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東京モダンアパート(rank)
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アグリーズ

原作小説読んでた。結構冒頭のところで終わるのでこれはシリーズ化をさせたいんだろうなーをしたけれど、Netflixは手厳しいのでこの作品で終わる可能性あるな…… と思った。 いろんな方が言われてるけど、そもそもプリティになる前の主人公たちのキャストが可愛い美しいかっこいいの三拍子なので内容にいまいちついていけないところがあった。 TVシリーズとしてもうちょっと丁寧にお話を追いかけてもよかったのでは? と思う。 ただ原作小説知っているからあの時の思い出が蘇っていたので感慨深かった。カズアキのイラストでね! 絵師にハマってたときにそのデザインがほしくて買い漁ってました。レンズと悪魔もそこからハマったんだったなー。 ルッキズムという言葉はまだ知らなくて、周りがオシャレになっていくのに着いていこうと頑張っていて 可愛くなりたい、と願っていた中高生たちに向けて キラキラな恋愛ものっぽい表紙で出されたこの本は結構衝撃的だったので。

  • 20th.Sep
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武道実務館

前々作のディヴァインフューリーもそうですが イケメンで物理的に攻撃力高めのお兄さんが年配の男性に懐いて相棒になって「この人と一緒に頑張りたい」と青年が変わっていく物語が大好きすぎる監督。 気持ちはわかるよ、わたしもすき。 悪いやつはとことん悪くて同情の余地はないのだ、という徹底したエンタメのための描写なのでスッキリしてみられた。 電話の登録名が兄貴なの可愛いね……。

  • 20th.Sep
  • Movie

侍タイムスリッパー

時代劇をなんとなく見ていた人間たちに対する「俺たちは生きてるからな!!!!」を叫ぶ創作賛歌なんだなと思いました。 びしばし来たし、ラストには泣かされました。もっとふざけた話になるかと思ってました。でも最後のところで(公式サイトでも触れていますが)伝説の斬られ役である福本清三に追悼の意を示しており、彼と共に作り上げたかった時代劇へのラブレターだったんだなーと。 カメ止めのような創作の裏側のお話ですし、最近では(ハリウッド映画だけど)フォールガイのような主役をひきたてるための人間の映画が出てましたが、このお話に関しては「金にならない」「作品数がどんどん減っていく」と言われている時代劇の世界で自分を貫いてみせた人間のお話でもありました。 仕事なのでそりゃあお金は必要ですし、インディーズ映画のような少ない予算で映画を作ることに対してより改善されたらとは思うけれども この映画は本当にすごかったとしか言いようがない。作中劇を何とかやりきってあのエンディングを迎えられたのが本当によかったなーとみてました。

  • 20th.Sep
  • Movie

死体と話す

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NYで法医学調査官としてつとめた栄光とそのエンディングまで描いたノンフィクション。傾向としては2枚目に出した『イギリス花粉学者の科学捜査ファイル』に似ているのでセットで読んでも面白いかも! をしました。 死体を見ること、探ること。現場から正しい情報を汲み取るために何ができるのか、というお話は興味深く読んでた。初っ端から、調査に来た人間を道連れにしようとして死んだ男の話から始まる。こわい。死んでからも悪意が残るってこういうことか、と思った。 作者ほか調査官たちが死体と過ごす生活でいかに自分を保ち続けるのかという職業のお話としても面白かった。酒や薬に逃げることは周りが決して許さないけど、そしたらこういう職業の人のケアってどこでしてくれるんだ?? と思う。 Netflixで映像化されているらしいので見てみたいなー。

  • 20th.Sep
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邪悪なる大蛇

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ルメートルの作品はいつも意地悪だなーと思う。本人は「現実世界も理不尽」というけれどフィクションとしての意地悪だなーと言うことを再確認。 認知症を患った元魔性の女(現在太って車を前のめりになって運転する女性)と彼女に命令を下していた男、彼女を追いかける警察の三つ巴…… にならないのがルメートル。エンディングがかなり邪悪なコントのようだった。X(Twitter)でバズるタイプの漫画のエンディングなので興味がある方はぜひ……! と思った。

