並行世界.14




※注意※
『』の表記が咲夜≠フところの三蔵一行、清蘭、朱麗
「」の表記がわたくし黒音側の葵を含む三蔵一行の会話になります。



序章









10
11
12
13









『お願い?清蘭に?』
『え、私?』









葵達は話の一段落がついたところで言われたとおりのお店へと向かう。大きな円卓机の置かれた席に通され、順番に奥へと座る。



☆(清蘭)、★(朱麗)、♪(葵)
左側が清蘭、朱麗の三蔵一行、右側が葵の三蔵一行





『ちょ!葵その頭どうしたの!?』
『頭じゃなくて髪、でしょ?』
『この際それはどうでもいいと思うけど、髪、どうしたの?』
「…切った」
『切ったってなにで』
「これ」




そう言って取り出したのは護身用のナイフ。カバーから少し抜けば青白い刃がチラリと朱麗を除く。




『…せめて髪の毛はハサミで切りなさいよ』
『でも朱麗はハサミ使ったって、いまの葵ちゃんよりワイルドに切るわよねぇ?』
『黙らっしゃい』
『はーい』
「そう言えばコレで髪切るの、2回目だな…」
『なんだかナイフとしての使い道間違ってない?』
「たしかに、それ以外で使ったことないかもな」
『ありゃりゃ』
『そんで、なんで急に髪切ったりしたのよ』
「あ、それは……清蘭に…お願いが、あって…」
『お願い?清蘭に?』
『え、私?』








この時葵は清蘭の隣に座る向こうの三蔵の様子を伺うが、特にこちらを気にしている様子はなかった。
奥の方では悟空が ご飯はまだかーまだかー!と騒ぎ立てているのだが、いつもはひとりしかいない悟空が二人いることによって余計に騒がしいな、と内心思ったのだった。

そのほかの3人は割と落ち着いて入るものの仲良くご飯、というよりは仕方なく相席になった相手、のような態度、もしくは鏡が目の前にあるかのような感じであった。同じところでタバコを吸い始めたりとやはり元の中身は同じベース?なのか9割がたやることがシンクロするようだ。

髪の毛を切った件が終わったところで八戒「あとでちゃんと揃えましょうね」って言ったのに対しはこくん、と頷いた。やはり向こう側の八戒も保父さんなのだと清蘭と朱麗は顔を見合わせるのだった。


呼び鈴で店員さんが呼ばれ、とりあえずの量の料理が頼まれる。もちろん普通に考えるとりあえずの量ではないのだがまぁそこはさすが三蔵一行…いやさすが悟空×2≠ネのだろう。




『とりあえずこんなもんで!いいよな、三蔵ー!』
『勝手にしろ』
「あ!あと俺杏仁豆腐!先に持ってきて!」

「か、かしこまりました〜」



そう言って店員のお姉さんはわりとひきつった笑顔で厨房に戻っていった。



『お前なんで杏仁豆腐が先なんだよ!デザートだろ!』
「昼間に食いそこねたから食っとかねぇもきがすまねぇーの!」
「お前はホント飯のことはよく覚えてるよな…」
「食べ物の恨みは恐ろし言っていいますものね〜」




そんなくだらない話を繰り広げる一方、がお願い≠ノついて話始めようと清蘭をみた。



『…ん?あ、お願いってなんだっけ』
「あの…、その……」
『葵、ちゃん…?』
『髪の毛を切った理由がお願いがあって、でしょ?どういうことよ』
「それは…」
『朱麗が問い詰めるから葵ちゃん困ってるじゃん!』
『え、そんなに言いにくいこと?』
「いや、別にそうじゃない…んだけど」
『そうじゃないならハッキリしなさいよ!もう!』
「あ、明日とかでいいんだけど洋服見繕うのに手伝って欲しいな、、、って」
『洋服?あ、朱麗が選んだ服ダメにしちゃったから、とか?』
『そうよ!あんたそもそもなんであんなビリビリにしちゃって次着れな…「そうじゃなくて…」
『違うの?』
『…違うってどーゆーコトよ』
「えーーーっと…」



