並行世界.1

※注意※
『』の表記が咲夜≠フところの三蔵一行、清蘭、朱麗
「」の表記がわたくし黒音側の葵を含む三蔵一行の会話になります。
同時進行の場合は左右に別れて会話が続きます。
分かり易いようにわたくし 黒音側の一行さんたちにはカラーがついた会話、描写、説明が入ったりします。






前話 *序章








悟空のご飯コールを経て、なんとか街についた三蔵一行はとりあえずご飯を食べるところと同時進行で宿屋を探すことにした。




『へー、結構大きな町ねー』
『清蘭、はぐれるなよ??』
『悟浄、兄さんみたい』
『あのなー』



悟浄が清蘭の頭を小突き すこし馬鹿にしたように見せたと思えば、はぐれないため≠ニいうのを口実にさりげなく自分の腕に彼女の腕を絡ませる。




『いちゃつくなぁー、そこのバカっぷるめ。見てるこちらは、暑くて死にそうだわ』
『朱麗、しょうがないですよ。しかし、三蔵の逆鱗にだけは触れないようにしてくださいよ?ただでさえ、今イライラしているようですから』
『いやん、三蔵兄さんこーわーい』
『風通しが良くなるようにその詰まってねぇ頭に風穴開けてやろうか??』
『兄さん、街中で銃だしたらダメでしょっ?』
『腹へったぁー…………って、エェェ!?!?』



『悟空』の叫び声によって一緒に歩いていた5人(+2匹)は目を向ける。悟空の指をさす向こうにはどうやらうり二つの三蔵一行ともう一人がこちらへと向かってきていた。



『………』
「………」



一瞬三蔵同士が見合うと同じタイミングで愛銃をぬいた。
同時に球の放たれた音が鳴り響き、弾どうしが正面からぶつかり合うと両者の同じ威力で弾がグシャッと潰れ地面に転がると、どちらの悟空もが戦闘態勢に入ろうと足を肩幅にザッと開いた。
近くにいた人々がこちらを振り向く。すればどちらの八戒も周りへ 気にしないでくださいね と声をかける。「うわ、キモちわる」と顔をしかめた悟浄が言葉を口にしたのだった。













『三蔵と同じ銃…
また妖怪の仕業?』
「意味わかんねぇ!
え?三蔵どーゆーこと??」

『たしかに前に同じことありましたが
今回は少し違うようですね』
「知るか」

『こっちは6人、あっちは5人
しかもその5人目は私でも
朱麗でもない』
「でもなんか…鏡みたいだな」

『えっ、えぇぇ―??
全然意味わかんねぇし!!』
『てか、あいつ結構ちっせーな
猿のががデケェんじゃね?』
『猿って言うなっ!』
「あのなぁ葵、鏡ならよく見てみろ
俺たちはまだしも葵
お前は明らかにおかしいだろ
それともおっぱいぼいんの
姉ちゃんになりたかったのか?」

『おい、クソ河童清蘭を隠せ』
「悟浄その辺にしておかないと
相手の方に失礼ですよ」

『あ?』
『いいから早くしろ』
「…とりあえずなんでもいいけど
お前すげぇ睨まれてんぞ」

『あー、ハイハイ』
「ありゃ、ほんとだ」





目の前に立つ『三蔵』が無言で悟浄を睨みつけている。さすがにこの人ごみで無駄に発泡すること控えたようだった。



その『三蔵』のイラつきに葵が気づくと「悟浄」へと多少めんどくさそうに伝える。
その悟浄はたいして気にした様子も見せなかった。そのためなのか今度は『八戒』からも視線をあびる。



『さんちゃん過保護過ぎない…?』
『朱麗、貴女もですよ』



八戒もどうやら三蔵同様その目線に嫌悪感を抱いたらしく、目線が直接彼女に触れないようにと立ちはだかるかのように前へ一歩出る。




『ちょっと八戒?私は大丈夫よ?』
「なんか俺すごく
嫌なもんでも見るような
目で見られてね?」

『いいえ、僕も貴女のことを少なからず
下心で見られているかもと思うと
ハラワタ煮えくり返りそうですよ
それが、例え貴女の弟に似た人でも』
「当たり前だろ
俺だってそんなお手並み拝見
みたいな目で見られたら嫌だね」

『かるーく、俺のことを
ディスってるよな、お前』
「…もしお前に
そんなことがあったら
俺がどうにかしてやる」

『そうでしょうか?』
「…え?」




にっこりと笑顔で返す八戒に為すすべもなく、清蘭と朱麗は見合わせると小さくため息をつき この場合はしょうがない のだろう とこの場は言うことを聞いておくことにした。

三蔵はボソボソっとつぶやいた。葵はあまりに唐突のつぶやきに理解しきれず一瞬考え込む。





「それに女っていうのは容姿じゃなくて中身が大事だろ」
「へえ〜チェリーくんの口からそんなことが聞けるとはねぇ?」
「あぁん!?」
「と、とりあえずさ」
「どうしましたか悟空」




「飯食わねぇ?」







誰かしら突っ込むのかとすこし構えた体制を見せた悟空だったが、状況があまりにも飲み込め無さすぎてとりあえずご飯を食べてから考えるということに意見がまとまった。
葵は去り際に振り返ると(向こうの)
悟浄八戒の後ろにいる清蘭朱麗と目が合った。この感じだとまた会うだろうと思っていたのでなんとなくそのまま去るのも悪いかなぁ、と軽く会釈だけしてまた背を向けて歩き始めた。それをみて二人は軽く手を振っていたことには葵は気づかなかった。




葵を連れた三蔵一行が目の前から見えなくなったその瞬間…


グー、ギュルルルル


という音と

『腹へったぁ……………』

と言う声がワンテンポ遅れて聞こえてきた。
飯≠ニ聞いた腹の虫が自分もお腹がすいた!と主張するのだった。




『あんたねぇ………』
『緊張感ないわね、そのお腹』
『まぁ、今はたしかに向こう側の僕達が言ってたように、現状を把握するためにはちょうどいいかもしれませんよ?僕達も何処かで食事でもとりませんか?どうです三蔵?』
『あぁ……』























***
今回は 出会い と言うわけですがちゃんと理解できたでしょうか?
というよりわかりにくくなかったでしょうか;;;;;

この先もちらほら同時進行で会話が出るかなぁと思うけどたぶんこの感じで左右にわけて会話が進みます。


清蘭、朱麗の方の一行の会話文を書いてくれたのは咲夜ですね。
やはりオリジナルの子が混ざると創作した本人に会話文を書いてもらった方がそのキャラがでるので!!


次の話でどうなるかはまだわたしにもわかりません(((

ではまた



読んでくれてありがとうございました。
黒音 未唯



2015.05.25

[ 61/116 ]





[モドル]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -