Tin ice in the sun

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東京モダンアパート(rank)
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〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学

読了〜〜 の報告をしていなかったっぽいと本棚を見ていて思った。 人類学ということでホントに多岐にわたる世界をいろんなところから論じている訳だが、その中でも「お化け」の話をしていて面白かった。お化けが好きなので……。 第一部は日本の妖怪と神様の話。 第二部は民話メインの話。 第三部はネット都市伝説とかの話。 ただまあ、過去の論文あつめましたーみたいな形なので単体でおすすめ出来るかと言われると微妙なところではある。持論の展開はまた別の単著を出すらしいのでそちらに期待。 ゴリラ女房なるものは初めて聞いたのに第二部に収録されてて驚いた。まじで知らない……。 単純に言えば、研究のまとめが概論で読み進められるので大学生などで初心者向けなのかもという気持ちはある。 創作の参考になるかどうかで言えばならない!! けど、こういった本は買って損がないという気持ちがあるので欲しい人は早めに買おう!(これ電子書籍ちゃんと出るのかなあ)

  • 8th.Apr
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ひとりだから楽しい仕事

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前に読んでたんだけど感想書いてなかった。 日本文学を韓国語に翻訳されている方のエッセイ。 そもそも翻訳家のお話としても面白いのだが(タイトルの付け方が不本意だとか)韓国の翻訳事情のお話や日本文学ブームの話、作者のクォン・ナミの面白日常回などいろんなエピソードが入っていて気軽に読めてよかった。 (本来は『翻訳に生きて死んで』から発行されたみたいだけど、日本語は2冊目のこちらから刊行されたっぽい) 自分も英語とか読む時に、知ってると思ってる単語でも「あれ、これ使い方ちがうか!!?」みたいな後から誤訳に気づくことがあるのですごく共感してしまう。あと日本語は難しいよね……。勉強してください、をお金をまけてくださいが同じ意味であることを 恥ずかしながら薬屋のひとりごで知りましたからね。

  • 8th.Apr
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イギリス花粉学者の科学捜査ファイル

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読了。花粉学者が実際に起きた事件をいかに解決してきたかと自伝要素をまとめたノンフィクション本。 これは久々にめちゃくちゃ面白いノンフィクションを読んだ。はやくも今年ベストではないかという気さえしてくる。 トウモロコシの花粉でなにか判明するのではないか、と考えた最初の警部さんとその部下がとてもよかった。ドラマ化したら絶対トリオになってた。 花粉の話も面白いが、土壌とそこから見つけられる情報量、シャーロック・ホームズの科学捜査は意外と的をえているんだなあなんて思ったり。 残留花粉なんて言葉は初めて聞いたけど、それぐらい身近なもので尚且つ証拠として嘘をつけないものなのだなと思った。 レイプしたかどうかの判断を、花粉がどこにどれぐらいついているかから考えるというのも面白かった。土壌から調べるのでは時間がかかるが、花粉はとても早く簡単に的確に見つけられるというちょっとした自慢もよかった。 そうやって捜査方法も最適化されていくといいんだけど。 イギリスの移民のお話とか、ホントにあった話だからこそ辛いエンディングを迎えることもある。

  • 8th.Apr
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変な家

日本語字幕つきの上映で。普段から字幕ONで生活しているのでそれはまあよかったけども、内容としては「うん……」といったところが多かった。 あの書籍の実写化は難しいとは思ったけれども。 佐藤二朗がちょっと本家雨穴によせた喋り方なのは面白かったし、へんに恋愛要素盛り込まないで(明確にさせないで)エンディング迎えたのはよかった。 いくらDMもらったからって、女性を男一人の家に呼び込むのはどうかと思った。それはなんか……倫理観的に、ちがう……。 間宮祥太朗と佐藤二朗のふたりでTRICKの山田上田みたいにワーキャーしながら事件解決しててほしい。

  • 8th.Apr
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オッペンハイマー

みたぞみたぞー。 言語化するのが難しい作品だった。あくまでも史実からのフィクションであることを前提として、舞台の物語だと思ったしちょっと寺山修司の作風を思い出した。嘘もホントも分からなくても舞台の上に立ち続けた人間だった。 オッペンハイマーの周りの人間たちの敵なんだか味方なんだか分かんないような描き方もよかった。 法廷劇という意味では、アマデウスや市民ケーンのようなイメージ。あと人間関係が完全にバイスのそれ。 原爆の話に関してはこういう人間きらいだなー、わたし!! で終わりました。描くことがいいとか悪いとかではなくて、ただフィクションとして見るには嫌いだなという感じでした。 ラミ・マレックがとてもよかったです!

