2016/04/27
全体の流れは大体できた。
一部を公開。
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その朝、ルセリウスは珍しく一人の寝床で目を覚ました。
この王が寝所に入るときは誰かしら女を伴っているのが常だったが、
その前夜は何となくそういう気分にならず、一人で眠りについたのだった。
彼は寝台から体を起こして室内履きに足を入れ、床に下りた。
鳥たちの声が外からかすかに聞こえてくる。静かな朝だ。
人を呼べば侍従がやって来て、彼の洗顔や食事の世話をするだろう。
そのあとは今日の政務に取りかからなければ。
今日一日のことを考えながら、肌触りのよいネルの寝間着を脱ぐ。
2016/04/17
更新ペースが落ちてすみません。
作者の中で現在5つぐらいのエピソードが同時進行中。少しずつ書き進めていきます。
これは今書いているルセリウスの話。
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その朝、ルセリウスは珍しく一人の寝床で目を覚ました。
彼が寝所に入るときは誰かしら女を伴っているのが常だったが、
その前夜は何となくそういう気分にならず、一人で眠りについたのだった。
鳥たちの声が外からかすかに聞こえてくる。静かな朝だ。
起きて着替えながらふと脇の方に目をやると、寝室の壁に据え付けた大きな姿見に映る自分の姿が目に入った。
近付いて、しげしげと見つめる。
(また伸びた。この犬歯も、それから――)
創世神の力を宿した彼の体は、高い能力を得たことと引き換えに少しずつ変容を遂げつつあった。
2016/03/28
こんな感じで進めています。
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「いくぞ。――焼き払え!」
炎使いが手を振りかざすと、火炎が轟音とともにネロに襲いかかる。
高速で迫る炎と熱気に呑み込まれそうになりながら、
月白の髪の魔術師は咄嗟に水の魔力を展開した。
「水よ、阻め――アクアバリア!」
ネロの周囲に薄い膜状の水の防壁が広がって、火炎を食い止める。
魔術師は続けて攻撃魔法を放った。
「断ち切れ、アクアブレイド!」
空中に出現した月牙状の水の刃が、炎使い目掛けて飛ぶ。
2016/03/24
会話形式のちょっとした落書き。
魔術師ネロvs炎使いフェリアのバトル。
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フェリア「いくぞ。――焼き払え!」
ゴウッ
ネロ「くっ……水よ、阻め。アクアバリア!」
シュウゥゥ
ネロ「今度はこっちからだ。――断ち切れ! アクアブレイド!」
ブンッ
フェリア「喰らうものか。熱よ、我に力を――ヒートステップ!」
キュンッ
ヒュッ
ネロ「避けたか。……それにしても、しょっぱなから大魔法を撃ってくるなんて」
フェリア「大魔法だと? ふふ……。今のはメラゾーマではない。メラだ」
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フェリアに最後のセリフを言わせてみたかった。
一応、「弱い魔法でも術者の魔力が高ければ大きな威力になる」という、
「ルセリオ王国の栄光」の設定に関係のある話。
この会話を元に、ちゃんとした文章の物語というかバトルシーンの断片をぼちぼち作成中。
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