言葉があるなら心があり、そこには魂がある

21gの魂を証明してみせろ。



どうも、こんばんは。絶賛、『屍者の帝国』にドハマり中の水谷です。超超お久しぶりです。
どハマりとは言ってもまだ原作読んでないんですけどね。ちょっと貧乏なんでお金がないんです。お金入り次第、新品で購入予定です。
ちなみに『虐殺器官』は「ほーんを売るならー」でおなじみの古本屋さんで108円でゲットしました。

ワトソンとフライデーにどうしても伊藤さんと円城さんを感じてしまいます。
独白の前まではワトソン/フライデー=円城さん/伊藤さんかな、と思ってました。
一つ目はワトソンと円城さんは健在していて(生者)、フライデーと伊藤さんは悲しいことに亡くなっている(死者)こと。それは一目瞭然ですよね。
二つ目はワトソンがフライデーに「どうして俺を残していった!」と掴みかかるシーン。もう残された人物が死んでしまった相手にしか言えない台詞です。
三つ目はトレーラーでおなじみの「ただ君にもう一度会いたかった! 聞かせて欲しかった! 君の言葉の続きを!」という台詞。これも執筆途中で亡くなってしまった伊藤さんの作品の続きを教えてほしい、という円城さんの(もちろん私も思っているけど)思いなのかな、と感じました。
他にも色々あるけど、ざっというとこんな感じですかね。

でもフライデーの最後の独白を聞いて違和感を感じました。
もし伊藤さんがフライデーだとして、「ありがとう」と伝えたいって変じゃないですか?
伊藤さんはこの状況にどう思うのかなとふと考える時があるんです。
勝手に自分の作品に手を加えられて、勝手に映画化される。
もちろん法的な手続きや遺族の方に許可など取っているでしょう。
映画化されて喜んでいるかもしれない。こうして世に更に広まって嬉しいかもしれない。でも
「なんで勝手に俺の作品に手をつけてるんだ! そっとしといて欲しかった」
「このキャラはこんなイメージじゃない! もっとゴツくて…」
って怒っていたら? その可能性だってなくはないですよね。
だから「ありがとう」という確証はない。冷たい言い方ですがそう考えました。
だから伊藤さんを匂わせるキャラ(フライデー)が「ありがとう」は変だからワトソン/フライデー=伊藤さん/円城さんなのかな、と思いました。

最初は違和感が抜けませんでした。なので冷静に見つめてみました。
最大の理由は「言葉があるなら心があり、そこには魂がある」からです。
なんのこっちゃ!? と思いますが伊藤さんが生きていれば円城さんは『屍者の帝国』を書くことはなかった=円城さんの言葉はない=心はない=魂もなかった(いわば屍者状態)でしょう。だから前半のワトソンに意識があったときはフライデーに意識は戻ってこなかった。最後、ワトソンの意識がなくなったから(伊藤さんの死)フライデーの意識が戻った(円城さんが序文の続きを書き継ぐ)。書き継ぐということは言葉がある=心がある=魂があるから意識が戻ったのかな、と思いました。
そうするとワトソンの意識がなくなる最後のシーンでフライデーの手を取ったのも円城さんが書き継いだのを暗示しているのかなとか、思うし何しろフライデーの独白しっくりきませんか?

【「ワトソン博士」
 ぼくのペンはそう記す。ぼくのペンがそう記しても、ワトソン博士はもうこの平原に姿を現さない。】

 これとか私とか円城さんとかいろんな人が伊藤さんって書いてもこの世に姿を現さないし、

【せめてただほんの一言を、あなたに聞いてもらいたい。
「ありがとう」
 もしこの言葉が届くのならば、時間が動き始めるだろう。
 叶うのならば、この言葉が物質化して、あなたの残した物語に新たな生命をもたらしますよう】

は『人という物語』の「あなたの体に宿りたい。他者によって語り継がれたい」という伊藤さんの願いに対しての円城さんの祈りが込められていると感じました。
あとワトソンがフライデーの意志を受け継がなかったらこの物語は始まらなかったように、伊藤さんが残さなければこの物語は始まらなかったこと。
ワトソンの言葉(心)を書き記すフライデーと、伊藤さんの言葉(心)をできるだけくみ取って書き記す円城さん……とか冷静になって考えればしっくりくることたくさんあります!

うわー。
私、書くときにワードかメモ帳で下書きしてから書いているんですけどここまでで1745字で笑ってしまいました。
でも時間が経つほどワトソン/フライデー=伊藤さん/円城さん説しか考えられません。
ワトソン/フライデー=円城さん/伊藤さんと書いてあるとあるレビューを見て真っ向から逆の意見を投稿するか悩んでます 笑


でもこだわっていたワトソン/フライデー=伊藤さん/円城さん説を捨ててみますね


なんで最後、フライデーは意識を取り戻したんでしょう? よくわからなかった。
ワトソンは疑似霊素を入れてたけどフライデーは何もしてなかったじゃないですか。
まさかこれはFF13の都合の良いキセk((ry
あと生きたまま屍者化したワトソンが生きてシャーロックっぽい人と馬車かけてるのかも分からなかった。なんでだよ! カラマーゾフ達は死んだのに! なんでワトソンは生きてるの! ヴィクターの手記のせい!?
ザ・ワンとMもよく分からなかった。ラスボスがザ・ワンと見せかけてM、と見せかけてザ・ワン、みたいな感覚でした。
ハダリーの魂に対する執着も怖かった。自分がザ・ワンの花嫁に体を乗っ取られそうになったのに「諦めないで!」っておかしいだろ。たった今、怖い目に遭ったのに懲りてないのかな、この子は。と思いました。
あとワトソンとハダリーがいい感じになってて爆発しろと思った。のが10%で、ハダリーの何がよくて好きになったのかがよく分からなかったのが90%。
可愛いとか命の恩人とか理由はなくないし映画では語られていない部分とかで助けられたり親密になってるのかもしれないけれど、作品の中だけで見ると好きになる理由・要素がペラペラだなと感じました。
あとカラマーゾフとアレクセイが命を賭けてワトソンに手記の破棄をお願いしたのに私には手記の破棄の理由がすぐに理解できなくて笑っちゃいました 笑
あとでわかるようになってからは「もし私がワトソンだったらカラマーゾフ達に本当にボコボコにされるな…」と思いました

いいところもあり、悪いところもある。でもいいところの方が多めかな。
締めくくるならこんなかんじですかね。少なくとも悪い印象はないです。
というか正直、酷いものを想像していた―――「時間の無駄にした。見るんじゃなかった」級がきてしまったらどうしようとビクビクしてました。
でも細々とですが創作している身としては「言葉があるなら心があり、そこには魂がある」って言葉が一番心に響きました。
伊藤計画さんが故人と言うこともあり、一言一言がかなり重かったです。



これまで他のサイトをプラプラしていたのですが一度は根を張ったここを主軸にしようと思います。
投稿サイトだと他の人の作品に埋もれてしまうしテーマとかが決まっていたりするので、自サイトならエロ・グロ・二次創作・オリジナルと好き勝手書けるなと思い、私生活が落ち着いたのを機にこちらのサイトに舞い戻りました。
二次創作というよりオリジナルを書きまくっていたのでもしかしたら二次創作の方には力が入らないかも。です。
とか言って書くのが私水谷ですので! 今後ともよろしくお願いいたします!



さて、
また『屍者の帝国』の二回目行く予定あるのでそれまでに原作を読んでもっと理解させたいと思います。
そしてパンフレットを買って、『ハーモニー』と『虐殺器官』の前売り券を買おうと思います。
ただ『虐殺器官』大丈夫ですかね。それだけが本当に懸念されます。
なんでこんな時期に倒産しちゃうのマングローブよ…。



それではまた近いうちに!!


↑これで3140字というもんだから笑ってしまった。
2015.10.06 03:16 * つれづれ *


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