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[小説断片]恋多き王と堅物の魔術師が奇妙なワルツを踊る件
〈ルセリオ王国の栄光:小説本文&落書き〉
2016/03/07

 
 
今書いている物語の断片。

***

「申し訳ありません……。私の魔力はこの土地との相性があまりよくないようです」

「構わないよ。君のような美しいレディが戦いに加わってくれるというだけでも、私としては非常にありがたい」

先の戦いでの出来事について詫びを言う銀色の巻き毛の魔術師に応えながら、美しい容姿と真紅の瞳を持つ王は、ごく自然な動作で彼女の方に手を伸ばして、その肩を抱こうとする。

王の行動に気付いたフリーダは一瞬目を見開いて硬直したが、すぐに相手の動きに合わせて逆の方向へ静かに移動した。その結果、ルセリウスの手は誰もいない空間に伸びて虚しくさ迷う。

「……ともかく、ここではまだ勝手がわからないことも多いだろう。君には誰か人を付けるから、何かあればその者に聞くといい」

空振りした片手を下ろしはしたものの、ルセリウスは整った顔立ちに甘い微笑を浮かべてなおもさりげなく氷使いに歩み寄る。

その美貌と洗練された物腰によって女たちの熱烈な思慕を集め、数々の浮き名を流している王が魔術師に近づくのと同じ速度で、彼女は今度は後方に足を動かす。そうして退がりながら慇懃に礼を述べた。

「お心遣い、ありがたく存じます」



[あとがき]



 



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