読みやすく明解な本書が提案する、文に傍線を引いて思考を視覚化し読書と行動を結びつける方法を実践すると、ペンも本も消費損耗する。
なるほど出版社や文具会社にとって都合がよいわけだ。しかもこの方法は電子文書に適用し難い。
だが「
客観的要約力に関しては、多種多様は各人の個性の表れではなく、レベルの低さを示す」(p58)など、消費を促すだけでなく、標準化に基づく生産行動を主張してもいる。これは工業的に見て全く正しい。
といっても線引きはおろか付箋すら希な私は結局実践していない。
ペン軸と替芯が別売りされ、組合せを選べる
パイロットハイテックCコレトや
ぺんてるスリッチーズと同様の商品ながら、今回のスタイルフィットは先行二種とちょっと違っていて
- ホルダー(ペン軸)が3色のほか単色と5色があり、
- 同社Signoインクを用いたゲルインク替芯は16色、
- 油性替芯もあって、同社ジェットストリームインクで3色、
- さらに0.5mmシャーペンユニットが発売される製品です。
日本製。詳細は公式HP http://www.stylefit.jp(現在中止
携帯/
PC)をご覧ください。
スタイルフィットの替芯はφ3×98mm (JIS B型)、内径1.6mm。筆入れに収めやすい容器つき。インク消耗が激しいので、替芯容器を除いた替芯16色セットや同色替芯10本セットを割引販売してくれたら嬉しいですね。
替芯交換は先軸を回して外し、替芯を抜き挿しする方式。
シャーペンは先端を外して替芯を入れます。
軸径:単色φ8.2mm,3色φ11.9mm,5色軸φ13.7mm。
スライドレバーは大きく、シャーペンをノックするにも支障ありません。
しかしインク色に合わせてレバーの色を変えられない欠点があり、替芯を見分けるために先軸が透明になっています。
きたきつねの文房具日記提案のように替芯容器の一部をレバーにとりつけられたらいいんじゃないでしょうか。
また、インク色と同色のラインストーンをレバーに貼りつけてもいいかもしれません。いっそ三菱が色別ラインストーンセットを売り出せばよいと思います。
単色軸にクリップは無く細軸で、こちらはノックボタンで色とボール径を見分けられます(ゲル用の場合)。
ボール径は三種。最も細い.28mmは5mm罫に2行書ける細さ。しかし世人はよくこんな細いのを使っていられるなあ。
後日、筆記距離を教えてもらいました。
0.28:UMR-109-28, 200m
0.38:UMR-109-38, 150m
0.5:UMR-109-05, 100m
多くの低価格帯多色ボールペンはJIS油性B型か油性B短縮型替芯を採用しているため、この耐水性ゲルインクと低摩擦油性インクに置換できます。規格を合わせるだけで需要が生まれるのです。
少し手間はかかりますが同規格のスリッチーズと替芯を互換でき、5mm短くすればコレトへ転用できます。
ボールペンといったら事務用品で法人向けに大量納入され、その余剰物が個人向け商品になっていたような状態でしたが、法人需要が減少し、個人向けの比重が高まってきたようです。
発色鮮やかなゲルインクの登場がこれを後押ししてもいるようで、コレトを始めとしていずれも色数豊富。
そこから女学生向け商品の性格を与えられていますが、高い自由度は適応性を高めもします。
また、ボールペンの替芯はインクとペン先から成り、これがボールペンの本体と言ってもよく、替芯次第で使い勝手まで変わったりします。
共通規格に沿ったスタイルフィット替芯は他の多色ボールペンへ転用しやすく、インクは耐水性ゲルインクと低摩擦油性インク、これによって既存品の書き味を変えられます。
スタイルフィット等の選択式多色ボールペンは商品イメージに反して、基礎的な技術が問われる製品なのだと思います。
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