構想・歌姫リリアと王
〈ルセリオ王国の栄光:その他の設定&構想〉
2015/02/01
ルセリウスとフリーダが近付いていくと、歌姫が二人に気付いた。
「あら、何かご用かしら?」
「君の歌を聴かせてもらったよ、美しいレディ。実に素晴らしい歌声だ」
早速歌姫に歩み寄って、その細い肩を抱かんばかりにしている王の後ろから、フリーダが告げる。
「こちらはこの国をお治めになっている王、ルセリウス陛下だ」
「まあ、国王様にお目にかかることができるなんて……。お褒めいただいて光栄でございます」
歌姫は驚いたように目を見開くと、王に向き直った。そして、竪琴を片手に持ったままで衣服の裾を軽くつまみ、膝を屈めて礼をした。いかにも旅芸人らしい所作だ。
「この王都の者ではないね? 名前を教えてくれないかな」
「私はリリア。歌を歌って町から町へ旅をしております」
*中盤までの展開
・王がリリアを気に入る&リリアも満更でもない→二人の仲が進展する
ロマンスに燃える王と、歌姫への贈り物の選定や二人きりの食事のセッティングなどで大忙しになる王の部下&使用人たち
*中盤以降の展開
いくつかの案がある
・リリアは対立する勢力の刺客だった→サスペンス&戦闘
・国内の町が魔物に襲われる→犠牲になってリリア死亡
・国内で自然災害発生→犠牲になってリリア死亡
・リリアが国内に定住する
・リリアが王の妃または側室になる
・リリアが王お付きの歌姫として召し抱えられる
前半の恋の喜びと後半の離別の悲しみという対比ができるし、悲劇を乗り越えて王が成長するところも描けるから、私はリリアが死亡するルートがいいな。
フリーダの身分は、ルセリオ軍に一時的に雇われた戦闘員→ルセリウス直属の部下(新入り)→同(中堅)→同(主力)→側近というように、時代を追うごとに出世する。
頭脳労働者は体を使うよりも室内で頭を使って働いた方がいいから、側近になってから護衛を務めるのは不自然だ。でも、直属の部下になってそれなりに王の信頼を得た後〜側近になる前なら、護衛として王の外出に同行してもおかしくないと思う。
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