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惇淵

寒さが増して冬の季節が到来したのを感じるようになった。
朝になっても寝台からなかなか起き上がれない。
寒いのが苦手だから仕方ない。
『惇兄…朝だ、いい加減に起きろよ』
温もりに意識を闇に落とすのを遮るような聞き慣れた愛しい者の声が耳に入る。
「寒い、まだ寝ていたい…」
「駄目だって、今日は殿と街へ視察する日だろ。遅刻したら怒られるぜ」
「まだ出発する時刻には早い、寝る…」
眼帯の男は不機嫌な表情を浮かべ、自分を起こした従兄弟の腕を掴むと突然、寝台に引きずり込んだ。
「うわあっ!!」
寝台に引きずり込まれた従兄弟に構わず、男はその身体を抱きしめた。
「淵も寝ろ…」
男は優しい口づけを軽くするとゆっくりと瞼を落とし眠りについた。
『俺は暖をとる為のモノじゃないんだが』
眠る眼帯の男の寝顔を見ながら溜め息をついた。
まあ、こんな事でも愛しい人の腕の中で居られる幸せを感じながら夏侯淵は眠りにはいる。
このままでいられたらよいのにと思わずにはいられない。

後ほど、起きた二人は曹操に説教を喰らったのはいうまでもない。



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30th.Dec.2014


惇淵

※現代パロ

ずっと側にいてくれるのは嬉しい。
俺の隣りには必ずしも惇兄がいてくれる。
いつも思うのは女がやたらと惇兄に声を掛けてくる。 
誰よりも格好いいからだろうなあ。
だから一緒に歩いていても惇兄に視線が集まるのはわかる。
スタイルいいし、顔も整っているから女も男の俺でさえ見惚れてしまう。
惇兄はその事を知っているのか知らないのか解らないがいつも出掛ける時は俺と一緒に出掛ける。
だからなのか女達からの視線が痛かった。
肩身が狭い思いをしながらいるのもいつもの事だ。
夏侯淵は口には出せずに目的の場所まで夏侯惇と一緒に歩いた。
目的はデパートで新しく服を購入するんだけど自分の服ぐらい自分で選びたい自由に動けると思っていたがやはり惇兄は服まで似合いそうな物を片っ端から集めては試着させる。

「惇兄…、あのさ服ぐらいは自分で選ぶからさ惇兄は自分の服を選んできたらどうなんだ?」
「俺の事など気にするな、淵が似合う服を俺が探してはいけないか?」
「そんな事はないけど、たまには俺にも好きな服を選びたい」
「そうかわかった。淵よ、俺は喫煙所にいるから」
「う、うん…」

夏侯惇はあっさりと夏侯淵の言葉に従いその場を立ち去った。

(やけにあっさりと引いてくれたなあ。早く決めて行かないと惇兄に悪いな)

夏侯淵はそう思いながら服を選んでいった。
自分の好みの服を選びながらラックから服を取り値段を見つつ試着出来るものを買い物籠に入れていく。
自分は見た目よりも太ましい。
着痩せするタイプだから着る服も大きい物になる。
サイズで悩む事が屡々とある。
減量しないといけないとなあと思ってはいるが理想と現実はそれを上手く事を進めない。
夏侯淵は試着を終えると何着かはラックに戻し欲しい服を数着籠に残してはレジに向かい会計を終えた。

「だいぶ待たせてしまったから早く惇兄の所に戻らないとなあ…」

買い物を終えた夏侯淵は足早に夏侯惇の元へと歩みを進めた。
喫煙所に近づくと夏侯惇を見つけたが夏侯惇は数人の女性に囲まれていた。
黄色い声で夏侯惇を逆ナンパしている女性は自分をアピールして一緒に遊びたいと誘っている。
夏侯惇は眉間にシワが寄り不機嫌であった。
女性を無碍に扱わない夏侯惇は逆ナンパしていた女性達の誘いを断っていた。
そんな姿を見ていたら、やっぱり夏侯惇は格好いいんだと思う。
スタイルも顔も良い女性達にとっては素敵な異性だろう。
見逃す訳もない。
夏侯淵は壁に寄りかかり溜め息をついた。
あの輪に入り声を掛ける勇気ないなあ。
邪魔したら女性達の視線が痛い。
でもこのままじゃらちがあかない。
そろそろ助けないとマズいだろう。
夏侯淵は夏侯惇の元へと向かった。

「惇兄…待たせたな」

夏侯淵が夏侯惇に声を掛けると夏侯惇は安心したかのように表情はやわらかくなり夏侯惇は夏侯淵に笑顔を浮かべ話かけた。

「すまんが連れが戻ってきたから今の誘いは断る。別の男でも誘えばいい…」

夏侯惇は女性達に冷たく言い放ち夏侯淵の腕を掴むと足早に立ち去る。
女性達は夏侯惇を引き留めようとするが無視を決めたかのようにどんどんと距離を離していく。
女性達からは夏侯淵を貶す声も挙がっていたが夏侯淵にはその言葉を耳には届いた。
文句を言う暇等はなく、夏侯惇に連れられて歩くしかない。

「ちょ、待ってくれよ。惇兄…」
「…………」

夏侯惇の脚の速さに夏侯淵は慌てて静止の声を上げる。
暫く歩いていたがようやく夏侯惇は歩みを止めた。

「すまなかったな淵。お前に嫌な思いをさせてしまったな…」
「惇兄…」

先程の女性達の言葉が夏侯惇にも届いてはいた。
自分だけならともかく、大事な人を陥れようと、嫌味を言い貶す声には怒れずにはいられない。
女性達に手を挙げれば些か厄介事に巻き込む事になるだろう。
大切な人と一緒にいる時間を大切にしたい。
夏侯惇は夏侯淵の頭を撫でた。

「淵、帰ろう。俺達の家に…」
「ああ…」

夏侯淵は夏侯惇の言葉に笑顔を浮かべた。
この笑顔が見れただけでも満足なんだ。
愛しくて大切だから誰にも触れさせたくはない。
そんな思いが夏侯惇の内に秘めていた。
考え事をしながら歩いていたら突然、夏侯淵は隣にいる夏侯惇の掌を握る。

「惇兄、歩くの早すぎだから、こうして手を握ってれば遅れないし、それに誰からも見たら恋人同士にみれるかもな…」

夏侯淵は恥ずかしそうに言いながら照れていた。
従弟の行動は何時も驚かせられる。
自分を独り占めにできるのは目の前に居るのに言葉で伝えるよりも行動で示した方が分かりやすい。

「もしかして…淵は、女に嫉妬してるのか?」
「なっ、違う、俺は嫉妬なんかしてない!!」

慌てる姿が何よりも証拠。

「安心しろ、俺は淵以外を愛する気はしない。一番大切なお前が居るのに他人に振り向く事はない」
「惇兄…」
「愛してるぞ淵…」

夏侯惇は夏侯淵の唇に軽く口づけを落とすとすぐさま離れる。

「家に帰ったら今以上の事の続きをするぞ…」
「へっ、なっ、何言ってんだよ!」
「嫉妬なんて無意味だと実感させてやる」

夏侯惇は夏侯淵を半ば強引に車に押し込ませたと思ったら車を急発進させていく。
夏侯淵は家に着いたら思わせるだろう。
夏侯惇から深く歪んだ愛情をその身に受ける事を。

嫉妬深い男に愛された男の末路は誰も知るよしはない。







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10th.Nov.2014


惇淵

※夏侯淵無双5没衣装設定です。

夏侯淵は肌を露出した衣装を着ていた。
曹操がたまには奇抜な衣装を着るのも良いだろうと張コウと選んだらしい。
渡された衣装をいざ着てみると確かに奇抜だが、これは肌を露出していて戦場では怪我をおう危険性が高いだろう。
だが、露出する事で、敵を動揺させる事も出来よう。
でも夏侯淵は恥ずかしかった。
筋肉と脂肪に均等に覆われた身体は日焼けしていない為か白い。
まるで男を誘う女人のように色気があった。
そして結い上げた髪の為かうなじが欲情をそそるのを夏侯淵は気付きもしない。
その為か油断すると背後から抱き着かれて胸を揉まれる事があった。
その話を夏侯淵自身から伝えられると夏侯惇は危機感を持った。
「淵よ、その衣装は着るなと言っていた筈だが?」
「ごめん惇兄、以前の戦装束は手入れ中なんだ。暫く着れないからこの衣装を着てんだけど」
「言えば俺のお下がりでよければ貸すぞ…」
「いや、それはいいよ。だってサイズが合わないし、似合わないし」
夏侯惇の提案を夏侯淵はきっぱりと断った。
「だがそのままだとやばいだろ。また誰かに胸を揉まれるのではないか?」
と、言いつつ夏侯惇は夏侯淵の胸を背後から揉んだ。
「ふあっ、あっ、誰彼構わず胸を揉む惇兄に言われたくない…」
夏侯淵は思わず、夏侯惇の鳩尾に肘鉄を叩きつける。
「ぐはっ、あう…」
「全く、油断も隙もないな…」
「淵、とにかくだ。その姿で戦場に出るな。襲われてしまう…」
「俺はそんなに弱くない。平気だ…」
「駄目だ!」
「嫌だって言ったら嫌だ。俺が何を着ようが関係無いだろ…」
「あるっ!良からぬ奴らに淵の身体を汚されるだろうが」
(良からぬ奴って、それって惇兄じゃないのか?)
夏侯淵は心の中でツッコミをする。
「なら、惇兄がこの衣装きたらどう?」
「俺には似合わないな…淵に似合わように造られた服を俺が着てどうする?」
「動き易いから勧めたんだが駄目か?」
「ああ…」
「とにかく、その姿で戦場に行くならばこちらも考えがある」
夏侯惇の良からぬ考えに夏侯淵はゾクッと背中に悪寒が走った。
「拘束して仕置きをするぞ…」
「それは勘弁してくれ惇兄!」
「なら外套ぐらいは羽織っておけマシだからな…」
「わかったよ」
夏侯惇の言葉に夏侯淵は仕方なく従うのであった。



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18th.Dec.2011


惇&惇×淵

朝起きたら惇兄が二人いた。
寝ぼけているのかとまた横になり眠ろうとするが左右から話し掛けられる始末。
頼むからこれは夢であって欲しい。
「淵、起きろ…」
「朝議に遅れる。早く支度しろ」
夏侯惇は何もなかったかのように話してくる。
顔を上げるとやっぱり見間違いではないとわかった。
「と、惇兄だよな…?」
「「ああ、そうだが…どうしたんだ淵?」」
見事なステレオヴォイスで返事される。
「なんで惇兄が二人いるんだよ!」
「さあ、俺はわからない」
「朝起きたら二人になっていた…」
ちょっ、なんで興味もなく無責任な話しをするんだ。
「そこは驚く所だぞ…」
夏侯淵は溜め息をついた。
「俺はまだ夢でも見ているのかな?」
「夢ではないぞ、現にお前の感じやすい部分は把握しているからな…」
夏侯惇が突然、夏侯淵の耳たぶを軽く舐めて息を吹いた。
「止め…嫌だっ」
「淵は胸も感じやすいだったな…」
もう一人の夏侯惇は夏侯淵の胸を揉んでいく。
胸のいただきを指先で摘み捏ねくり回す。
「あっ…はあっ…止めっ」
夏侯淵はビクビクと身体を震わせて二人の夏侯惇に訴える。
「本当に可愛いな…」
「なら今から俺達で淵を愛してやろう」
「妙案だな…」
「駄目だってこれから、会議があるんだろ?だから止めてくれ」
夏侯淵は必死に逃げようと暴れるが身体はびくともしない。
「お前を愛でる時間を最優先にしたいから会議には出ない」
「ちょっ、何言って…」
夏侯惇の言葉に夏侯淵は焦った。
こんな朝から二人の夏侯惇に抱かれる羽目になると厄介になる。
「俺達から逃げられるとでも思ったか…」
「おとなしく俺達に抱かれるんだな…」
「止め、嫌だああっ!」
夏侯淵は結局、夏侯惇に抱かれる羽目になった。
二人同時に愛撫を受け、甘い声を挙げ泣く夏侯淵は二人から見たら妖艶で欲情を煽る姿にしか見えなかった。
夏侯惇が本来一人に戻ったのは夏侯淵を抱いた事がきっかけになるとは露知らず。
結局は夏侯淵は喰われ損になる。
「腰痛い…動けない」
「済まなかった淵…」
「惇兄なんて嫌いだ…」
「淵、すまない。反省しているんだ、許してくれ…」
「なら看病するなら許してやるよ…」
「わかった…」
夏侯淵が目覚めたが、嫌い発言をされてしまい、夏侯惇は激しく反省し、看病に勤めたのであった。



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18th.Dec.2011


惇淵

※現代パロネタ

年末に差し掛かり仕事が忙しくなってきたある日、夏侯惇は夏侯淵にある事を聞いてきた。

「淵よ…ちょっと早いがクリスマスの日の予定は入っているか?」
「はっ、クリスマス?なんでまたそんな話しを?」

夏侯惇の質問に夏侯淵は不思議そうに尋ねる。

「もし予定が決まってないなら俺と一緒に過ごさないか?」
「えっ、惇兄とか?」
「駄目か?」

夏侯惇の問いに夏侯淵はスケジュール帳を開いた。
まだ一ヶ月以上先だがスケジュール帳にはびっしりと文字が書かれている。

「その日はまだ予定が入ってなかったから惇兄と一緒に過ごすのはいいかもな…」
「本当か淵!」
「ああ…」

夏侯淵の了承の返事に夏侯惇は嬉しくて微笑む。
その微笑みに夏侯淵もつられて顔を赤くそめてしまう。

「淵、クリスマスは何がしたい。お前の希望があれば優先するぞ…」
「そうだな…何かと聞かれると困ったな」
「まだ先の話しだが早めに決めといて欲しいの」
「そっだな…とりあえずはえっちい事はしたいかもな」
「そうか、って淵!なんて事を口にするんだ!」
「だって久しぶりに惇兄と一緒に過ごすんだからいいじゃないか…」
「それはそうだな…わかった」

夏侯淵の誘いの言葉に夏侯惇は受け入れた。
自分から言った言葉通りに夏侯淵の希望を優先する事になった。
クリスマスまでまだ日にちはあるがいろいろと準備をする夏侯惇であった。






※追記
この小ネタはツイッター診断から生まれた話しです。
実際、自分が夏侯淵の名前で入力した所、こんな結果がでました。

【質問】クリスマスイヴのご予定は?
夏侯淵「えっちいコト」
でした。
やってみたい人は試してみてね。

http://shindanmaker.com/164162
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2nd.Nov.2011


惇淵

寒い…。
そう感じたのはある日の朝であった。
暖かくして寝ていても、やはり寒いものは寒い。
夏侯惇は寒さで目が覚めてしまった。
だが、目覚めるには少し早い刻だろう。
夏侯惇は隣で鼾をかいて寝ている夏侯淵を見た。
可愛らしい寝顔をして寝ている夏侯淵に夏侯惇は抱き寄せる。
夏侯淵の温もりを感じて幾分か、寒いとは感じられない。
だが、この温もりを手放したくはない。
夏侯惇は夏侯淵を抱きしめたまま二度寝を決めて瞼を閉じた。
二人っきりで寝るのは悪い気がしない。
愛しい者が側にいるなら尚更だ。
夏侯惇は夏侯淵が目を覚ましこの状況に驚きあたふたするかもしれないと思いつつも彼を離す気はなかった。
ただ、温もりが欲しかったからだ。
「淵、愛している…」
夏侯惇が呟く言葉に愛しい人は未だに気づく事はなく、眠っていた。
身体を丸ませて縮こまる姿はまるで猫のようだ。
大型の猫を抱いているような気分にもなる。
暫くの間は一緒に眠れればいい…。
夏侯惇はそう想い眠りについた。
安らかな刻が短くても、堪能できればいいのだから。



それから数刻後―――。
夏侯惇に抱きしめられたまま目覚めた夏侯淵は訳が解らなかった。
夏侯惇に抱きしめられたまま眠っていた事に。
夏侯惇の整った寝顔が目に映る。
夏侯淵はドキドキしながら見つめる。
流石に起こして良いのか解らずに固まってしまう。
だが、このままではいけないと夏侯淵が夏侯惇を起こそうとした時に、背後から抱き寄せられる。
夏侯惇が夏侯淵を離したくないのかぎゅっと力を込めてくる。
正確には温もりを失いたくないのか寒さ故なのかはわからない。
「………」
これでは起こすにも起こしずらい。
夏侯淵は仕方ないと溜息をついた。
夏侯惇が目覚めるまでは付き合ってやろうと思った。
「好きだせ、惇兄…」
夏侯淵は夏侯惇の額に軽く口づけをして横になり瞼を閉じたのであった。
家人が二人を起こしてくるまで一緒に眠っていたとさ。




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26th.Oct.2011


惇淵

※夏侯淵獣化(猫化)設定
無双5没衣装着てます。

猫耳と尻尾を生やした夏侯淵は戦場になると人が変わったかのような戦振りをする。
俊敏な動きで敵を翻弄し、一撃で仕留める辺りはやはり獣となんら変わらない。
だが、夏侯淵のあの容姿を見た敵は動揺し、隙だらけになった所を襲われているようにしか見えない。

「淵、お前は前線には出るな!」
「何でだよ、ちゃんと敵は倒しているのに何か問題はあるのか?」
「あるに決まっているだろ!」

夏侯惇は夏侯淵を叱り付けるが夏侯淵も反論する。

「何で?」
「お前のその姿でうろつかれたら俺が困る!」
「はいぃ!?」
「可愛い姿で敵に襲われたらと思うと心配で仕方ないのだ!」

夏侯惇は夏侯淵の身体を引き寄せ抱きしめる。

「ごめん惇兄…」
「解ったのならもう前線に出ないで後方に回って欲しい…」
「嫌だ、何かじっとしてられなくてな…身体がウズウズするんだ…戦いたくて仕方ないんだよ」
「淵よ、俺の言う事が聞けんのか?」
「惇兄の事は正しいんだけど、それは無理だ…」
「成る程な…俺の言う事を聞けん獣にはやはり躾が必要だな」
「ちょ、惇兄、目がすわってる…何で尻尾掴むんだ…嫌だっ、ああっ!」

夏侯惇に尻尾をやんわりと握られで尻を撫でられると敏感な身体は直ぐさまに反応を反す。

「相変わらず、此処が弱いな…」
「惇兄…止め…えっ」

夏侯惇は夏侯淵の猫耳に息を吹き掛け軽く舌で舐める。

「ひゃあん…ふあっ…あっ…」
「もう、その姿のままで戦場に出ないと誓えるか?」
「誓うから…あっ、やっ、止めて…」

夏侯惇の問い掛けに必死に頷き身体を震わせる。
涙目になった瞳が夏侯惇を見つめる。

「可愛い姿を敵に見せたくもない。淵は俺のものだからな…」
「はあ…はっ…惇兄…」
「どうした淵?」
「惇兄が、欲しいの…」

夏侯淵の身体の変化に直ぐさま気づいた夏侯惇はクスクスと笑う。

「発情した猫を愛するのはたまには良いな…」

夏侯惇は夏侯淵の身体を抱き上げると誰もいない宿舎へと連れていく。
その愛しい身体を愛する為に。
暫くして宿舎からは夏侯淵の甘い嬌声が響くにはそう時間は掛からなかったとさ。




