たったひとつ叶わなかったこと
あなたの嘘はなによりも尊い
声なき非難
囲い火
微睡みの永遠
マテリアルの幸福
僕は君の声を奪った
ミントの焦燥
ゆえにあなたは遠いのです
一ミリは永遠に近い
無関心なあなたが嫌いだった
銀河鉄道から君をさらう
羊は夢に焦がれて
幸せの定義
雨音に埋もれる
金色の時
クチナシの本音
ワーカーホリックの恋
走馬灯の真実
たったひとつ叶わなかったこと
好きの代わりの刺
アダムとイヴの決別
あの日に戻れないとしても
最期は君の声に包まれて
砂糖の逃亡
魔女の代償
星霜の先
残されたきみに伝えるひとつの言葉
アンダーパレード
あの悲劇がいとおしかったのか
紳士は犯罪者を愛す
もがいた先の未来にあなたがいるなら
篝火にこの愛を捨てた
叶わないならこの願いを殺してよ
僕を愛さないきみはいらない
夏休みの悲劇
カンコン、カンコン
移ろう時間の休憩所
よいこの戦争
ある日きみは笑わなくなった
上手なきみの殺し方
嘘つき乙女
本当はきみを抱きしめたかった
フィクションがノンフィクションに変わるとき
青に溶ける
相棒にはなりたくない
名探偵の失明
猫の手懐けかた
愛してるのリップ音
海の世界
陽炎は思いを馳せる
金魚すくいが好きだった
湿った手のひら
太陽には内緒ね
だからこの手を離した(きっときみはもう大丈夫)
ある数字の恋物語
お月様へのラブレター
エアコンは壊れていたようです
向日葵の向こうにはきみがいた
誰よりもぼやけたぼくらは(まだ恋なんて知らなかったのです)
アイスが溶け合う様子
日課は玉砕することです(諦めが悪いの)
砂の道しるべ
みっつの真実
ディスプレイの距離
おままごとに置いてきた
青に溶ける
全てがきみのためだったように、(全てはぼくのためだった)
怒った頬の感触
きみはクラゲ
午後一時の近況報告
セーラー服に星を隠して
聞いてサファイア、
盲目的愛情論
色を失ったきみが幸せになる方法
そうして僕らの物語が終わる
アフターストーリーの結末
初めて会ったあの日きみは笑っていたのに
苦しくても辛くても笑って
「大好きでした」
だから、さようなら
そして君を失った
あの時のきみは何色だったのだろう
遊園地の忘れ物
怪盗に恋をした
愛し合って狂いあって、(崩れていって、壊れていって)
心中ウエディング
誰よりも強いきみは誰よりも孤独だった
この思いさえ置いて
私はわたしを否定する
私を殺した犯人は、
ツツジ色の幸福
願った星屑の末路
冷たい手にキス
別れはきっと幸いに繋がる
祈るように沈む
アルファの三題噺
見つめてと願う
あなたのいない家路につく
ピーターパンの死
ツツジ色の幸福
鏡写しの結託
安楽死は望めない
未送信メールの呟き(そうして壊れるのね)
別れ話をしよう(僕と君が幸せになるひとつの方法だ)
カオスを味わう
繰り返す呼吸の意味
あと何回春を迎えればいいの
あなたを殺すわたしの言葉
黄昏の愛憎劇
ここを離れるとききみを置いていこう
迷宮の案内人
ナイトの裏切り
さがしものは見つかった?
