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＊敵地潜入中に男の仲間と会う

ルーク「首尾はどうだ？」
ファリス「うん、いい感じかな。
　　　　　ちょっと思わせ振りにするだけですぐに鼻の下を伸ばすんだから、ほーんと男って単純だよねっ」
ルーク（お前も男だよな……？）
ルーク「部屋まで兵士が入ってくることもあるんだろう。大丈夫なのか？」
ファリス「ちゃんと心を掴んでおけば、女じゃないことがばれても大丈夫だよ！」
ルーク（何がどう大丈夫なんだ……。こいつの言うことは時々わからん。
　　　　わからないままの方がいいような気もする）


＊


ファリスは男も女も分け隔てなく誘惑する危険な小悪魔。
素性を偽っていることが知られても、色仕掛けで潜入先の人を抱き込んでしまえば問題ない、というすごい理屈を実行している。

飛行能力を持っているルークは、敵地への潜入を行うファリスと関わる任務が多い。
ルークは精悍ないい男なので、ファリスはルークのことも何かにつけて誘っている。
しかし、ルークは男はもちろん女性にも心を動かす様子をちっとも示さない朴念仁なので、この二人は一緒にいることが多いにもかかわらず、立ち入った関係になっていない。

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＊登場

「陛下、お呼びですか？」

一人の女が室内に入ってきた。
衛兵たちがはっと息を呑み、その視線が女に釘付けになる。柔らかな金色の髪、石榴色の印象的な瞳、どこか挑発するような微笑。
女はルセリウスの前にうやうやしくひざまづいた。

「敵地の情報が必要なんだ。ファリス、君に潜入を頼みたい」

「任せてくださいな！」

ファリスと呼ばれた女は面を上げると、小首を傾げて主君を見上げ、微笑んで片目をつぶる。
ルセリウスは思わず生唾を飲み込んだが、次の瞬間、心中にわき上がった思いを慌てて打ち消した。
かくも蠱惑的な姿態を示す彼女は――いや、「彼」は――驚くべきことに「男」なのだ。そのあたりの女よりもはるかに美しいこの部下は……。
女を愛するルセリウスにとって、それは甚だ残念なことだった。


＊


ファリスは、女性が大好きなルセリウス王が思わず心を動かしそうになるぐらいきれい。
でも男の娘。

ファリスはルセリウスのこともたびたび誘惑しているけれど、この王は女性にしか興味がないので、「彼女」に対しては鉄壁の防御が発動する予定。

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■ファリス

＊設定

ファリス・マルメリ
16-26歳

金髪、瞳はガーネット色
小柄で華奢（身長150cm台後半〜160cm台前半、体重50kg前後）

男の娘。バイセクシャル。
女性にしか興味がないルセリウスでも時々うっかり惑いそうになるナチュラル魔性。
色仕掛けによる敵地潜入・諜報を担当。

頬は薔薇色、唇は艶やか。
仕草は女の子らしい。片目をつぶる、小首を傾げる、上目遣いに見上げる、など。
笑い方はくふふ。

中身は性悪な中性的美少年。
年を取ると美輪明宏みたいになる。

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＊キャラ設定

エレガントで女性的でありつつ、自分の美的センスと腕に誇りを持っている強い女性（心は）。

ルセリウスはもとより、しばしば難題を持ち込んでくる側近のフリーダに対しても物怖じしない。


体の性別を男性にした理由は以下に。


仕立て屋という設定上、採寸のために、服を脱いだルセリウスと長時間接することになる（しかも、おそらく仕立て屋の作業場などの密室で）。
女性キャラだったら高確率でルセリウスのお手つきになる。

しかし、王の服を作る仕立て屋は、着道楽なルセリウスにただでさえ近い立場。
体の関係まで加わると、王にとって特別な存在になる可能性が高い。

「ルセリオ王国の栄光」でこのキャラに負わせたい役回りは、あくまで「ルセリウスの服を仕立てる人・
ルセリオ王国における衣装作りの第一人者」というもので、「ルセリウスにとって特別親しい異性」という立場にするつもりはない。

このため、ルセリウスに手を出される可能性がない男性にした。

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