お入んなさい

はちみつを愛でた猫たち
真綿につつまれる
しろい朝をいっしょに
お昼のプラネタリウム
ひだまりに向けて走ろうか
呼吸とほころびる毎日
遠吠えがきこえた
パステルカラーに融解
猫舌にしょうゆを
盗んだりんごに口づけ
ゆびさきから宇宙
眠りにおちるオルゴール
かみさまのいないお庭で
深海まで片道切符
まるでとぼけた白昼夢
セピアの息吹に瞑目
あなたとなら星にもなれる
飛んでいっちゃやだ
蒼くもつれたベッド
夜はもうきみをひとりにしない
マシュマロの吐息
何億光年遠い話だろう
タルトレットに喝采を
つかめないシリウス
耳遠くてごめんね
空瓶にとじこめた
おてんばリンダ
花畑はございません
カナリアが呼ぶほうへ
金魚姫
どんな出口がよかったの
しあわせ売りの少女
おそろいのデイドリーム
あのこに化粧はにあわない
フリルに酔う
ちがうひとの宝石
砂糖まみれ
静謐に消ゆるのみ
雨宿りごっこ
つまりはそういうこと
上手に泣けたね
最期の晩餐はぜひ君と
儚い白色を好むの
太陽になる方法
おまえの夜が泣きだす前に
あの子をしあわせにしてよ、神様
迷子の迷子のこねこさん
望んだ永遠に吠えろ
きっと君を探していた
帰り道だってあるはずだ
あの夜のいくじなし
ならば、愛してよ
星と夢はどちらが重いか
かちめがない
いつかの無垢を抱きしめる
いたずらめいた指揮
ねたふりのランジェリー
恐れとこども
あなたのいない世界なんて知らないままでいい
月がきれい
深夜1時、立てない寝息
夜が明ける
白の行く先
朝はもうきみを置き去りにしない
やくそく
ねこになりたい