trash
ネタの残骸(※変換不可デフォ名)稀に作品となる

category
all

10932

BB

etc

grbl

VG



archive
2020.5

2019.6

2019.5

2019.3



prma(リオ)

映画みた記念に。ガロの前日しか見てない。

仲間の命の灯が消えようとしている。
財団の手によって捕まった私達、バーニッシュの体は酷く損傷していて目の前の彼女、シーマもまたその一人だった。
包帯でぐるぐる巻きにされた彼女の息遣いは荒い。
バーニッシュは、燃やし続ける限り再生を繰り返す。
だがそれは、炎と共に生きていくことを強要されているのと同然で
ある日突然、私達は"普通"から外されてしまった。自分が望んだわけでもないのに。
バーニッシュと括られ、個人名を受け入れてもらえる事はなくなった。
受け入れてくれるのは同じ運命を抱えた、バーニッシュ同士だけ。
どうしてこんな目に合わなければいけないのだろうと、誰もが思っている。
水を飲み、食事をしなければ、人間と一緒でバーニッシュも死んでしまうのに。
私達は人間と定義されない。バーニッシュとしてしか見てもらえない。
挙句の果てにただの実験動物扱いだ。なんの目的かは知らないが
目の前の彼女がどういった人生を歩んだのかは知らないが、疲れて諦めきってしまっているかのような、そんな印象を受けた。
リオさまが連れてきた知らない人間が何かわめいている。
だがリオさまはその人間の言葉を拒絶し、シーマにそっと口付け、生きる力を分け与えるように、いや最後の苦しみから解き放つように吹き込んだ。
そんな光景を誰もが息を呑んで見守っていた。
私一人を除いて。
ずるい。あの綺麗なリオさまの唇に触れてもらえるだなんて。
そう思っているのはきっと私だけのはずだ。
生命を維持させるための行為だとしても、私は羨ましくて羨ましくて、妬ましくて。
そんな視線をきっと彼女は、シーマは気付かなかっただろう。虚ろな瞳を開けて、そして燃え尽きた。灰になり風に乗り、世界へ旅立っていく。
ああ、私も最後の時はリオさまの顔をみて死ねたらいいのに、とその灰を見送って用意されたトラックへと歩いてゆく。





ようやく火山の近くに安寧の地をもうけた私たちは本のつかの間、平穏を分かち合った。
ささやかな暮らしだったが疎まれず、体を切り刻まれる苦痛もない。
ただそれだけで雲泥の差だと思えるほどバーニッシュの扱いは酷いものだったと実感できた。
普通に生きることがバーニッシュというだけでこんなにも難しいのだ。
炎を吐き出すことへの欲望はどうしても我慢しきれるものではなく、私もまたときたま放出していた。
本当ならもっと何かを壊したいと思う。だけど今そんなことをできる状況ではないと理性で抑えつける。何より、リオさまの手を煩わせることなどしたくなかった。
自分達は与えられている。与えられているいなら、それ相応に自分自身を律していたい。
それを誰もが思っていると思っていたのに。
平穏を破壊する音が、突然響いた。
凍結する仲間たちに騒然とする。逃げなくては、と誰もが騒めくが無意味だとすぐにわかった。
飛んでくる弾の数はまるで雨のようだった。逃げ惑う人達は次々と凍らされていく。
逃げる場所など、もうどこにもなかった。
喉が悲鳴をあげる間もなく、私も逃げ惑った果てに被弾し一瞬で凍結した。
最後の意識の何処かで、聞き覚えのある声がフリーズフォースの男に声をかけている。
リオさまが困惑している声も聞こえていた。ああ、これで死ぬなら最後にリオさまのお顔を見たかったと思いながら私の意識はぷつりと途絶えた。





次に目を覚ました時は、ただ苦痛を与えられるだけの何かの部品の一部としてだった。
どうしてどうしてもやしてもやしつくして。
意識が混濁する。たすけて、たすけてと叫びたくとも口からは炎がとめどなく零れていくだけでこれがどんな意味を成すのか知らない。
ただ苦痛から逃れたくて、もういっそ早く灰になりたくて叫んだ。苦痛を、嘆きを、炎を。
それがどれぐらい続いたのかは、わからない。私の指先は少しずつ灰化しているのが一瞬だけ認識できてこの逃れられない苦痛が自分の意識のあるうちにあとどれだけ続くのか、それだけがただ辛くて涙が零れるが、自分の出す炎で蒸発していく。涙すら全て炎に持っていかれてしまう。
私にはこんな終わりがお似合いなのだと言われているようにすら思えた。
それでもこんなに私に届く声がある。それは、私が唯一焦がれた、炎。リオさま。
炎の色が、変わって。私と共にあった炎は一瞬にして別れを告げて。
置いて行かないでと、私は炎に縋った。だって唯一私とリオさまと一緒だったものなのに。
消えていくぐらいなら、私を燃やして燃やし尽くして、終わらせてと願ったというのに、無情にも炎はきゃらきゃらと笑って私の手元から、体から離れてゆく。熱が消えていく。
りおさま、りおさま。私の、憧れ。私の最後の涙はもう炎で蒸発することなく顎を伝い零れ落ちていくだけだった。

23rd.Jun.2019


タスク(BF)

タスクくんとのファイト待ち列を整備するクラスメイト
「君もタスクとファイトしたかったんじゃないのか」ってジャックに本音を突かれるんだけど曖昧に笑ってごまかす夢主。予鈴のチャイムがなってそれぞれの席に戻る。放課後は流石に帰らなきゃいけないので、ある程度列を整形したら夢主は帰宅するので教室を出ていく。
そんで数日後の放課後ぐらいにタスクくんから「ファイトしよう」って誘ってもらって嬉しいと困惑する夢主。「あの、なんで私と?」「…ずっと色々してもらったから、せめてものお礼かな」「…そっか、ありがとう」

ちっちゃいジャックが可愛くてかまいにくる夢主と自分目的じゃないことに複雑な気持ちを抱くタスクくん

がおーちゃんしか見てないタスクくんを見ている夢主。ジャックは気づいているけどタスクくんは気づいてないやつ


10th.Jun.2019


↑back next↓