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ネタの残骸(※変換不可デフォ名)稀に作品となる

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2020.5

2019.6

2019.5

2019.3




くるしいなあ、とぼんやり思いながら彼女は自分の首をゆるやかに絞め続ける人間を眺める。こんなにも危機感がないのは、この手が彼女を殺そうとしているわけではないと知っているからだ。どうしようもない執着を、後悔を、愛情を、こうした行動に変換してしまっているだけで。するり、と彼女の手が首を絞め続けている相手、男に伸びる。頬を人差し指の関節でなぞる。その行動に男はぴくりと反応を示す。首を絞めていた指が更に緩まり、その手は首を絞めるのではなく抱きしめる様に回った。ぽたり、ぽたりと水滴の落ちる音が響く。男が、泣いていた。そんな男の様子に彼女はゆるりと笑みを浮かべる。時折、男は不安定になる。そんな彼を受け入れるのは決まって彼女だった。その不安定さをもたらしたのは自分自身だと彼女はよく知っている。だから決まって、この行動に終止符を打つ言葉は決まっていた。
「好きだよ、櫂」と。

5th.May.2020



櫂トシキにチョコあげないでいるとそれとなく聞き出そうとしてくるとおもしろい(最終的にファイト案件になる)(VG脳)

5th.May.2020


prma(リオ)

映画みた記念に。ガロの前日しか見てない。

仲間の命の灯が消えようとしている。
財団の手によって捕まった私達、バーニッシュの体は酷く損傷していて目の前の彼女、シーマもまたその一人だった。
包帯でぐるぐる巻きにされた彼女の息遣いは荒い。
バーニッシュは、燃やし続ける限り再生を繰り返す。
だがそれは、炎と共に生きていくことを強要されているのと同然で
ある日突然、私達は"普通"から外されてしまった。自分が望んだわけでもないのに。
バーニッシュと括られ、個人名を受け入れてもらえる事はなくなった。
受け入れてくれるのは同じ運命を抱えた、バーニッシュ同士だけ。
どうしてこんな目に合わなければいけないのだろうと、誰もが思っている。
水を飲み、食事をしなければ、人間と一緒でバーニッシュも死んでしまうのに。
私達は人間と定義されない。バーニッシュとしてしか見てもらえない。
挙句の果てにただの実験動物扱いだ。なんの目的かは知らないが
目の前の彼女がどういった人生を歩んだのかは知らないが、疲れて諦めきってしまっているかのような、そんな印象を受けた。
リオさまが連れてきた知らない人間が何かわめいている。
だがリオさまはその人間の言葉を拒絶し、シーマにそっと口付け、生きる力を分け与えるように、いや最後の苦しみから解き放つように吹き込んだ。
そんな光景を誰もが息を呑んで見守っていた。
私一人を除いて。
ずるい。あの綺麗なリオさまの唇に触れてもらえるだなんて。
そう思っているのはきっと私だけのはずだ。
生命を維持させるための行為だとしても、私は羨ましくて羨ましくて、妬ましくて。
そんな視線をきっと彼女は、シーマは気付かなかっただろう。虚ろな瞳を開けて、そして燃え尽きた。灰になり風に乗り、世界へ旅立っていく。
ああ、私も最後の時はリオさまの顔をみて死ねたらいいのに、とその灰を見送って用意されたトラックへと歩いてゆく。





ようやく火山の近くに安寧の地をもうけた私たちは本のつかの間、平穏を分かち合った。
ささやかな暮らしだったが疎まれず、体を切り刻まれる苦痛もない。
ただそれだけで雲泥の差だと思えるほどバーニッシュの扱いは酷いものだったと実感できた。
普通に生きることがバーニッシュというだけでこんなにも難しいのだ。
炎を吐き出すことへの欲望はどうしても我慢しきれるものではなく、私もまたときたま放出していた。
本当ならもっと何かを壊したいと思う。だけど今そんなことをできる状況ではないと理性で抑えつける。何より、リオさまの手を煩わせることなどしたくなかった。
自分達は与えられている。与えられているいなら、それ相応に自分自身を律していたい。
それを誰もが思っていると思っていたのに。
平穏を破壊する音が、突然響いた。
凍結する仲間たちに騒然とする。逃げなくては、と誰もが騒めくが無意味だとすぐにわかった。
飛んでくる弾の数はまるで雨のようだった。逃げ惑う人達は次々と凍らされていく。
逃げる場所など、もうどこにもなかった。
喉が悲鳴をあげる間もなく、私も逃げ惑った果てに被弾し一瞬で凍結した。
最後の意識の何処かで、聞き覚えのある声がフリーズフォースの男に声をかけている。
リオさまが困惑している声も聞こえていた。ああ、これで死ぬなら最後にリオさまのお顔を見たかったと思いながら私の意識はぷつりと途絶えた。





次に目を覚ました時は、ただ苦痛を与えられるだけの何かの部品の一部としてだった。
どうしてどうしてもやしてもやしつくして。
意識が混濁する。たすけて、たすけてと叫びたくとも口からは炎がとめどなく零れていくだけでこれがどんな意味を成すのか知らない。
ただ苦痛から逃れたくて、もういっそ早く灰になりたくて叫んだ。苦痛を、嘆きを、炎を。
それがどれぐらい続いたのかは、わからない。私の指先は少しずつ灰化しているのが一瞬だけ認識できてこの逃れられない苦痛が自分の意識のあるうちにあとどれだけ続くのか、それだけがただ辛くて涙が零れるが、自分の出す炎で蒸発していく。涙すら全て炎に持っていかれてしまう。
私にはこんな終わりがお似合いなのだと言われているようにすら思えた。
それでもこんなに私に届く声がある。それは、私が唯一焦がれた、炎。リオさま。
炎の色が、変わって。私と共にあった炎は一瞬にして別れを告げて。
置いて行かないでと、私は炎に縋った。だって唯一私とリオさまと一緒だったものなのに。
消えていくぐらいなら、私を燃やして燃やし尽くして、終わらせてと願ったというのに、無情にも炎はきゃらきゃらと笑って私の手元から、体から離れてゆく。熱が消えていく。
りおさま、りおさま。私の、憧れ。私の最後の涙はもう炎で蒸発することなく顎を伝い零れ落ちていくだけだった。

23rd.Jun.2019


タスク(BF)

タスクくんとのファイト待ち列を整備するクラスメイト
「君もタスクとファイトしたかったんじゃないのか」ってジャックに本音を突かれるんだけど曖昧に笑ってごまかす夢主。予鈴のチャイムがなってそれぞれの席に戻る。放課後は流石に帰らなきゃいけないので、ある程度列を整形したら夢主は帰宅するので教室を出ていく。
そんで数日後の放課後ぐらいにタスクくんから「ファイトしよう」って誘ってもらって嬉しいと困惑する夢主。「あの、なんで私と?」「…ずっと色々してもらったから、せめてものお礼かな」「…そっか、ありがとう」

ちっちゃいジャックが可愛くてかまいにくる夢主と自分目的じゃないことに複雑な気持ちを抱くタスクくん

がおーちゃんしか見てないタスクくんを見ている夢主。ジャックは気づいているけどタスクくんは気づいてないやつ


10th.Jun.2019


貴虎(鎧武)

唐突に貴虎さんが働き続けるから「さっさと休んでもらえません!?!こっちも休みもらえないし、労働基準法違反なんですけど!!!」って切れる夢主が貴虎を強制退社させる話がふっと浮かんだ。

ほんで、戦極に「貴虎にそこまで言えるのは君くらいだね」とか言われるし「僕にも休んでとは言ってくれないのかな?」とか煽られて「貴方の場合は半分以上趣味が仕事じゃないですか。境目がないから好きにしてください」っていう夢主

21st.May.2019


幻徳(創造)

げんとくんのおめしものを選んでいた秘書的な夢主がいて、センスをこっそりフォローされていたおはなし

21st.May.2019


主人公(P5)

トリップした夢主(一般人)がぺご主の9股を観察していると、ぺご主が自分に気があると勘違いして近寄ってくる話。夢主としては泥沼恋愛関係お断りであって、ぺご主くんとは仲良くなりたくないのが読みたい

21st.May.2019


主人公(P5)

「…へぇ」「あの」「何?」「いや、あれは竜司達が…」「でも今も呼び続けてるのは誰ですっけ?」「そ、れは…事情があって」「うんうん、そうだよね彼女にもいえない事情がね」
っていう誤解の溶けない話

夢主にメイドを呼んだことがバレてドン引きされる雨宮蓮

21st.May.2019



妊娠したら千影が髪をばっさり切るんだけど、髪をきるっていったら櫂トシキがしぶるが結果的に櫂トシキが切ることで合意する話。

「ご懐妊おめでとうございます」と医師に伝えられた時、ああやっぱりと千影は当然のごとく納得したと同時にあらゆる事態が収まってからでよかったと内心ほっとした面もあった。そうしてぶらぶらと帰宅しながら思ったことは、自身の長く伸ばされた髪が子育てに邪魔になるなぁと言うこと。一房摘まんでみるが、重さもあるしこれからの事を考えればやはり切ってしまうべきだ。そこまで思い立ったはいいが、この髪をトシキに言わず切り落とすと言うことはある意味自殺行為にも等しい。帰ってきてからその話をするしかないか、と小さく苦笑いしながら千影は自宅へと足を向けた。「…」帰ってきて早々、千影が口にした言葉にトシキは口を噤んだままだ。何故かと言えば、おかえりと同時に「髪を切ろうと思うんだけどさぁ」から始まったせいだ。完全に入り方を間違えたと千影は目の前で不機嫌オーラを出すトシキに「ごめん、ちょっと順番間違えたから一から説明するね?」そうしてまず、妊娠したことを告げた瞬間に先ほどまでの不機嫌オーラはどこへやら千影の身体を大切そうに抱き寄せる「で、それと先ほどの話に何の関係がある」「子供をね、育てるならこの髪邪魔だなぁって思って」「…結えばいいだろう」「それも考えたけどその手間を考えるなら短いほうが楽でしょ?」「…だが」「それに子供と一緒にまた伸ばしていくのもいいかなぁって思ってるし」「…」「短い私、嫌い?」千影が顔をあげてまた口を噤んだトシキに問うと「それはない」と即答される「重みもあるし、引っ掛けたりすると危ないでしょ?だから」「なら」「うん?」「それは俺にさせてくれ」突然の申し出に千影は目をぱちくりとさせる。基本千影の髪を切りそろえたりしたがる傾向が強いとは思っていたがまさかここでもそう言いだすとは思わなかったが許可が下りるならそれ以上はない。「いいよ」そう言った千影の言葉にトシキは名残惜し気にその射干玉の黒髪に手を差し入れ梳かすのだった。

赤子が手を伸ばす。その先には短く切り揃えられた黒髪。「おっと、あぶない。最近握る力強いからやめてちょーだいね」そういって千影は赤子に指を差し出す。ぎゅ、と掴まれた指ときゃっきゃと笑い声をあげる赤子にただ頬を緩ませた。

21st.May.2019


リン

「リンリン〜」そう呼んですりよる少女に、紫色の髪を持つ彼女は返事を返さなかった。「んもーリンリンつれなーい」「…うっざ」「知ってる知ってる〜!でも私はリンリンだーいすき!」っていうリンちゃんと何かが通り過ぎた。

21st.May.2019


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