炎天下のチェス台
そして王女は魔女になる
しびれ薬の役立たず
真っ白な花が似合う少女でした
カンカン帽の論争
無情なりて
音のない氷の上
色は艶やかに眠る
夕立の出逢い
幼い横顔が離れていくとき
遠い街へ遊びに行こう
青々しい空のなか
空中散歩の奇跡
嫌われもののからすは愛を知らない
臆病なわたしはきみの言葉すら聞けず
方舟の庭
7日間で神様を作る方法
7日間で神様を作る方法
1日目、透明な器に祈りを流し込む
2日目、木漏れ日の下で願いを唄う
3日目、星の光をかき集めて
4日目、『幸せ』を型に押し込む
5日目、嘘だけは取り除き
6日目、綺麗なものだけを合わせて
7日目、たった一つの希望を落とす
神様、神様。どうか僕の代わりにあの子の願いを叶えてください。
天球儀にだけ告げる
願いと呪いの違い
あの日の祈りの行方は
宵に置いていく
神様は愛されるために僕たちを造った
ただの寂しがりや
流れ星の尾に手を伸ばす
三度目は間に合わない
君の願いで星座を描く
淡い朝の気配
まだここに居たいだけ
暁が来る前に
偽物の夜空で良かった
せめてお別れだけは笑顔で
頑張り屋の末路
嘘つきの最期
涙にだけは真実を込めて
天球儀にだけ告げる
愛ばかりしかない
思い出には口付けを
失くしたものなんてない
ただ手放しただけ
もう僕に流れ星はいらない
せめて朝を呪う
夜明けには毒を捧げた
君だけを夏に置いてきた
時計の針を止める方法
留まることをしない星
熱に意識を預けて
眩しい世界の真ん中で、君は笑っていた
入道雲に消える前に
触れた温度が現実でありますように
目を逸らす理由にして
失くすくらいなら縛りつけて
嘘にだって愛はある
ひぐらしの気配
まだ秋はいらない
夕立だけが知っている
海に隠す
花火の裏側
夜風が終わりを告げる前に
また明日すらもどかしい
たった一つだけ渡された祈り
とんぼが未来を連れてくる
未来の約束なんていらない
今だけを抱きしめていたい
君だけを夏に置いてきた
伸ばした手には触れてくれない
ラムネ越しの記憶
向日葵は眠りにつく
夏の亡霊
雨を忘れる前に
季節通りの雨
太陽のかくれんぼ
傘だけが知る約束
憂鬱なんて嘘
可愛いはまだ遠い
ぬくもりとまでは呼べないけれど
ほんの一瞬でも愛おしい
雨の壁の中
普通の作り方を忘れて
紫陽花の盗み聞き
些細な仕草にまた恋をする
鼓動の隠し方
もしも同じだったら
優しさを知るその前はもう遠く
傘の下、ふたりぼっち
まだ止まないでと願った
夏の気配を君の隣で感じる
雨を忘れる前に
晴れなくてもいい理由
君にだけは伝えたい
たとえ傘がいらなくなっても
雨に宝石
雨の日の秘密基地
虹が見える少し前
綺麗な言葉だけかき集めて
その声だけが耳に残った
奇跡が生まれる瞬間
善人ではない救世主
罵声はもう傷を作らない
強がることしか知らなかったあの頃
痛みだって連れて行く
夢なんて呼べない
染み付いた汚れは落ちなくとも
綺麗な言葉をだけかき集めて
幸せだけを与えたい
貴方の神様になる
まだ世界は捨てられない
私がいらなくなる時はどうか笑顔でありますように
10文字のラブレター
10文字のラブレター
あなたにだけは幸福を
ただ傍にいれるだけで
愛ばかりしかないけど
綺麗な恋はいらないの
痛みは半分こにしよう
好きは贈りあいたいな
当たり前の朝が欲しい
その苦さすら愛おしい
温もりを与えあいたい
幸せになろうよ一緒に
『先輩』で30題
先輩、うるさいです。
先輩、うざいです。
先輩、遅いです。
先輩、落ち着いてください。
先輩、こういう時だけずるいです。
先輩、ご馳走様です。
先輩、仕方ないので手伝います。
先輩。……ありがとうございます。
先輩、一緒に行ってもいいですか。
先輩、近いです。
先輩、どこ行くんですか。
先輩、明日暇ですか?
先輩、良かったらどうぞ。
先輩、隣いいですか?
先輩、なんで逃げるんですか。
先輩、待ってますから。
先輩、嘘が下手ですね。
先輩、声が聞きたいです。
先輩、会いたいです。
先輩、こっち向いてください。
先輩、分かりませんか?
先輩、早く諦めてください。
先輩、温かいですね。
先輩、緊張してますか?
先輩、そっちに行ってもいいですか?
先輩、謝りませんからね。
先輩、悪いのはあなたですよ。
先輩。……ごめんなさい。
先輩、笑ってください。
先輩、好きです。