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　サラサクリップJJ15の発展型。口金を金属化、ノック機構に「うるふわクッション」を組み込んだ0.3mm極細ゲルインクボールペン。
2021年11月発売、日本製。店頭購入。文房具屋さん大賞2022カラーペン賞受賞。
全32色。替芯はサラサクリップと共用互換します。

ノック負荷約380g。

●うるふわクッション
　筆圧が約450gに達すると替芯が後退し始め、最大1.2mm、約1,100gまでの筆圧を吸収し、極細ペン先にかかる負担をやわらげます。

同じく筆圧吸収機構を持つ三菱ユニボールエアと比べると、あちらの書き味はサインペンに似たやわらかさ。
こちらは極細字のかっちりした書き味が失われていません。

　ゼブラの極細ボールペンは、新品のうちは書き味に雑味があります。
使い続けるとそれが減ってゆくのですが、ナノ付属芯はサラサクリップ替芯と同型互換品であるにもかかわらず、新品時から書き味が良くて、三菱シグノRT1 0.28mmエッジレスやパイロット ジュースアップ 0.3mmシナジーチップより良く感じます。四本買ったうち四本とも。
なんだろうこれ当たり引いたんだろうか。

　うるふわクッションの仕掛けはノック機構部にあります。
左が本品、右がサラサクリップJJ15。
上がノックボタン、下が回転子(かいてんし)。
回転子は替芯後端と接する部品。

二部構成にされた本品の回転子が、伸縮して筆圧を吸収する仕組み。
ノックボタンのみサラサクリップと交換できます。回転子はできません。

全32色のうちヴィンテージカラーはノックボタンとクリップの色合いが象牙色。

●可動式バインダークリップは、クリップ尾部(先端)が大きくなったうえサラサクリップより大きく開き、ネルシャツはもちろん、厚いラシャ地や手帳表紙も難なく挟めます。
サラサドライと同じく巻きばね使用。

ラシャ地に差せるし挟める。厚さ約1.6mm。
ただ、サラサナノもクリップも、ポケット上端から露出する部分が28mmもあってフラップを閉じられないことがあります。

デニム生地にも差せるし挟める。厚さ約1.3mm〜2mm、ポケット上端約1.7mm。このデニム地はフラップを閉じられる。

ナノはサラサクリップに比べて挟持力が若干落ちましたが、薄いポリエステル地も挟めます。

金属製口金のおかげで重心位置が前寄り。
左から
三菱ユニボールワンF UMN-SF-
三菱ユニボールワンUMN-S-
本品
ゼブラ サラサクリップJJ15
同社ブレンBA88
同社サラサグランドJJ56

　極細ボールペンはペン軸を立てて(筆記角度を高くして)書くと摩擦を減らせるので、ペン軸を短く握れるのが望ましい。
その点、重心位置が前に寄っているのは長所です。

一見すると、口金円錐部までゴムで覆ったサラサクリップのほうがペン軸を立てやすく思えますが、ナノの段付き口金のほうが立てやすく疲れませんでした。
円錐部法面(斜面)を握るというのは、ゴムで覆われていても滑る(モーメントが逃げる)ように感じます。

　机が無い場所で手帳に書き付ける際にも短く握るので、その重心位置や可動クリップと相まって携帯にも適しています。

グリップ(先軸)を回して外し、替芯交換。

◆替芯JF-0.3芯 RJF3-、φ6.1mm×111、ペン先径2.25mm、JISゲルK型、日本製
インク色：32色、うち替芯として別売りされるのは黒赤青ブルーブラックの4色。
サラサシリーズ全体では、蛍光色・金属色等含んで全57色。別売りされる替芯は4色、0.5mmのみ13色。
同社Webサイトで行われていた他の色芯直販は現在廃止。

ボール径：極細から極太まで五種、互換。
ボール径／筆記距離
0.3mm / 500m
0.4 / 400
0.5 / 700
0.7 / 500
1.0 / 300

顔料系ゲルインクは耐光性、耐水性、耐薬品性があり、油性ボールペンより高い保存性(改竄耐性)があります。

互換品：ゼブラ サラサ用JF芯 (111.0mm)／サラサマークオン用MJF芯 (111.5mm)／サラサドライ用JLV芯 (111.0mm)
コクヨ エラベルノ用PRR-E**
トンボ モノグラフライト用BR-KN*
プラチナ万年筆GKR2
三菱シグノノック式用UMR-80系(UMR-82, -83, -83E, -85N, -85E, -87, -87E, -80)／R ; E用URR-100／ジェットストリーム用SXR-

代用品：ゼブラ スラリ用EQ芯／ブレン用NC芯
サクラクレパスボールサインNX用R-GB／ボールサインノック用R-GBP

左が '21年06月製、右が '10年08月製替芯。
2015年？ 替芯の材料が一部変更。寸法に変わりなし。

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　サラサクリップより書きやすいペン軸に感じます。
替芯を入れ替えて条件を同じにしても、ナノ使用後にサラサクリップを使うと書きづらく感じるくらい。

また、ペン先露出は双方同じく4mmですが、ナノの金属製口金が薄くて見やすい。
極細ペン先用として設計されたペン軸ですが1.0mmボールにも合います。

クリップ周りが出っ張っていて前回の三菱ワンFに比べて不恰好だなーと思いますが、実用的でもあるので良品です。

ナノプレミアはバーミリオン色芯つき、正価500円 (税込550円)。他のサラサにあった一筆箋やそえぶみ箋セットもあればいいと思います。

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