『つまり少し女性よりの服を見に行きたいのでは?』
「つまり少し女性よりの服を見に行きたいのでは?」

『「あ、被りましたね」』





なにか答えにとても近いヒントを出す感じで二人の八戒は3人を見ながらにこやかに助言する。そしてシンクロする。話していたらいつまでもシンクロし続けそうな勢いで…。




『そう、なの?』
「あ…うん」





清蘭がキョトンとした顔でに確認を取ると、はすこし恥ずかしそうにうつむきながらうなづいた。
その様子を見て二人の間に挟まる朱麗が少し怖い顔をしながら朱麗に話しかけた。




『清蘭に頼むってつまり私じゃダメなの!?』
「だ、だって…」
『姉貴、押し付け感ハンパねぇもんなー。俺が葵ちゃん、だっけ?の立場なら確かに清蘭に頼むだろーなー』
『うるさい、アンタは黙ってなさい』
『へーへー』
『それに清蘭はきっと葵さんと同い年くらいでしょうしね〜』
『つぎそーゆー事言ったら八戒、アンタでも容赦しないからね』
「…年齢に敏感すぎかよ」
『そこの赤いの!なんか言った?』
「!?…〜♪」




何故かすごく年齢のことになると敏感な朱麗は相手が恋人でも容赦しないようだ…。つい思ったことを口に出してしまった悟浄はその鬼の形相に途端に口笛をふき、目線をそらすのだった。




『でも朱麗に押し付け感があるのは否定しないな〜』
『ちょ、清蘭!?』
『なんていうか有無を言わせない感じ?でも私は考えなくていいし楽だから好きだけど』
『…理由が……』
『ん?どうかした朱麗?』
『いや、なんでもないわ…』





改めて三蔵の教育の仕方がどこかずれてる気がしてならない朱麗であった。
その念を込めて三蔵を見るも、『俺は関係ない』と言わんばかりに目線をそらされた。





『まぁ…いいわ。それで女性よりの服≠チてどういうこと?』
「お待たせしました〜お先に杏仁豆腐です」
「やりぃ!!いただきまーーーすっっっ!」
『飯まだ!?!?』
「順にお運びしますのでもうしばらくおまちください、失礼します」
『あーーーーハラヘッターーーーー!!!』









杏仁豆腐を運んできた定員さんは丁寧にペコ、とお辞儀をすると仕事に戻った。
このあと少しすると大量の料理が運ばれてくると、単純にいつもの倍の量に喜ぶ悟空二人を覗き流石にちょっと引き気味の9人であった。


















***
こんなもんで!切りましょう(=`・ω・´)∩←
短いね!多分割りと短い。前回の話から間めっさ空けときながら短いね!!!!ごめんね!!←


葵ちゃんが女の子よりの服≠探したい理由はまだ言ってないのですがここで切ったのにはなんとなーく理由があって
こうもにゃもにゃしてうまく伝えられない葵ちゃんいるんだよー!という事ですかね。

髪を切って気持ちを変えたことによって身の回りを少し変えたいな、ってありますよね?
そんな心情なのだけれど今までそういうことをしたことがなくていつもははっきりと物を言う彼女ももにゃもにゃしてしまう、という。まぁそんな感じだということをおもっていただければいいかなー、と!

髪を切った葵さんのイメージはこんな感じです




あと一行に関してはやはり中身は一行そのものなのでよく行動がシンクロします。
考えも似ます。が、そこにある中心軸が葵だったり朱麗だったり清蘭だったりでいろいろ違うからすこしすれ違いができたりもします。
基本的には同じですね!
別の部屋に入れて寝るまでを観察したら全く同じ!みたいな(どんな)



まぁそんな感じで、よろしくお願いします



ではまた


読んでくれてありがとうございました。


2015.08.09
黒音 未唯



[ 74/116 ]





[モドル]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -