@双忍の一方に特別やさしくありませんので、ご注意下さい。



と恋と理想論では生きられない

「わたしの姉さまは素晴らしい方なのだよ。勿論、いつかおまえにも紹介してやろう」
の話

「相変わらず手際のいいことだねえ。いっそ本当にウチに来ない?あ、駄目?駄目かあ、残念。ああ、うん。君のそのストイックなところにもわたしは惹かれているんだよ。勿論、一人の忍びとしてね」
一人の忍者の話

「元気そうで何よりだ。ん、ああ。おまえも聞いたのか。わたしも確認に出向いたところだよ。ああ、残念ながら」
首を竦めた友人の話

「今日はあなたたちの先輩について話しましょうか。学園の卒業生で、あなたたちも噂だけなら聞いたことがあるかしら」
溜息を吐いた先生の話

「元の世界に帰る日まで、それまでは精一杯この世界で生きようと決めたの。いつか帰る時に、笑ってさよならを言うために」
取り零されたの話

「彼は変わってしまったのです。忍びに課せられた三禁の意味を、ぼくは漸く知りました。誰よりも忍者として生きていた筈の彼が、今となっては市井にあるようなただの男となってしまったのです」
剥がれ落ちた片割れの話

「わたしの可愛い弟は小さな頃から軽鴨の子のようにわたしの後ろを一生懸命追っていたよ。それが可愛らしくて意地悪もしたよ。わたしの弟なら、追って来るのが当然だもの」
迎えに来たの話

「姉さま」
の話


林檎の話、これにて終幕




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