りんさく
2015.04.19 Sunday
(※事後注意・診断メーカーネタ)
「──仲直りしよう」こつん、と額と額をくっつけてりんねが溜息と共に呟いた。やわらかな朝日が窓から差し込んでいる。机の上の鯖缶のろうそくはとっくに燃え尽きて縮まっている。昨夜あれだけ消してと頼んでも消してもらえなかったのに、事が終わってから消えるなんて。桜はむき出しのりんねの胸を押し返した。「俺のこと、嫌いになったか?」拒絶がこたえたらしく彼はしょんぼりとしている。一応彼女の訴えを無視して暴走したことに反省はしているらしい。それ以上は邪険にできず、桜はそっと溜息をついた。「ああいうのは、もう嫌だよ」「すまん……」かすかに震えるりんねの目蓋に、唇を寄せた。不意打ちに面食らう彼。「ああいうのは、嫌だったんじゃないのか」「こういうのは、いいの」ふふ、と笑う彼女に耳まで赤くなる彼。「だから、次は優しくして?」