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2017/07/05 |
アナウンサー「本日は演技派政党ほか、数々の西田さんにお越しいただきました。演技派党の西田さん。今回の戦況はいかがですか。選挙区が関東から関西に移ると、議席数に変化があるとおっしゃっていましたが」 演技派「……」 アナウンサー「役に入っていらっしゃるようですね」 演技派「」チッ アナウンサー「舌打ちです!これが噂の……怖いですな!大衆派政党の西田さん。どう思われますか?」 大衆派「演技派党と争うつもりはございません。あの、僕はですね。大衆、というのはどうかな、と思うんですけども。役者の仕事、役づくりというのは人気投票ではないから。求められるものを一生懸命、力の限り、心をこめて、精一杯ですね。政党とか関係なく、皆さんと一緒に、盛り上げていけたらな、と」グッ アドリブ派「ちょっと待ってください」サッ アナウンサー「挙手が出ました。ええ、アドリブ界の巨匠とまで異名がつきましたからね。今回の政党争いでは些か不利だけども、西田国の中では彼の右に出るひとは……」 アドリブ派「いいですか。CMってカンペ出てますけども。あのねぇ、あなた。大衆派党の、何さんだっけ?」 大衆派「はあ。西田です」ニコッ アドリブ派「それ。それだよ、笑顔さえわざとらしいって苦情来てるらしいじゃないのよ。同じ枠の中に入れないで欲しいですね。俺はね、ただ真面目に。ほんっっっと真面目にアドリブで演技の幅をですね」 局長派「……ウン」ウルッ アドリブ派「あ。ごめん。ホントごめんなさい(なんで局長党が泣いてるんだろう)」オロッ 演技派「」ボケカスアホアホ アドリブ派「……ッ!(しまった。演技派党を味方につけるつもりが手指だけ動かして俺が牽制されてる!)」 大衆派「ソウデスヨネ……イイトシダモンネ……ミンナ……ヤリタイヨウニ ヤリタイヨネ……」ショボン 歌手派「」バカバカクズグズ ( ガッ!ガッ!) アドリブ派「……ッ!(こっちは口だけ動いている!しかも椅子蹴ってる!)」 アナウンサー「わかりますよウンウン。西田さんは西田さんのままで、西田さんですから西田さんということで宜しいですか西田さん?」 バラエティー派「へ? あっと……ごめんなさい、え? 聞こえなかっ……それよりこの目玉焼き旨いですねー。いくら? へー20000円……」ゲッ 司会派「コマーシャルです☆」ニコッ CM派「肺炎」 CM派「国際電話」 CM派「宝くじ」 CM派「増毛」 ジャジャジャラッジャー! アナウンサー「……ということはですね西田さん。つまり、そちらの西田さんの主張はこちらの西田さんとは西田違いということで……」 司会派「CM 開けました」ニコッ 大衆派「すみません。お見苦しいところをお見せしてしまって」ニコッ アドリブ派「よくよく話し合ったら同じ悩みを抱えていたので、仲良くしていくことに決めました。ほらこの通り握手」キュッ 腹黒派「背中は俺に任しとけ」キュッ 大衆派「なんかとてつもなく不安だけどわかりました宜しく」キュッ 局長「……ッ」グス(涙のアップ) アナウンサー「ああよかった。五分後には罵倒合戦が始まりそうですが、とりあえず相容れない葛藤に決着が……あっ。議席数も結果が出たようです。おお!」 全西田「」アッ アナウンサー「これは……CM派の圧勝ですね……」ウウム 司会派「有権者の豪華さではうちも負けてないんですが。やはり人目に触れる数では敵いませんかね」 アナウンサー「中継が繋がっております。CM派党西田さーん?」 CM派「」バンザーイ バンザーイ! アナウンサー「聴こえてないのかな。あっ、輪になって踊り出した」 裸党「参戦してきます」 宴会党「僕も失礼して」 番宣党「私も」 新聞・テレビ・ネット・庶民のリアルな声、諸々を考慮した上でよくよく考えて、アドリブ派を視野に演技党を推して局長党の応援をしつつ裸党の躍進を祈り、無所属イケメン党の西田さんに入れることに決めました。ご清聴ありがとうございました。 西田敏行とは、概念である。 |