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羽飛

※OROCHI2ネタ、張飛フタナリ設定


関羽が妲己の仲間として進軍していると聞いた時は耳を疑った。
そんな筈はないと最初は疑った。
だがその姿をその目に捉らえた時、想いを裏切られた気分であった。
「そんな、兄者…」
張飛は黙ったまま歯を食いしばる。
信じたいのに信じられない光景が目の前にある。
これが真実。
関羽は理由があって妲己と一緒にいるんだと思う。
だが、同じ蜀の仲間に刃を向ける関羽の姿に想いは裏切られた。
信じていたのに、関羽は仲間を斬った。
張飛は関羽を信じられなくなった。
「張飛殿…」
「何だ、忠勝…?」
「よろしいのか、あのままで…」
「兄者では武で語る。話し合いは後だ」
「しかし…」
「これは俺と兄者の問題だ。もし俺が此処で負ければ大兄に面目ない…」
「張飛殿…」
「兄者の相手は俺がする。忠勝達は砦と他の連中の相手を頼む…」
「あい、わかった…」
張飛は蛇矛を握りしめる。
張飛は関羽に挑発するかのように叫ぶ。
「兄者っ、いや、関羽っ!俺が相手になってやらあっ!」
「翼徳っ!遠慮はいらぬ掛かって来いっ!」
二人の武器が火花を放ちぶつかり合う。
「何故だ、何故、妲己に協力しているんだ関羽っ!」
「全ては世界を守る為よ…」
「嘘だっ、関羽は妲己に騙されているんだ。俺が目を醒まさせてやるっ!」
張飛は躍起になって関羽に蛇矛を向け、襲い掛かる。
関羽は張飛のいつもと違う動きを見逃さない。
張飛が動揺しているのだと関羽は気付いていた。
幾度となく刃がぶつかり合う中で関羽は張飛の様子を黙ったまま見ていた。
「本気だせっ、俺が相手では不服かなのか!」
「翼徳っ!」
関羽の青龍刀が張飛を襲う。
張飛は避ける事はなく蛇矛を下ろした。
「!」
鈍い音が響いた。
関羽が咄嗟に矛先をずらした為か刃は大地に突き刺さる。
張飛は関羽に押し倒された形で身動きが出来ない。
「…翼徳」
「出来ない、俺にはあんたを斬るなんてやっぱり出来ないよ」
張飛の大きな瞳からポロポロと涙がこぼれる。
「翼徳…」
「こんなにも愛しているのに…」
張飛は関羽の腕を掴んだ。
「雲長、雲長…頼むから戻ってきてよ。大兄も心配しているから」
「それは出来ない…」
「何でだよっ、どんな理由であんな女狐と一緒に居るんだ。俺には言えないのか?」
張飛は関羽の身体を抱きしめる。
「俺よりも妲己がいいのか?」
「なっ、何を言っておるか翼徳っ?」
「妖魔だけど妲己は女だ。俺みたいな中途半端な身体じゃ、魅力もないよな…」
張飛はいじけた様子で関羽に呟く。
「馬鹿な事を言うな。拙者は翼徳以外な者に惚れる訳がなかろう!」
「でも、理由はどうあれ雲長は妲己と一緒にいるんだろ?」
「…ああっ」
関羽は正直に答えた。
「やっぱり雲長は妲己が好きなんだ!」
「どうしてそうなる、先程も言ったであろう。拙者には翼徳しかおらぬと…」
関羽は張飛の機嫌を損なわないように慌てて答えた。
「なら証拠を見せてくれ、今でも俺を愛しているならその証を見せてよ」
張飛は涙目で関羽を睨みつけた。
「全く、そのように煽りおって…抑えられぬぞ」
「えっ?」
関羽は張飛の顎を掴むなり突然口づけをする。
「んっ、やっ、んふっ…」
久しぶりひ触れる張飛の温もりと感触を味わうかのように何度も口づけを交わす。
「んはっ…あっ、やあ…」
「翼徳、拙者を疑った報いを受けよ…」
「なっ、何するんだ雲長?」
関羽は張飛の身体を固定すると張飛の首筋に唇を落とす。
「んあっ…やめっ!」
「今更逃げられると思うか?」
「ちょ、硬いものが当たってるっ!?」
「散々、拙者を煽った…のだ。覚悟せよ」
「やっ、嫌だ、離せっ!」
「往生際が悪いぞ翼徳…」
「でも、皆に見られるのは嫌だっ!」
戦場で行為に及ぶなんて恥ずかしいものはない。
「恥ずかしいのか、可愛い奴だ…」
関羽は張飛の身体を起き上がらせるとその身体を肩に担ぎ込む。
「なっ、雲長何をっ!?」
「翼徳が恥ずかしいなら場所を変えるまでだ…最後まで付き合ってもらうぞ…」
「ちょっ、雲長離せっ!あぶねぇっ!」
「久しぶりにその身体を愛してやろう。たっぷりと拙者の愛を感じてもらおうか」
「ひっ、いやあああっ!」
関羽の黒い笑顔に張飛は悲鳴を挙げた。
憐れ、張飛は誰もいない砦に連れて行かれ関羽に美味しくいただかれたそうだ。




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27th.Jan.2012



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