灰にならずに遺せるもの

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やさしさの純度
しあわせの在処を知っているのに
光の輪郭
未熟が食べ頃
絹のようなゆびさきで導いて
夜のあどけなさ
修羅の寝床に子鹿
行方知れずの若き鼓動
毒のにおい
骨からかじって
愚かにも輝く
目隠ししたって見失わない自信があった


title 刺

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