  • 4th.Apr
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読者を没入させる世界観の作り方

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タイトル打ち込みながら思いました。そりゃあそんな世界観ならファンタジーほか「フィクションの奥」だよなあと思いました。 フィクションもSFも書かない人間は特には使わないかもしれないな…… みたいな内容と、ふつうに面白い内容とあって興味深かったです。 ただファンタジーものを書きたい人は結構勉強になる内容でした。帝国の誕生から消滅までのお話は面白すぎる。(世界史やったことない人間なので余計に) ファンタジーだけでなく、バットマンやアベンジャーズなどの話を見ていても「そういう描き方!」と納得できるしSHERLOCKの面白さや日本の漫画の話もしてくれてイメージがめっちゃわく。面白いです。 YouTubeのお話を書籍化ということで、かなり平易かつ話しかけるような語り口調でそれもよかったと思います。マジックシステムとかは初めて聞いた言葉なのでそれも面白かったです。

  • 4th.Apr
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Piggy

傑作ジュブナイルホラーだった。ホラー? ゴア? サスペンス? ここら辺の分類よく分かんないんだけど、殺人鬼系の映画。 しかも、その中身の描き方はかなり強烈で、ティーンの持つ自己肯定感というものに真っ向から向かった映画だった。 主人公はその見た目から同性からいじめられていて、異性からも明らか馬鹿にされている。話が進むと親からも抑圧されていることがわかっていて、ストレスフルな社会にさらされている子ども。 そんな彼女と出会うのが、いじめっ子たちを誘拐した男という。 男が主人公を特別扱いすることにより、好意を抱いてしまうのだが分かりやすく「懐柔」したいのだろうなという描きかたでしんどくなってしまった。ホストとかにハマる前でよかったっすね……… の気持ち。お金で人の優しさは買えるから。 最後の決断まで本当によくできた作品だった。中だるみはちょっとある。

  • 31st.Mar
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アンソロジー 舞台!

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泣いた。というのも、この本はなんというか何らかの才能と努力とをしている人間たちのお話の集まりだったので。 と思ったら、ラストの観客たちに泣いてしまった。生きてる人間、ファンとして会って応援しているからこそのお話だなあと思った。 ざっくりまとめるとこう。 2.5次元舞台のキャス変 バレエの衣装作り アマチュア劇団 劇団四季みたいな職業ミュージカル俳優 2.5の観客 キャス変のところは王道の話だったし軽快な語り口でよかった。というか、自分も似たようなことがあったので嬉しい。 (文学座に所属していてSNSなどをやっていない亀田佳明が朝ドラ出演したことにより盛り上がりをみせて……) 職業ミュージカル俳優としてのお話も興味深かった。ミュージカルというと歌って演技して、の方が日本だと多い感じある。最近はちゃんと踊ってるの見てないなあ。(海外と比べるとね。)でもこの主人公は踊る方が得意なアンサンブルやっていた人という。これ、イメージ的には劇団四季だと思うんだけど違うのかな。 2.5の観客。原作のファンであり、舞台のファンでもある。そしてSNSの関係性の話でもあった。これ実際に起きたらあまりにも人間関係に疑いを持ちすぎじゃないですか………???!!?!? になりました。 全体的にはかなり面白かったですが、小規模劇団を推している身としては物足りない所もありました。

  • 25th.Mar
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哀れなるものたち

原作小説の要素からフェミニズムっぽい要素はあると思ったが、ぶっちゃけ夜職お姉さんたちのTwitterなどを見ているとああいう生活だよなって思うので それを結果的に「フェミニズムの作品だ!!」と言うのはなんだかなあと思う。 まあここら辺の悪口は追記で。 人の感想に対してはそういうモヤモヤがあれど、映画自体は面白かった。ただ性行為多すぎてみてて疲れた。ジョークとしての演出もたくさんあったが、過剰な舞台演劇のような描かれ方にいま何見てるんだっけ……? と思うことも。 ランティモスらしくない演出もあったが(そしてなにかの映画のオマージュもあるのだろうなと思うのだがいかんせん思いつかなかった。)最後にいつものランティモスになっていた。動物たちと戯れていてほしい。 原作小説読み直したくなるなー。 セックスコメディものという理解はあるんだけど、原作の方が面白かったよ。

  • 19th.Mar
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変な絵

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存在は知ってたけどなんとなく見たこと無かった本。 映画の『変な家』が公開されて、小説の方は2冊とも読んだけどこれは読んでなかったので。 察しの悪い雨穴の動画見まくってたので栗原出てくると頭の中に「栗原ぁあ゙あ゙あ゙!!」の叫び声が聞こえてきてしまってなんて嫌なバグだよ…… と思いました。 やっぱりこの繋がる感じが面白いなーって思ったけど、今回は暴力の表現がそのまま出てきて驚いた。そんなのも書くんだ……。 ここまで読んで思ったのが、休憩をはさまないスタイルで全てがつながっていてクリスティの本の伏線以外を削ぎ落としたような内容が雨穴なのかなあと思ったりしました。今回は叙述トリック多めだったのもある。 そして雨穴の本って感想あんまり書けない。なんだろう。

  • 19th.Mar
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