。しかも一人は名前でさえない。蛭間教授、海老名先生の暴走をとめてください! 財前先生(父)との間に何人子供いるんですか? 貴方もやはり隠し子なんですか?」 蛭間「たとえそうだとて全員お兄ちゃんなわけあるかい」ケッ 財前「ゴローちゃん」グスン 次の次くらいで最後です。 |
2017/06/05 |
『愛の巨頭7(仮)』 蛭間「あんダメぇ。ぬーちゃん」キャッ 財前「あはんダメぇ。ひるちゃん」キャハッ 原「……駄目だ合体の裏側っぽいセリフしか出てこない! 僕の想像力には限界がある! だいたい合体ってどこまで撮ってきたの? 暗転したらもうキスもしないの? 気になる……モーレツに気にはなるが知りたくはない! 妄想の余地は残しておきたい!」 謎の声「それでは解説しましょう」ガラッ 原「……ッ! そ、その声は。裏で給食係をやりながら、その裏で医者ロスを癒すという、課長と刑事を兼業する鈴木建設の窓際並みのペースで今や押しも押されぬ時の寵児となった」 謎の声「え? あ、どもども。いやあ、飛ばされやすいところまで似てますね。鈴木建設お世話になってます。うちは巨塔毎回建て直しまくってるし」テヘッ 原「えっ……と。……誰だっけ」パラパラ 謎の声「えええ」 蛭間「海老名……くぅん」アハンアンアン 財前「十一郎! 他の男に色目使うんやない、このアバズレがッ!」パシンッ 蛭間「うっ……やだ……見ないで。俺のこんな姿」グスンッ 海老名「み……見てませんよ。見てない、見てません」ゴクリ 原「そうそう、海老名先生。いやぁすみません、最近ずっと共演だったでしょ。 コレ 読んで思い出そうとしてたら、プッ。名前あるのに、肝心のドクターXの創作が一つもないの」ププッ 海老名「気のせいか悪意が感じられるけど、嫉妬かな? へへーん。俺もう恋人役以外はここ数年でけっこう消化したよ。最初マジ泣きしてたけど堪えてよかった」テヘッ 原「シゴキに堪えるのがいい仕事をこなす醍醐味ですね。勉強になります!」 蛭間「海老名君。名前忘れたけど甲状腺癌の権威……たすっ、たすけて!」アアッ 財前「こっそり実はドエム公言しとるやろ。頑張んなはれ」ハイヤー 原「解説って、あれのことですか」 海老名「そうそう。蛭間教授とは長いつきあいでさ、特に48人の愛人ちゃんとのお付き合いは、好む好まざるずっと眺めてきてるから」 蛭間「ああんっ……いやあっ……って、いい加減しつこいぞボケが! あえぎ声にそんなバリエーションないんやボケぇ! ピンク映画撮る側の役やったやろが! ヘタクソ!」 財前「……ッ! あっ……うん、わりと最近やった。えっ、『ロケーション』84年!?マジでー俺の来た2003年だと20年も経ってるー! 若いはずや俺、やっぱ可愛いなあ」キュルン 蛭間「ややこしいこと言うなボケ! 区別つかんくなるやろが!」ゲシゲシッ 財前「あっ。およしになって!」アーレー 海老名「……と、このように緩急というのであろうか、愛人ちゃんたちもその辺り心得ていて、エスとエム両方バランスを取れないとポイントもlevelも下がるという過酷な愛人生活が」 原「なるほど。で、論文を読んでもらいたい人間にとっては、見たくもない尻を見たり尻を拭いたりする覚悟も必要、と」 海老名「いや……あれだよ。若い女性の尻とか胸とか見放題だから、文句ねぇよ」 蛭間「オラア。ここがエエんかオラア!」グッグッ 財前「ああうん、そこそこ。もっと下。ありがとう、ごめんね蛭ちゃん、俺のほうは最近ご無沙汰で、ずっと性感マッサージしてくれてた娘婿の財前八郎君もいなくて。助格はデキてるのがデフォだし頼めなくって」アンアン 原「えっ……そうなの? 加地先生はなんかネチこいから遠慮したい……北野先生とは貞操が守れるなら考えないことも……てか上下逆転してますけど大丈夫かな。これリバってやつでしょ」 海老名「ヒルザイヒル。老若男女、手練手管で落としてきた蛭間教授に軍配あり、だな。原先生、オペの準備だ!」キリッ 原「……………………え?」 そろそろ終盤です、たぶんおそらく。先月の解析をこっそり覗いたらリンク記事を掘り起こしてくださった方がいらっしゃったみたいでね。目当てが海老名君だとしても期待とは違う内容かな……と思うけど、がんばります。 |
2017/06/05 |
『愛の巨頭6(仮)』 蛭間「はあっ。又一、俺。もう、寂しくなんかない!」 財前「エエぞエエぞ、十一郎。辛抱なんかせんでええのや。躰は正直や! 70年分の羞恥をさらけ出せ!」 蛭間「あっ……そこ、神様よりちょっと若いんですわ、財前先生。私は最新シーズンで大河内教授よりチョビッと若いくらい……」 財前「細かいことはワカチコワカチコ。鵜飼先生も談合坂先生と、談合坂先生は鈴木建設の重鎮とデキとるけど、年齢なんぞ気にしたことあるかいなと申しとりましたで」ハギッ 蛭間「きゃっ」ヌギッ 原「最初に転職したっていったじゃん! まさか……鈴木建設が白い巨塔をつくってんの? そりゃ崩壊するわ! あそこ社長も社員も遊んでばっかだよ!? 最近じゃ社員の半分釣りバカだって有名だよ?!」 アキラ「ミチコ。蚊帳の外になってきたから、やっぱりそろそろ帰るわよ。お邪魔しました」 大門「アキラさーん。わたし、カンパチ食べたーい。ねぇ釣りに行こうよー」 原「ええっ、ほ、本番今からだよ? ぼぼぼ僕でも見たことない本番の寝技だよ? まさかここまで煽り上げといて見ないのッ? 見るでしょ。さすがにここは見るでしょ! 幻の傑作になるよ?!伝説だよ!!!?」 アキラ「ミチコ、監視カメラの用意はできた?」 大門「ばっちりテッチリ。暗視カメラの準備も万端!」 アキラ「よし。帰りましょう。いざ、テッチリを食べに!」 大門「アキラさん。待ってーカンパチだってー!」 蛭間「」ハッハッ 財前「」フンフン 原「えっ、ちょっ……待って、僕も」チラッ 蛭間「」アッアッ 財前「」フゴフゴ 原「……」ゴクリッ 書いた責任で休みのうちになんとかするつもりが、日を跨いでしまいました。お詫び申し上げます(続) |