NOTE
ジャンル入り混じります。ご了承ください。
趣味のクロスオーバーもあるかも
・完結見込みのない話も置いてあります。


CATEGORIES

雑記
ロキド
いつも隣りに
ロキド以外
クロスオーバー
JOJO
DMC
BSR


ARCHIVES

2017年3月
2016年5月
2015年7月
2015年5月
2015年4月
2015年3月
2015年1月
2014年1月
2013年9月
2013年4月
2013年3月
2013年1月
2012年12月
2012年11月
2012年9月
2012年8月
2012年7月
2012年6月
2012年5月
2012年4月
2012年3月



The last final 31
(ロキド) 2015/07/19

男のもたつく足を引き擦るように手を引いて歩いた。
男はなにも言わずぼんやりと足下に視線を落としていた。
あの場所を通りがかる時、男の様子を伺うとまるで意識していないのか特になんの反応もしなかった。

帰りついた男の部屋の扉が締まる音に、ようやく男は自分のいる場所に気がついたようだ。
見慣れた部屋を視界に入れ、靴を脱ぎ部屋に上がろうとする男の腕を引き寄せる。
公園からの道のりをずっと掴んで引いていた男の手首には掴んだ跡が赤く色づき残っていた。

「っ…」

公園で一頻り喋った後すっかり口を閉ざしたきりの男に妙な苛立ちを感じて、顎を捉えて無理に上を向かせるとその口をこじ開けるように舌を先を捩じ込んだ。
驚きよろける身体を玄関に扉に押し付けて、酒気の残る舌を追い回すと男は酸欠に喘いでいるのか自ら口を開く。
口の端から唾液が一筋溢れ出て男の襟を濡らした。
「ん…っ、…」
だらりと垂れ下がっているだけだった片腕がおれの背に回りくしゃりと裾を握った。
うっすらと開いた目に涙の膜を張り、男は抵抗すら見せずにいる。
口腔を荒らすだけ荒らし、掴んだままでいた男の手首を解放するとその手もすがる場所を探すようにおれの背後へと回った。
色の無い瞳はぼんやりとおれを見上げ、瞬きで溢れさせた涙が頬を滑って落ちていく。
追うように頬に、目蓋に唇を押し付けるとより強く腕がすがり付いてきた。


「ッ…ふ、ぅ…」
「……」

ベッドに縫い付けた男の身体を暴き、乱れた姿を見下ろす。
何処を見ているのか、虚ろな瞳は開いているのに視線が交わることはなく、思い出したように瞬きをする。
上の空かと頬に触れれば鼻に掛かった喘ぎを漏らした。




HOME

×