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11th.Sep.2011


惇淵

暑いこの時期には珍しく大量の雨が降り雷が鳴り響く。
そんな外の光景を夏侯淵は黙って見ていた。
雷が鳴る度にびくびくしながらも綺麗な光が空を走る様は美しいと夏侯淵は思った。
部屋で一人でいた筈なので扉が開く音に夏侯淵はびっくりして悲鳴を挙げる。
「ひやあああっ!!」
「どうした淵!何があったのか?」
部屋に入ってきたのは従兄の夏侯惇であった。
「何だ、と、惇兄だったのか。驚かすなよな!」
夏侯淵は夏侯惇の姿を認知すると文句を言う。
「すまん、驚かすつもりはなかったんだが…」
理不尽に怒られる夏侯惇は夏侯淵を何とか宥めると夏侯淵は要約落ち着いたようだ。
「何をしてたんだ?」
「ああ、窓の外を見ていた。雨が凄く降っている様子だから…」
「ああ、雷も鳴って酷いものだな…」
二人が言葉を交わしていた時、突然大きな落雷の音と共に部屋を明るくする光が空から放たれた。
「うわああんっ!」
夏侯淵は落雷の音に驚き夏侯惇に思わず抱き着いてしまう。
年甲斐にも30近い男が雷を嫌う姿は何故か可愛いと夏侯惇は思ってしまった。
「淵、相変わらず雷が苦手だな…」
「だってあんなに激しい音をして落ちると怖いじゃないか!」
「まあ、見ている分は綺麗だと思うぞ」
夏侯惇は夏侯淵を抱きしめるとその背中をあやす様に撫でた。
「惇兄はよく平気だな…俺は無理だ」
夏侯淵は夏侯惇を見上げながら呟く。
そして縦光りの雷が大きな音を発した。
「うっひゃあっ!も、もう嫌だあ〜」
夏侯淵は雷の音にびっくりして泣き始めてしまう。
そんな夏侯淵に夏侯惇は部屋の中央にある椅子に連れて行き夏侯淵を座らせた。
だが、相変わらず夏侯惇を抱き着いたまま離さない夏侯淵に夏侯惇は溜息をついた。
「仕方ない奴だな。雷が収まるまで側にいてやるからもう泣くな…」
「本当か惇兄…」
「ああ…」
夏侯淵はやっと笑顔を浮かべた。
その笑顔に夏侯惇は惹かれてしまう。
昔から雷が苦手な従弟に自分は弱いと思う。
それは彼を愛しているからだろう。
この温もりを感じる事ができるならいつまでも側にいたい。
「淵…」
夏侯惇はゆっくりと夏侯淵に口づけを落とした。
「んっ…んう…」
夏侯淵は夏侯惇の口づけを受け入れるとその背中に腕を回して引き寄せ更に行為を深めていく。
幾度となく口づけを繰り返す二人は雷の音等、気にしてはいなかった。
夏侯惇がやっと唇を離した頃には夏侯淵はぐったりして夏侯惇に寄り添う。
「大丈夫か淵?」
「んっ…惇兄…」
「何だ?」
「もっと…もっとしてくれよ」
夏侯淵の意外な言葉に夏侯惇はクスっと微笑む。
「お前が望むままに…」
夏侯惇はそう言うと夏侯淵に口づけを再び落としていった。
雷の音等、もう気にしてもいない様子で二人は愛しあったのであった。




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30th.Jul.2011


惇淵(操淵)

※現代版の話


それは深夜の出来事。
宴会で酔い潰れた夏侯淵に隣にいた夏侯惇は寄り添って眠る夏侯淵に呆れていた。

酒にはそれ程強くもないのに強がり自分の方が飲めると夏侯惇と飲み比べをした。
だが、案の定…夏侯淵は夏侯惇に勝てる所か、負けた上に酔い潰れてしまった。
昔から変わっていないのは夏侯淵の酒癖だ。
まだ酔い潰れたのならましだが、酔い潰れていないものなら手当たり次第に近くにいる者に強烈なハグをした上にキスまでするのだ。
夏侯惇は自分以外の男にハグをしてキスをする光景を見たくはない。
だから夏侯惇は意図的に夏侯淵を酔い潰せたのが正解かも知れない。

