ブログ | ナノ

memo

other +1
FGO 02 ミニクーちゃんとエミヤと

ちまちまと書いていたのですがやっと上げられました…卒業研究も終えたのでこれからリハビリもかねて少しずつ書きはじめたいと思います!長らく待ってくださっていた方がいたら感謝感激です。
放置してしまっているリクエストの方も消化することが出来たらいいなと考えております。もう少しお待ちいただけると幸いです。

今FGOではネロ祭なるものが開催されているのですが、バーサーカーで殴る脳筋マスターなので高難易度クエストが中々クリアできません!辛い!呼符欲しい!!
今回の高難易度クエストは良心的にも消費AP1なので時間があったら何度か挑戦してみようと考えています…しかし時間があまりない…( ˘ω˘ )
comment : 0
16th.Sep.2017



FGO現パロ
テーマ:不眠な鯖(or鱒)と眠り屋さん

“眠れないあなたに快適な睡眠を提供します!”
 さあ、今すぐお電話を!と、何とも怪しげな文言。しかしそうも言っていられない程、当時の俺は追い詰められていた。ストレス社会と称されるこの社会では珍しくはないであろう、不眠に。古代には拷問の一つとして使われていたほど、不眠は簡単に人間を追い詰めることができる。人間の三大欲求の一つである睡眠を奪うのだから、当然と言えばそうかもしれないが。つまり何が言いたいかというと
「…(眠い、もう、何でもいいから俺を眠らせてくれ)」
 一体何がきっかけでこんなに眠れなくなってしまったのか皆目見当がつかない。仕事で悩みがあるとか、人間関係で困っていることがあるとか、そんなことは一つもないのに。

『よくもまぁ、こんな怪しげな広告に手を出しましたね』
 そう言って苦笑するのは、眼の前にいる美しい女。今まで見た中でも格別で、一目見ただけでいい女だと分かった。いつもの俺ならナンパしていただろうが、残念ながら今はそんな気力すらない。
『どうやら相当参っているようですね。まぁ、とりあえずこれでも飲んでください』
 そう言って差し出されたマグカップには白い液体。鼻を掠めたのは、幼少の頃に良く嗅いでいた懐かしい香り。
『蜂蜜入りのホットミルクです。結構好評なんですよ』
 きっと材料さえあれば誰でも作れてしまうような、なんら変哲もない飲み物。けれどその時の俺は何を思ったか、まるで高級ワインでも飲むかのように、大事にそれを飲んでいたと思う。
『飲んだら少し横になりましょう。横になるだけでも、疲れは緩和されますよ』
 そうなのか。いつも眠れないから手持無沙汰で、何かをしていたら疲れていつのまにか寝落ちるのではないかと期待していたが、どうやらそうではないらしい。そいつに促されるまま、俺はホットミルクを飲み終え、最近は立ち入ることのなかった寝室へ足を踏み入れた。仕事上、金はあるしと奮発して買ったベッド。しかし最近は世話になることも少なくなっていたため、このひやりとした感覚がやけに新鮮だった。
「…なぁ、布団、冷てぇんだ」
 一緒に入ってくれねえか、と思わず漏れていた声。女は驚いた顔をしていたが、やがて小さく笑って『あなたがそれでいいなら』と上着を脱いで傍の椅子に丁寧にたたんでおいた。久しぶりに入る布団はやはり冷たかったが、傍にある人の温もりに酷く安心した。髪を梳くように頭を撫でる細い指の感触。いつもの俺ならば、そう簡単に知り合ったばかりの女に頭を撫でらせるということはしないというのに。その感触は悪くないどころか、俺の心を落ち着かせた。騒めいていたものが鎮まり、心が凪いで行く。女には聞きたいことが沢山あった。どうしてこんな仕事をしているのか、いつからしているのか、どれくらい依頼されるのか、あんたの名前は、何なのか、とか。けれどその一言も発することがないまま、俺の意識は沈んでいく。いつもなにをしても決して沈むことのなかった意識が、こうも簡単に沈むものなのか。魔法使いか何かか、と声を発しようとしたが、それも言葉にならなかった。
 意識が完全に失われる前、耳を掠めたのはきっと、あの女の優しい声だったのだろう。

『おやすみなさい、』
comment : 0
15th.Sep.2017


↑back next↓

×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -