Tin ice in the sun

blog

東京モダンアパート(rank)
ゲストブック


Diaryの最新記事: 誕生日でした!!

Archiveの最新記事: Netlifyの利用規約

アンソロジー 舞台!

本の表紙画像

泣いた。というのも、この本はなんというか何らかの才能と努力とをしている人間たちのお話の集まりだったので。 と思ったら、ラストの観客たちに泣いてしまった。生きてる人間、ファンとして会って応援しているからこそのお話だなあと思った。 ざっくりまとめるとこう。 2.5次元舞台のキャス変 バレエの衣装作り アマチュア劇団 劇団四季みたいな職業ミュージカル俳優 2.5の観客 キャス変のところは王道の話だったし軽快な語り口でよかった。というか、自分も似たようなことがあったので嬉しい。 (文学座に所属していてSNSなどをやっていない亀田佳明が朝ドラ出演したことにより盛り上がりをみせて……) 職業ミュージカル俳優としてのお話も興味深かった。ミュージカルというと歌って演技して、の方が日本だと多い感じある。最近はちゃんと踊ってるの見てないなあ。(海外と比べるとね。)でもこの主人公は踊る方が得意なアンサンブルやっていた人という。これ、イメージ的には劇団四季だと思うんだけど違うのかな。 2.5の観客。原作のファンであり、舞台のファンでもある。そしてSNSの関係性の話でもあった。これ実際に起きたらあまりにも人間関係に疑いを持ちすぎじゃないですか………???!!?!? になりました。 全体的にはかなり面白かったですが、小規模劇団を推している身としては物足りない所もありました。

  • 25th.Mar
  • Book

変な絵

本の表紙画像

存在は知ってたけどなんとなく見たこと無かった本。 映画の『変な家』が公開されて、小説の方は2冊とも読んだけどこれは読んでなかったので。 察しの悪い雨穴の動画見まくってたので栗原出てくると頭の中に「栗原ぁあ゙あ゙あ゙!!」の叫び声が聞こえてきてしまってなんて嫌なバグだよ…… と思いました。 やっぱりこの繋がる感じが面白いなーって思ったけど、今回は暴力の表現がそのまま出てきて驚いた。そんなのも書くんだ……。 ここまで読んで思ったのが、休憩をはさまないスタイルで全てがつながっていてクリスティの本の伏線以外を削ぎ落としたような内容が雨穴なのかなあと思ったりしました。今回は叙述トリック多めだったのもある。 そして雨穴の本って感想あんまり書けない。なんだろう。

  • 19th.Mar
  • Book

未解決殺人クラブ

本の表紙画像

タイトルからして何だミステリー?? と思っていたんですけどもちゃんとしたノンフィクションです。 そもそもの発端はNetflixにある猫イジメを許さねえっていう感じのドキュメンタリーからなんですが(タイトル忘れた。)その元となった事件の話のほかにも色々とまとめている犯罪ノンフィクションということで購入。読了です。 被害者の遺族であったり、はたまた友人関係であったり、弁護士と死体であったり。 いわば、フィクションでよくみる「ひらめき」などはなくてものすごい地道な執念と努力の話です。いわば根性です。 州をまたいで死体を処理するとかそういうのは確かに警察では難しいかもなあと思った。 いろんな関係性と同時に、それらの根性を正義というにはあまりにも危ういところが何個もありました。 プロに任せきれないことは多く、しかし、アマチュアの素人探偵の行いは正義だとしても責任をとれるものでもなく。 エンディングというかラストの事件はインターネットでの正義の苛烈さの話でもあり、自戒として大切にしなければならないお話でもありました。しんどい。 これらを手放しに褒めることは難しく、またこれらの行動のためにきっと救われた命がいくつもあるのだろうと思います。 そういう意味では読めてよかったなあ……。

  • 19th.Mar
  • Book

たった独りのための小説教室

本の表紙画像

花村萬月『たった独りのための小説教室』を読んだ。 Twitterでもバズってたような…… バズってなかった?? かもしれないけど、確か「独りとは、小説を書いて認められたいという承認欲求を持つ貴方の話では無い」というツイートが流れてきて興味が出て買った。 プロの小説書きを目指す人なら読みたい一冊だと思ったが、ただの興味本位で買うのはオススメはしないなーとなった。わたしは二次創作を書いているのでプロになる気はさらさらなく、まあちょっと上向きになれればいいかなくらいの気持ちだったけど……。生半可な気持ちでみると余計に削られて疲れてしまった。 指南されて行動しろと言われて1人で隠しきってでもやりきろうとする人のための書き方本。ただそのご指摘はかなりかなり赤裸々かつ、小説をちょっと書いてきた人だとメッタメタに刻まれるタイプの指摘をするので中々難しいですね。 ある意味、プロってこんなこと考えてるんだの舞台裏暴露本でもありそういう意味では面白かったです。