「何だ、妙才はもう眠ってしまったのか?」
「孟徳…そのようだ」

曹操は夏侯惇の向かい側に腰を下ろし座る。

「相変わらずの独占欲には呆れるな…元譲」
「何の事だ孟徳?」
「はぐらかすな、儂が妙才の酒癖を知らぬとは思わせぬぞ」
「ああ…その事か。淵に強い酒を奨めさせたのはわざとだろ?」
「まあな…儂にも妙才からハグされたいしキスもされたい。元譲ばかりずるいと思うぞ…」

曹操は夏侯惇に文句を言って酒を一気に呑んだ。
夏侯惇は黙ったまま夏侯淵を抱き寄せて眠る夏侯淵の頭を撫でた。

「言っておくが淵は俺のものだ…孟徳であろうと淵はやらん!」
「言い切りおったか…誠に元譲は妙才を好きなんだな」
「ああ…」

学園の理事長である曹操であるが従兄弟として長年一緒に過ごしてきた仲だ。
多少なりとも我が儘には眼を伏せてきた。
だが夏侯惇は夏侯淵が絡むと人が変わったかのように変貌する。
それは愛しい者を他人に奪われたくない思いがあったからだ。

「まあ、可愛い寝顔を見せてくれたから今回は引いてやる。次こそは妙才は儂のモノにしたいのお…」
「口説いぞ孟徳、淵は誰にも渡さん!いくら身内でも容赦はしない…」
「そんなに目くじらを立てるな…元譲に本気で相手をされたら腕の一本では済まされないからな…まあ、今日は無礼講だ。ゆっくり飲んでいけ…」

曹操はそう言うと立ち上がり曹仁達の元へと向かった。
残された夏侯惇は溜息をついた。
曹操は本気なのか冗談なのかわからない時がある。
今回の事が本気なら用心した方がよいと思った。
ふと夏侯惇は夏侯淵を見ると今までのやりとりを聞いてないのが幸いだと思う。
何も知らずにのうのうと眠る夏侯淵に夏侯惇はゆっくりとキスを落としたのであった。



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26th.Jul.2011


惇淵

※幼少期時代の話


貴方に助けられたあの日からずっと貴方だけを想うようになった。
会いたい。

ずっとそう願ってしまう。
自分は何も知らない。

だから貴方との距離を少しでも縮めたらいいのにな。

だからいつもと変わらない態度で接する。

「惇兄…」
「おお、淵か。どうしたんだ?」

夏侯惇はどうやら休憩中らしい。

「仕事の邪魔だったか?」
「そんな事は無い、来てくれるのは大歓迎だ…」

夏侯惇は夏侯淵の頭を撫でる。
幼い従弟が笑顔に夏侯惇は癒される。

「本当?」
「ああ…」

夏侯淵は嬉しくて夏侯惇に抱きついた。

「惇兄…大好き」
「俺も淵が好きだ、元気に笑顔でいる所とかな」

夏侯淵は夏侯惇に嫌われてないのはわかった。
声に出していいたい。

『それは恋愛の好きですか?それとも普通の好きなんですか?』

そんな失礼な事言えない…貴方は優しいから。

「ずっと惇兄といたいな」
「どうしてだ?」

夏侯淵の問いに夏侯惇は疑問を持つ。

「惇兄が好きだから」

夏侯淵は夏侯惇に抱きついたまま呟いた。

「!」
「ずっと惇兄の事が好きなんだ」

さすがにヤバイと思った。
少年と思っていた彼は少しずつ大人になっていく。
自分の気持ちを隠さず伝えてくれた。
それは嬉しい事だ。
大人の俺がちゃんと応えてあげなくてはな。

「俺も淵が好きだ…愛してる…」

夏侯惇は夏侯淵の小さな唇に自分の唇を重ねた。

「んっ…んん…っ」

ゆっくりと唇が離れると夏侯惇は夏侯淵の躯を強く抱き締めた。

「惇兄、ありがとう…」

やっとの告白がみのったのが嬉しい。

「ずっと側にいてね」
「ああ…」

その言葉が嘘ではないと二人はもう一度唇を重ねたのであった。




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22nd.Jul.2011



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