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参考記事]
[本文・魔戦プラクティカ]ヴェルノの小さな我が儘〈ヴェルノ、ブリゼール/ラブラブ?〉
〔魔戦プラクティカ-リヴェイル編・本文&後書き等〕
13th.Dec.2015
「ねぇブリゼール様。一つだけ、俺の我が儘聞いてくれませんか」
「我が儘?」
「しばらく……抱いててほしいんです」
ヴェルノがそう言うと、ブリゼールは無言で彼の体をかき抱いた。
思いを寄せる人の胸に抱き締められて、その顔を見上げられる位置を頭を動かして探す。幾度か試みたのちに丁度いい場所を見つけたけれど、見上げた上官の顔はぼやけてよく見えなかった。
(まぁいいや、見えるもの以外でブリゼール様の感触を味わっとくか)
彼は目を閉じて上官の胸に身を預け、その肩に頭をもたせかけた。ブリゼールの匂いに包まれて、体の温もりが衣服越しに伝わってくる。
「ヴェルノ。ヴェルノ……」
氷使いの声が彼の名を呼び、骨ばった大きな手が気遣わしげに髪を撫でる。
(ブリゼール様。今、あなたの腕が俺を抱いて、あなたの唇が俺の名前を呼んでる。あなたの瞳が俺だけを見てる……。やっとあなたは俺だけのものになったんだ)
目を閉じてブリゼールの存在をすぐ近くに感じながら、ヴェルノは微笑した。
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