  • 13th.Mar
  • Book

7月のダークライド

本の表紙画像

ルー・バーニーって〇月の〇〇になる法則でもできました???? なんだ、この邦題 はい感想。(読了日は2/26だったようです) ミステリーを読んだのはかなり久々な気がします。『復讐殺人』以来な気がする。合ってるかな……。いや、ジェフリー・ディーヴァー以来かな!? ひと月ぐらい空いてる気がします ハーパーBOOKSのこの手の本は大体ハッピーエンドではないという認識なんですけども。これもご多分にもれずという感じでした。レーベルからのメタ推理。 ストーリーはテンポが良いのと主人公の「とにかくこの事件だけは解決させたい」という西部劇のヒーローのような価値観がよかったです。 この手の「トラブルを解決したい!」ミステリー作品、なんだかんだでインフレが起きがちというか「やばい組織」と戦う芯の強いヒーローのお話が多いのだけど この主人公はそんな中でも平凡というか非力というか、とにかく「摩擦のない」人間のお話で面白かったです。

  • 4th.Mar
  • Book

オリンピア

本の表紙画像

2月に読んだんだけど感想書いてなかったなー。 CAVA BOOKSさんの配本サービスで届きました。最近、このサービスで届く本が大体自分のチェックしてる本なのでなんとも言い難い気分になります。 さて感想。 ざっくり言えば、オリンピックととある移民の家族のお話です。 何度か喋ってますが、移民のお話を見る度に「分からん……」になります。それこそ、自分が語っていいのか毎回疑問です。 でも、このお話での移民とは「生きるためには仕方がない」というお話で、そしてオリンピックを見る度に「自分の故郷とは」という感覚とスポーツへの情熱を見せるのです。 この故郷の感覚と、スポーツの感覚の重ね方が劇的にうまいな!? と感動していたのですがあとがきを読んだ時に「読みやすい文体では無い」と書かれていて驚きましたね……。へんな翻訳小説よりよっぽど面白かったですが……。(突然の某出版社の悪口が出そうになる。) あと装丁やデザインも面白かったですね! ひとり出版社系を管理人は応援しております。

  • 4th.Mar
  • Book

京都に咲く一輪の薔薇

本の表紙画像

あー。なんと言うべきか、この作品は全然好みじゃなかったなあ。 わたしはもう随分と前からグザヴィエ・ドランの作品に「面白いけど好みじゃない」の感覚を持っていて、今回はその路線だった。 最終的に恋愛至上主義に陥っている感じがとても好みじゃない。 外国人による「京都という観光地にみられる地に足のついた社会」のお話だったし、これが外国で評価されることはわかるがそこを評価ポイントにするほど作品が面白いかと言われたらそうでもなかった。 いやほんとに。ドラン監督作品だったな………。優雅なハリネズミの方がよかった。

  • 25th.Jan
  • Book

映画論の冒険者たち

本の表紙画像

東京大学出版会のこういう本たち好き。 映画論の導入まとめって感じです。掘り下げてもらうことが前提にある。 でも最後についている「この評論家を学ぶならこの本!」とか注釈とか諸々あるので結構助かります。ただまあ、映画が好きってだけで読む本ではないかな。映画論とかそういうところに興味があって、リュミエール兄弟から続く映画の世界と批評の関係性が好きな人は好きだと思います。 おすすめとは言わないかな……。 あとA4冊子1段組という組版チェック好き人間には面白い事例だわHAHAHA! の気持ちはある。いいね、こういうのま。 でも体系的というか凄くざっくり「この人たちはこう! こう! こう!」とバシバシ出してくれるのでまるで講義を受けてるみたいでした。大学時代の映像美学の講義を思い出しますふふふ。

  • 16th.Jan
  • Book

みんなが手話で話した島

本の表紙画像

読了! 去年のノンフィクション本ベストに入れている方も多かったので気になって買ってきた〜。 いわゆる閉鎖コミュニティのことを「因習村」として消費してしまう昨今のネットミームがだいぶ嫌いなんですけども今回のお話はむしろその因習が手話だったという「今読むべき本〜〜!」になりました。昨今のあれそれの消費をだいぶ嫌っているからこういう書き方をしています。(怒ってる) 聾の劣性遺伝がコミュニティによる狭い血縁関係での結婚を繰り返したことによりあらわれがちになった、というところから「みんなが手話で話すことが当たり前になっていた地域と時代がある」というのが真相です。 今は無いのでそこには終わりもありますし、終わりの聾の方がコミュニケーションができないと怒っていたこともあるようですが。 生まれた時から手話と共にあり、育つ周りでも手話があり、狭いコミュニティだからこそ成り立っていた事例なんだなあということは感じます。 そこにあるのは配慮とかではなく、2種類の言語の共存の方が正しい。クレオール語みたいなものなんだと思います。

  • 16th.Jan
  • Book

まず牛を球とします。

本の表紙画像

日本の現代SFかー、と思ったけど短編集だったのでノリにのれるまで時間がかかってしまった。石油王のお話が好きです。 というかね、これあんまり言っちゃいけないと思うんだけど全体的に「なんだろうなこれ……」の話が多くてさっっぱりだったの。でもなんとか読み終えた。えらい。 申し訳ないけど本はサヨナラした。 超近未来社会で、いまの現代社会と通じる感覚の生き方(説明が難しい)の人間が面白いんだけど 近未来すぎてついていけないことがあったんだとは思う。わからん。好みじゃないと思う。

  • 16th.Jan
  • Book