023.15日目『ゲーム始動』


 ――――15日目。
 人狼の襲撃が成功しました。





 ――――AM08:00、空太の部屋
空太
「……………………」
(…………朝。
 微睡んでいた俺を現実に引き戻したのは、
 …………勝平の切羽詰まったような怒声だった)
勝平
「空太!! 起きろ!!」
空太
「――――!!
 な、なに、なにごと!?」
勝平
「起きたなら来い! 行くぞ!」
空太
「え、え、な、なになに、
 いきなりそんなこと言われてもっ」
勝平
「…………道明寺が」
空太
「……………………え?」
勝平
「………………………………っっ」
空太
「な、なに、アキラがどうしたって?」
勝平
「いいから! 道明寺の部屋に来い!」
空太
「――――!!」
(勝平の後を追って、俺は弾かれたように駆け出した。

 …………部屋に着くと、すでにそこには人だかりが出来ていた。
 アキラぁ、アキラぁと大声で泣く八木沼が廊下に倒れていた。
 寄り添うようにして悲痛な表情を浮かべる和歌野と小日向。
 …………崩れ落ちている、佐倉と七瀬。
 呆然としている目黒。目黒に寄り添うようにしている小田切。
 それに…………ドアの前で、呆然と俯いている果帆……)
空太
「か、果帆!!」
果帆
「……空太っ!
 …………こっち、こっちに来るな!」
空太
「!! な、なんで!?」
果帆
「……み、見ない方がいい!!」
空太
「なにが! なんで!
 誰もなんの説明もしてくれないで!
 なんで、なにがっっ!!」
果帆
「空太!!」
空太
「――――――――!!!」
(俺は果帆を押し退けた。
 …………壁に身を預けて嗚咽を上げる直斗。
 …………呆然としながら、ほろほろと涙を流す朔也。
 …………くそぅ、ちくしょうと呟く竜崎。
 …………悲痛な面持ちで、淡々と作業をこなす筒井。

 ……………………そして。

 ……………………血まみれになって死んでいる、アキラ…………)
空太
「う、うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
(俺は絶叫を上げた。

 …………あの、殺しても死にそうになかったあの、アキラが。
 ……………………胸を刺されて死んでいたんだ)



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