三菱鉛筆は
スタイルフィット発売以来、何度も行ってきた化粧直しに代えて、新たに設計されたペン軸を2011年5月、油性0.5mm芯SXR-89-05(緑なし)とともに発売しました。
5色用(5機能用)ペン軸で、品名がマイスターUE5H-508。軸色5色。
透明なスライドレバーはカドが丸められ、同社マルチ5やジェットストリーム4&1のレバーに比べて操作性が低いのが難点。
またクリップ先端に不用意に触れると他のレバーがノック解除されることがあります。
消しゴムはS型(φ4.6mm)。マルチ5等と共用。
最大の特長はシャーペンをノックしやすいよう工夫されたところ。
スライドレバー式多機能ペン(複合筆記具)で、シャーペンの芯を繰り出す方式は、
マルチ5のようにクリップ兼シャーペン用レバーをさらに押して芯を出す方式でした。
対して本品では、ふつうのシャーペンと同じく軸後端をノックするもので、最大の競合品
パイロットハイテックCコレトにも優る操作性。
この方式は他の3機能用ペン軸などではすでに採用されていますが、5機能用では初めてじゃないでしょうか。
しかしこのペン軸には大きな欠点もあります。
替芯のインク色を見分ける箇所が非常に見づらい位置──色を変えようとレバーを動かすときちょうど指で覆う箇所にあって、操作性を著しく阻害しているのです。
色変えのときには、人差し指と中指でペン軸を挟み、親指でレバーを押し出す方法をおすすめします。
通例、5機能ペンのシャーペンはクリップ兼スライドレバーに組み込まれていますが、マイスター軸でそこにシャーペンを組み込むとノックするさいに疎ましいので、ここでは他のレバーに組み込んでます。
スタイルフィットオリジナルUE5H-258の前軸を取りつけると、SXR-80芯(多色ジェットストリーム用)やS-7S芯(マルチ5用)を仕込めるとのこと。部品を組み換えて適応範囲が広がるのは嬉しいですね。
空の替芯を34mmに切り出して
コレト用消しゴムユニットに取りつければ、これも組み込めます。
スライドレバーで色を見分けられない欠点には、中身が見える透明軸を造るのが最も良いと思うんですけども、ここは先人の知恵に倣ってペン軸を縦縞模様に、替芯が見える位置に透明なすじを設けたスタイルフィットスーヴェレーンを造れば解決できると思うんです。
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