泣き虫ガール | ナノ


04


お風呂から上がり、着替える。自分の学校じゃないから私服でもいかな。
長袖に長ズボン、痣を隠さなきゃ、気持ち悪い。

そして案の定、ジローは八時を過ぎても私の家に来なかった。

「…ジローの家に行こう。」

家にカギを絞めてジローの家を目指す。

そういえばお母さんとお父さん何時帰ってくるんだっけ?……一か月後?…だったような気がするな。帰ってきたらなんて言い訳をしよう。こんな痣だらけになった理由…階段から落ちたとでも言おう。

くだらないことを考えているとジローの家についた。

「おはようございます。」

奥からジローのお母さんが出てきた。
寝坊したジローはもう少しで降りてくるから待っていて、ということだった。
こんな風にジローを待つのは小学校以来だな。あの時はみんなで一緒に学校に行ってたっけ?

「――!ぃロー!おいジロー!!お前やっぱり寝坊しやがって!って千愛!?」

騒がしい誰かが来たと思ったら岳人だった。

「あ…岳人久しぶり。」

「お、おぉ。なんで…居んの?あ、客か?こんな半端な時期に制服出してんのかよ。」

「ジローが部活見に来ないかって誘ってくれたんだよ。」

「へぇ!ジローが珍しい事したもんだな!ん?もしかして…なんかあったのか?」

流石幼馴染、分かるのか。

「ッ…グス……。」

しまった、また泣いちゃった。
訳を話そうとしたらすぐこれだよ。

「あー!!岳人が千愛泣かしたー!」

奥から登場したジロー、

「ち、違ぇし!!千愛が勝手に泣いたんだよ!俺はただなんで部活を見に来るんだ?って聞いただけだぜ!?」

「あー…うん、話すの面倒くさいC。ただ千愛が暇だからってことにしといてよ。」

「くそくそなんだよそれ!」

「岳ッ、ゴメッ…ぅ。」

「千愛は謝るなって!別に悪ぃことしてないんだからな!あ、もうこんな時間じゃねーか、部活行くぞ!俺まで遅刻扱いされちゃマジ困るし!」

時計を見れば8時30分。

部活開始まで後30分。

ジローの家からずっと走ってして無事氷帝に到着。
私の涙は走っていたら止まっていた。





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2012,03,15〜2012,03,31拍手

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