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お風呂から上がり、着替える。自分の学校じゃないから私服でもいかな。 長袖に長ズボン、痣を隠さなきゃ、気持ち悪い。 そして案の定、ジローは八時を過ぎても私の家に来なかった。 「…ジローの家に行こう。」 家にカギを絞めてジローの家を目指す。 そういえばお母さんとお父さん何時帰ってくるんだっけ?……一か月後?…だったような気がするな。帰ってきたらなんて言い訳をしよう。こんな痣だらけになった理由…階段から落ちたとでも言おう。 くだらないことを考えているとジローの家についた。 「おはようございます。」 奥からジローのお母さんが出てきた。 寝坊したジローはもう少しで降りてくるから待っていて、ということだった。 こんな風にジローを待つのは小学校以来だな。あの時はみんなで一緒に学校に行ってたっけ? 「――!ぃロー!おいジロー!!お前やっぱり寝坊しやがって!って千愛!?」 騒がしい誰かが来たと思ったら岳人だった。 「あ…岳人久しぶり。」 「お、おぉ。なんで…居んの?あ、客か?こんな半端な時期に制服出してんのかよ。」 「ジローが部活見に来ないかって誘ってくれたんだよ。」 「へぇ!ジローが珍しい事したもんだな!ん?もしかして…なんかあったのか?」 流石幼馴染、分かるのか。 「ッ…グス……。」 しまった、また泣いちゃった。 訳を話そうとしたらすぐこれだよ。 「あー!!岳人が千愛泣かしたー!」 奥から登場したジロー、 「ち、違ぇし!!千愛が勝手に泣いたんだよ!俺はただなんで部活を見に来るんだ?って聞いただけだぜ!?」 「あー…うん、話すの面倒くさいC。ただ千愛が暇だからってことにしといてよ。」 「くそくそなんだよそれ!」 「岳ッ、ゴメッ…ぅ。」 「千愛は謝るなって!別に悪ぃことしてないんだからな!あ、もうこんな時間じゃねーか、部活行くぞ!俺まで遅刻扱いされちゃマジ困るし!」 時計を見れば8時30分。 部活開始まで後30分。 ジローの家からずっと走ってして無事氷帝に到着。 私の涙は走っていたら止まっていた。 ――――――― 2012,03,15〜2012,03,31拍手 |
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