泣き虫ガール | ナノ



泣き虫ガール
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設定と注意書き
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私は泣いてばかりの人生だった。喜んだ時に泣いて、怒った時に泣いて、楽しい時に泣いてばかりだった。

私の幼馴染に私の代わりに笑ってくれる彼が居て、怒ってくれる彼が居て、楽しんでくれる彼が居た。

哀しかなかった私を補ってくれていた。でもそれは彼らに寄生して彼らを困らせてしまう寄生虫だ。

だから私は彼らと肩を並べるために、涙を流すと言う行動を制御するために宿主から解離した。

どうしてこんな展開になってしまったのか分からない。迷惑をかけない様にしないと。ばれない様にしないと。

ばれない様にするにはどうすべきか。私がそれを静かに受け入れてしまえばいい。騒がなければいいんだ。

でも知られてしまった。でも嬉しかった。でも心配かけてしまった。でも彼らと話すことが出来て良かった。

抗ってもいいのだろうか。こんな泣き虫な私が、王者なんかに敵う訳ないのに。知ってたんだ。こうなるって。

笑いたい、笑顔をみんなに向けたい。私の感情は表情は何処にあるんだ。見つけた時にはもう壊れてしまっていたけど。

歪な笑顔を彼らに向けた。彼は笑った。彼は怒った。彼は楽しんだ。でも彼らは何故か悲しそうな表情を私達に向けた。


あとがき