  • 20th.Sep
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宇宙の果ての本屋

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この前、宇宙の日だったので(9/10だったかな?)読まなきゃなーと思っていて 分厚さから家で読むしかなくて。いざ開いてみたらものすごく面白かったので1日で読み終わりました。 現代中華SF短編集の第2弾。第1弾の時よりもSF要素が強くなっているのだけれど、人間の進化論についてより深いところまでえぐるようなお話が多くて面白かった。 作品の中身には仏が転生してロボットになって帰ってくる話や 水星で金属生命体を育てる話や 中国古典を題材にしたSFもあって(元ネタ知らないけど面白かった)楽しめた。SFの自由度と制限のある社会と順応したり抗おうとする主人公たちの生き方それぞれが自分の好みに合ってるんだなーと思った。

  • 20th.Sep
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夕暮れに夜明けの歌を

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『同士少女よ、敵を撃て』の作者のお姉さんがロシア文学研究者かつ翻訳者ということをこの作品で初めて知りました。ブンガクキョーダイを積んでる。 自分の中では久々に日本人の書いた本を読んだのでは、と思う。 ロシアでの生活の話は異人としてのエピソードが詰まっていて読んでいて生活感がよく分かるのと同時にそれを飛び越えていった作者の精神がすごいなーと思って読んでいた。ロシアに行ったことあるんだけど、確かに閉鎖的な感じは強めだった……。 ウクライナとの戦争の話も触れており、作者が実際に出会った人々を思い返してやるせない気持ちになるのも伝わってくるし。繋がるために言葉を知る、という考え方もいいなと思った。 気楽なエッセイとしての側面と 苦い思い出を昇華するための創作のような側面があり、とても面白い本だった。

  • 20th.Sep
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とるに足りない細部

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現在も続く問題にメスを入れたパレスチナ文学の傑作。 第1部は90年代に少女をレイプした将校視点の話。 第2部は時間がすぎて20年以上も昔のレイプ事件を追いかけようとする女性記者のお話。 第1部が人間のおぞましさと苦しみを、第2部が社会の薄暗いところを、という描き方で読んでて非常に苦しいけれどすごかった。 逃げて隠れても連れ戻されて悲惨な最期を迎えた少女と、比較的には安全であった自分の住処から出ていって事件を追いかけようとする主人公の対比もよかったしそんな彼女たちのラスト…… になるので中々すすめにくいけど読んでよかった。

  • 20th.Sep
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カクテル、ラブ、ゾンビ

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一応はホラー小説。中身としてはフェミニズムと超パワーとホラー要素という感じ。そりゃあ好きだな、の見方をした。幽霊が主人公のお話もよかった。 1話目から、彼氏によって少しずつ自分の好きなファッションなどできなくなる主人公の話でおわーって叫ぶかとおもった。身に覚えがあるのいや。 大前粟生『死んでいる私と、私みたいな人たちの声』も似たような話なのでこれはどちらか読んで好きな人はセットで読むといいかも、と思いました。ホラー要素によって物理的に解決しちゃおうの精神はエンタメ作品ならではだなーと思います。

  • 20th.Sep
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ロシア文学の怪物たち

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思ったよりも論文の話はしていなくて読みやすい本だった! ロシア文学の中の異質さがあるものを章ごとにひとつずつピックアップして解説してくれるような本。ロシア文学のガイドブックのようなものだなーと思った。 ロシア文学といえば小難しくて訳分からなくて疲れるーみたいなイメージに「それはそう」と頷きながらどうしてそんな理不尽性を持っているのか そんな作品が誰に届いてきたのか、という話がされていて興味深く読んでいた。あとこの作者さんが結構な変人というか、面白い人でそのエッセイパートも面白かった。

  • 20th.Sep
  • Book
 
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