プレラ細字【ブラウン】FPR3SRBNF
限定プレラ色彩逢い 透明軸 コンバーター付き 細字(F)【イエロー】FPR350RYF
万年筆用水性インキ 色彩雫/iroshizuku 50ml【山栗】INK-50-YG
パイロット コンバーター20 CON20
パイロット回転式コンバーター CON-50
マーケットプレイス品
進学祝いなどで万年筆を贈る風習もすっかり廃れましたが、まだ行われていたなら好適だったろうと思われる仕様、すなわち安定したインク供給に日本語筆記向きの細い字幅、キャップを外して二分放置しても涸れない
ペン先*、そして三千円+税という価格設定を持つのが、今回のプレラです。
キャップ8g+本体8g,軸長はキャップをつけて134mm,両用式、嵌合式、黒インクカートリッジ1本つき。万年筆としては小さめ。
ペン先は白ペン(ニッケル基合金製?)で堅い、といっても複写式書類に使えるほどではなく、筆圧が高ければペン先がしなって分散され、過度にかかるとストレスでペン先が潰れます。
字幅はF(細字)とM(中字)。画像のFはハイテックC0.5mmより僅かに細く、インク流量は控えめ。
トリムリングは丸みを帯び、いかめしさを軽減、短いながら細くない軸は取り回しやすさを与えるとともに可愛らしさを演出し、メインターゲットと考えられる妙齢の女性の手に収まるよう設計されたようです。
機構面で別段変わったところはなく、変わっているのは軸色。9色あるのに定番の黒と臙脂色がないのです。色が豊富でも、黒があるとそれだけが売れてしまい、色を増やした甲斐がなくなってしまうため定番色を避けたんでしょうな。
これのキャップを閉めるときの感触は数多の嵌合式と違い、ふにっと入ってするりと嵌る気持ちよさ。嵌合式というより落とし込み式(デスクペンと同形式)のような感触です。
インク供給はスペアーインキ(インクカートリッジ)と、瓶入りインクを吸い上げる吸入器双方が使える両用式。
カートリッジは独自規格ながら容易に入手可能。
適合吸入器は、ゴムスポイトのCON-20と回転ピストン式のCON-50の二種。
画像は20。これでA5版6ページほど書けます。
CON-50吸入器はインクが後方に溜まったまま前方へ移動しない「棚つり」現象を起こすことで有名で、希にCON-20でも起きます。
こんなブログをやっときながら万年筆は殆ど店頭購入で、今回もそうだったんですけど、通販でどんなペン先が届くか確認すれば良かったですね。
万年筆通販は万年筆に慣れた人向け、初めては店頭購入をお勧めしますが、品質が安定した日本製なら通販でも大差ないと考えられ、今回紹介することにした次第。
初めてがこれなら、万年筆に悪印象を持たずに済みます。
と言いたいところですが、購入品はペン先が少しズレてペンポイントに段差が生じており、組み付け直しました。
細字ならズレたままでも何とかなると思いますが、直轄販売網を持つパイロットなら返品調整も迅速でしょう。
- *20℃,湿度39%,モンブラン及びオマスブルーブラックインクの場合。純正品なら三分。
- インクの製造年月に神経質になる方もいらっしゃいますが、十年程前に買ったモンブランブルーブラックを使っている私はそれよりも、箱から出されてショウウィンドウに陳列されている瓶入りインクを避けます。染料は褪色するものです。