刄cイログ @airi_15ore
ついったでやった140字練習(追記におまけ有)や短文練習です

ミスタ
シーツを破きそうなほどに悶え乱れる私を見下ろし、小さく笑う。「後ろからだとよォ、顔は見えねェが解るぜ。悦すぎてたまんねェって」無遠慮な挿入に大きく腰が反り、酸素を求めて舌を突き出した。どうにか快感を逃がそうと暴れる私を封じるように上から体重を掛け、耳朶に舌を這わす。沸騰しそうだ。more

スクアーロ
さらりと横髪を退けると鋭い眼をした彼がこちらへ視線を寄越した。これは、暗殺者の眼。人殺しを重ねる彼がどんどん手の届かない人になってしまいそうで少しだけ恐怖する。元々住む世界が違うなんて解っていたのに。
「スクアーロ、」
彼の唇へ重ねると、一瞬驚いたように目を見開き、それから私の肩を抱き寄せた。次は彼から重ねられる。more

仗助
逞しい腕は私一人を宙に浮かせることなど何でもないと言うように、軽々地面から足を離させた。
「もう……飲み過ぎっスよ」
「あは、仗助くんお迎え? ご苦労さまぁ」
「アンタが呼び出したんだろ!」
腕の中でふわふわと揺さぶられると心地好い。頭までふわふわになってくる。とってもいい気分だ。
「ねえ仗助くん、ちゅうしよ…」more

髭切
「へえ、そう」
目をまんまるくする彼から視線を逸らした。つい嬉しくて報告してしまったものの、この程度のことをいちいち伝えてどうするというのだろう。日々彼等に向き合って努力を重ねてきた審神者業だが、彼等にとってはそうではないかもしれない。言葉にした途端に不安へ陥り、彼と目が合わせられなくなる。彼等がわたしを責めたことなど一度もないというのに。more

ミスタ
「呼吸を乱すなよ。止めてもダメだ。静かにゆっくりと、一定の呼吸を繰り返せ。じゃないと手元が狂う」
銃口を向けられた相手に対してなんと冷静な態度だろう。それどころか、最愛の彼を手にかけなければならないわたしを同情する素振りさえ見せている。今からわたしに殺されるというのに、自分が教え込んだ銃で撃たれてしまうというのに、何も臆していない。more

ミスタ
下唇に吸い付くようなキスにくすくすと笑うと、彼もまた楽しそうに笑みを溢す。特に意味もなく唇を重ねる甘えん坊の頬を指甲でなぞった。
「そんなにしたら唇が腫れちゃうわよ」
「へえ、随分情熱的な男に好かれてんだな」
「ええそうよ」
そう指摘しても止めるつもりはないらしく、彼は更に吸い付いて唇全体をぱくっと覆う。擽ったいキスに彼の胸を押すと、彼はわたしの唇を離して今度は上唇に歯を立てた。more

シーザー
彼は出会ったときから嘘つきだった。
きっと、泣いているわたしを見掛けて放っておけなかったのだろう。優しいというにはあまりにも女性のみに偏りすぎた感情だ。くしゃくしゃに歪んだ泣き顔を綺麗だと、次々に紡がれる甘い囁きにうっかり笑ったわたしを天使のようだと、そして、運命的な出会いに恋に落ちたのだと。彼のどれもこれもが嘘だった。more

ジョルノ
「好きです」真っ直ぐに見詰められると焼けそうになる。いつもそうだ。やめてくれと頼んだってこの少年は同じように私へ愛を紡ぐ。「無駄なことは嫌いなのでは? 何度も言うなんて貴方らしくないわ」「確かに可笑しな話だ、嫌いなのに好きだなんて。貴女への感情は繰り返したくなるんですよ」more

シーザー
「愚かな夢だろう?」
これから命を懸けた闘いに行くというのに、君への恋慕を抑えられないなんて。一族の誇りの為に、友人の命の為に、自らを律して修行に取り組まなければならない。俺の尊敬する先生だって、俺とジョジョに期待を掛けてくれている。応えないわけにはいかないのに。
「そんなことないわ」
ふわりと柔らかく笑う彼女が愛おしい。君と将来を共にしたい、できることなら、暖かい家庭を築きたい。そんな夢を笑い飛ばしもせず彼女は俺の手を優しく握った。more

ミスタ
「   」
ぽつりと彼が呟く。彼が知るはずのない名前に背筋がぞっと冷たくなった。顔を青くしたわたしを見て彼は困ったように少しだけ笑って見せる。
「オイオイ、そんな顔で俺を見るなよ。どうしたんだ?」
「あ、貴方…、今なんて…?」
声だって震えていた。聞き違いであってほしいと願うが、彼は穏やかなトーンでもう一度。
「お前の元彼の名前なんだろ? 『   』っつーのはよォ」
「わたし、貴方に話したことがあったかしら…」
彼はわたしを抱き寄せて、髪を指に絡めて遊ぶ。
「お前のことなら何だって知ってるぜ。どんな出会い方をして、どんな愛され方をして、どんな幸せな毎日を送っていたか。妬けるよなァ。どんな抱かれ方をしてたのかってとこだけは解りたくねェけど」
血の気が引いていくのが解る。彼は人一倍独占欲が強いのだ。いくら恋人とはいえ度々ぞっとしてしまうような、過重で狂的な愛し方をされてきた自覚はあるほどに。どこで、誰から、何の為にその情報を得たのか解らないけれど、けらけら笑う彼に恐怖で縛られる。彼の瞳からは感情が読み取れない。
「どうしてそんなに詳しいのかしら…、まさか彼に、直接会ったの…?」
喉が締まって声が上手く出ない。吐息のような細い声でも彼はそれを拾い、わたしの横髪を耳に掛ける。いつもと同じように撫でる掌すらも、怖くてたまらない。
「あァ。会わなきゃあ殺れねェだろ?」
穏やかな、彼の声。この声が大好きだったのに、今は何も感じない。鳴り響く鼓動と乱れる呼吸、次の言葉が出てこないわたしを見て彼は宥めるように額へキスを落とした。
「これで漸くお前には俺だけだ」
まるで天気の話でもするように。わたしが愛した男はずっと以前から、わたしよりももっと重圧的で依存的な愛をこちらに向けていたのだ。

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