▼鶴獅子:柿 鶴獅子:柿 「柿食え。」 「ふがっ。」 「いいから食え。」 「がふっ。げほっ、おい獅子王。これは何だ。」 「柿。」 「せめて皮を剥いてほしいぜ。全く、一体全体どうしたんだ?」 「風邪気味って聞いたからな。」 「そこからその行動に移ることに驚きだ!」 「そりゃよかったな。じゃ、食え。」 「待て柿を押し付けるな。食べるから、食べるからせめて皮を……!」 「俺皮むき上手くねえんだよなー。」 「だから押し付けるのをやめろ。」 「驚きなんだろ?」 「こんな物理的驚きは求めてないぜ!」 「マジか。」 「真顔をやめてくれ。」 「とりあえず風邪気味なら栄養のあるもの食えよ。」 「それはまあ、その通りだが。」 「さっき主に栄養どりんくを頼んだから、届いたら飲めよ。」 「わかった。」 「じゃあ俺出陣あるから。」 「おう。心配してくれてありがとうな。」 「ん、どういたしまして。」 12/02 |
▼じじしし:梨 じじしし:梨 「おーい、三日月のじーさーん。どこだー。」 「うむ。ここだが。」 「あ、いた。」 「それで如何した獅子王。昼寝でもするか?」 「いやしないけど。ほら、梨。」 「おお、剥いてある。」 「そりゃな! だから、ほら。一つ取れって。」 「このふぉーくを使えばいいのか。」 「おう。よし、取ったな。じゃあ俺次に行くから。」 「む。隣に居てはくれぬのか?」 「まあ、そうだな。配るように頼まれてるし。」 「それは他の者に任せれば良いだろう。ほれ、おいで獅子王。」 「何で膝たたいてんの? 配り終えたら戻ってきてやるから大人しく食べろよー。」 「むむむ。」 12/02 |
▼笠今:衣替え 笠今:衣替え 「衣替えせえや。」 「え、何で。」 「何でって何で?! いや、衣替えくらいせえや。」 「別によくね。」 「効率的な朝の仕度ができるで。」 「よし、やるか。」 「ちょろすぎへん?」 「朝ってマジで時間ねえしな。」 「いや、笠松は朝早いやろ。」 「その辺ジョギングしてたら時間足りねえ。」 「いや、余裕ありすぎるわ。」 12/02 |
▼笠今:栗おこわ 笠今:栗おこわ 「ほらよ。」 「わあ、栗ごはん。いや、いきなりおにぎり差し出してどうしたん。」 「違う。これは栗おこわだ。」 「わあもち米! ってちゃうわ。ワシは理由を聞いとるんやけど。」 「母さんがもち米送ってきた。」 「お母様どうしたん?! いや、だから、ちゃうって言うとるやろ。」 「食わねえのか。」 「……食べる。まあ、おにぎりに罪はないしな。」 「栗おこわだ。」 「そこ訂正せんでええよ。」 12/02 |
▼マツミナ:もみじ マツミナ:もみじ 「今年も紅葉が綺麗だな!」 「そうだね。向こうの道に行こうか。」 「ああ、並木道の方か。あっちも紅葉してるか?」 「すっかりね。まだ紅葉の絨毯はできてないけど。」 「初めの方だから仕方ないさ。次には絨毯もできてるだろう?」 「だといいけどね。」 「また近々顔を出すさ。」 「信用ならないね。」 「ははっ、自分でもそう思うぜ。」 「何日か泊まればいいのに。」 「やけに引き止めるな。」 「実は明後日、宴会が企画されててね。」 「道づれにはなりたくないな!」 「そう言わずに!」 「今日中に旅に出る。」 「夕飯食べていこうよ、ね?」 「そのまま風呂に入り寝てずるずると泊まらされる気がする。」 「仲人おばさまたちほんと押しが強いから……。」 「どんまい。」 「ひどいよ! こうなったらゲンガーたちを。」 「ポケモンは卑怯だろ?!」 「やむおえない。」 「やむおえなくない!!」 12/02 |
▼マツミナ:里芋 マツミナ:里芋 「かゆい。」 「ああ、里芋で痒くなったんだね。ミナキくんがそういう体質なの忘れてたや。ほら、水で痒いところ洗って。」 「すまない……しかし滑りがすごいな。剥くのも一苦労だぜ。」 「食べる時も大変だしね。でも美味しいから大変でも毎年料理しちゃうよ。」 「そうだな。あ、まだ皮のある里芋が残ってるな。よし、手を洗ったから手伝うぜ!」 「いや、向こうの鍋でもかき混ぜてて。」 12/02 |
▼マツミナ:ひつじ雲 マツミナ:ひつじ雲 「あ、羊雲。」 「明日は雨か?」 「そうみたいだね。洗濯物片付けたいんだけど、仕方ないか。」 「今からでも干したらいくらかは乾くんじゃないか?」 「生乾き覚悟だね。でもまあ、それでもいっか。じゃあミナキくんその籠持ってね。」 「わかったぜ! しかし、何でこんなに洗濯物があるんだ?」 「朝目が覚めたら庭でゲンガーたちが泥遊びしてたんだよね。」 「ああ、拭ってあげたんだな。道理で洗濯物が泥まみればかりなわけだぜ。」 「まあね。お風呂に突っ込もうとしたら逃げられちゃって。」 「風呂で大人しく洗われたくない気分だったんだな。」 12/02 |