今回のシャームは二色ボールペンのように、
.5mmシャーペンと
ノック式2.3mm消しゴムを切り替える製品。
尾部にもφ6.8mm消しゴムがあります。
2022年6月中旬発売、日本製。
替えゴムS4218680。
ペン軸を0.5側へ約157°回すとシャーペン、
eへ約157°回すと消しゴムが出ます。
シャーペンもしくは消しゴムを出したまま上軸(後軸)を押すとノックできます。
引っ込んでいるときはノックできません。
双方ともノック負荷約1,000g。
グリップの滑り止めがゴムでないのがいい。
ペン軸をちょっと回すと、内蔵されたばねによりシャーペン/消しゴムが自動で引っ込みます。
回転角が大きく約315°、ペン先を切り替える移動量が多いのが難点。
実際使ってみたら予想ほど悪くありませんでしたが、それでも移動量は少ないほうがよい。
ペン軸中央付近に縦溝を設けて、ペン軸を回転(回旋)させやすくしたい。
多芯式の宿命として、シャーペン先端部が少し斜めに出てきます。
隠れた長所はここのガタつきがほぼ無く、どの方向で書いてもブレないこと。これは他製品にはなかなかない。
ポケットクリップが手に干渉しにくければもっとよかった。
●シャープペンシル
残芯7〜8mm。
芯補充はグリップ部(前軸)を外して行います。ペン先側からみて反時計回りにグリップ部を回して外し、シャーペン機構部を引き抜き、替芯を透明パイプに前方から補充します。
0.5) 本品シャーペン
0.3i) ぺんてるアイプラス用シャーペン0.3c) パイロット ハイテックCコレト用シャーペンe) 本品消しゴム
ec) パイロット ハイテックCコレト用消しゴムパイロット ハイテックCコレトやぺんてるアイプラスのシャーペン機構部と交換でき、.3mm化できます。
ただし.3化してから.5へ戻すと、ガタつきが生じることがあります。
●消しゴムユニット
機構部は
ハイテックCコレト用消しゴムユニットLHKRF28Eと同一。
シャーペンと同じ金属製チャックが内部にあり、消しゴムに取りつけられた串棒を掴んで繰り出します。
消しゴム交換も同じく、ノックしたまま前方から挿し込む前装式。串棒はコレトと同径φ0.5で互換。
トンボ モノゼロとは互換しません。
◆替えゴムS4218680、韓国製、2本入り、非塩ビ、エラストマφ2.3mm (公称2.0mm) ×38.5
消しゴム生地もコレトと同一に感じます。消字力も同、太芯より細芯、軟芯より硬芯向け。
消しゴム径2.0mmだと言うんですが実測2.3mmでした。なのでパイロット コレト用消しゴムと替えゴムを共用できます。
いっぽう
サンスター文具 ピンポイント消ゴム S42044 φ2.0mmとは互換しません。
この消しゴムユニット、JIS油性B型ボールペン替芯に近い長さ(ボールペン替芯のほうが約2mm長い)。
消しゴムをボールペン替芯へ変えてシャーペン/ボールペンにできます。
その逆、他のシャーペン/ボールペンをシャーペン/ノック式消しゴムにもできます。
以前に行ったノック式消しゴムを組み込む改造。
→ゼブラ プレフィール第二回 尾部消しゴムは消し心地が
無印良品コンパクトスティック消しゴムに似ています。
替えゴムの有無が不明ですが、無印良品コンパクトスティック消しゴム、
コクヨ鉛筆シャープTypeMxや
ぺんてるタフ用替えゴムを短く切れば代用できます。
トンボ モノワン用φ6.7ではちょっとゆるいかもしれません。
シャープペンシルに消しゴムを加えた製品は多々あれど、多色ボールペンのようにペン先を切り替えてシャーペンと消しゴムを出し入れする仕組みは少数です。
携帯しやすいノック式消しゴムが減った現在、本品はその代わりを務められるでしょう。
ただ、細い消しゴムでは消せる面積が限られるため、書写や野外でのメモに薦められます。
尾部消しゴムφ6.8のほうが消しやすい場面もありますが、キャップの居場所が問題になるため、野外では細くてもキャップが無いほうが重宝します。
競合品は多々あり、
ぺんてるタフ、
ファーバーカステル グリッププラス、
トンボ モノグラフ、
ゼブラ デルガードER、
コクヨ鉛筆シャープTypeMx等々があります。
本品はそれらより取扱店が少なく入手しづらいのですが、シャーペンを野外で多用するなら買って損はないでしょう。
個人的な好みを言えば0.7mmシャーペンならもっとよかった。