ソニック ラチェッタカプセルの模倣品が発売されていました。模倣というと原型より劣ると思われがちですが、これは
ラチェッタワンとは異なる方向へ発展したなかなかおもしろい製品です。2015年1月?発売、中国製。
口径8.0mm、切削角度22°〜23°、
とんがり係数約0.83、削りくず厚約0.2mm
ダーウェント スケッチングとステッドラー エルゴソフト三角軸(細軸のほう)を削れない。ファーバーカステル グリップ2001と
トンボippo!三角軸は削れます。
刃は無銘、二段刃。
●芯先調整6段階
底面の調整ダイヤルは矢印方向のみへ回します。
DX4322Nと同じく、挿入深度を変えて芯先の長さ(円錐高)を変える方式。
最も鈍い1ではφ1.3mmくらいでマークシートに好適。
最も尖る6と5で芯先φ0.5mmくらい。ソニック ラチェッタ同様、円錐頂点を削り出せず、それ以上尖りません。
削りすぎを防ぐ長所があるものの、6段階調節できるのだからきちんと尖らせられる設計がよかった。
※2017年12月25日追記と訂正:あらためて削ったら細くなりました。画像に写っているのはφ0.5mmとなっていますし実際それくらいでしたが、φ0.3mm程度にまで尖ります。
●ラチェットラッチ
鉛筆挿入孔が中央にあって回しやすいものの、作動が重くあんまり回らない。それでも削れる。
●楽々アダプター
鉛筆挿入口の蓋が、短い鉛筆を削るための補助具を兼用、従来の約1/4の力で削れます。
ソニックかるスピンやラチェッタカプセルの
スピナーとおんなじ役割ですね。
ただ難点があって、蓋の下側・内側に鉛筆をさしこむため、削ってない軸長が25mm以下になると削れなくなります。これはラチェッタカプセルも同様です。
開口方向が逆だったら15mmでも削れたのになあ。そんなせこい需要があるかはわかりませんが、老成したこの国で、軍拡競争を続ける国力があるとはなかなか思えないので、増大する国民負担や教育目的税導入を予想すれば、個人消費が低迷することは避けられないんじゃないでしょうか。
削りくず容器は六角柱、一体成形品で振り回しても削りくずが漏れません。
削りくずを捨てるには削りユニットを外すのですが、つかみどころがないのが難点。
また、楽々アダプターと削りユニットがいっしょに外れてしまうことがあります。
金型精度がちょっと低いらしく、寸法が六角柱各面でそれぞれわずかに異なるようです。金型番号などは見当たらない。
アダプターとユニットの湯口(溶かしたプラスティックを型に流しこんだ孔の跡、ゲート)を重ねるように取りつけると、この事態を防げました。
外れない・外れにくい位置を見つけたら何か印をつけとくと、それを合わせるかどうかでユニット脱着を自在にできるようになるでしょう。
削りくず容器と削りユニットが噛み合う箇所の面積がもっと大きかったらよかったかもしれないですね。
鉛筆挿入口が六角柱の中心にあって鉛筆を回しやすく削りやすくて機能的ながら、無味乾燥なデザインでもなく、良いデザインです。立てて置けるのも長所。あともうちょっと細部を手直ししたらいいんじゃないかな。
大きさ比較
上からソニック ラチェッタカプセル、同ラチェッタワン、本品、クツワ2枚刃、同トガール。
消しゴムは
SEEDレーダー60円サイズ、
トンボ モノダストキャッチ。
上からソニック ラチェッタワン、本品、クツワ2枚刃で削られた
北星9500HB。
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