あかいりんごとあまいはちみつ
□ 2016/03/16 16:37 キス
※相変わらずのパパと困る息子ちゃん
隣に座っていたはずなのに、気付けば流されるように近付いて、読んでいた本も取り上げられて首筋にキスをもらっている。元々役目をしていない襟ぐりは簡単に開かれて自ら差し出しているようでもあった。
血が欲しいのかと半ば既に諦めながらに尋ねると、返事よりも先に首筋から顎をつたって唇と唇が合わさってしまった。流石にいただけないと彼の胸を押しやり抵抗を試みる。
「…ッ、普通親子でこういうことはしないんですよ」
「そうだな」
「…………、」
わかっていないはずがない。彼だって昔は人間であり、彼にも親がいたのだ。常識の通じない彼に何度辟易したことだろうか。
そう考える間に今度はぼくの腰に腕を回して、反対の手でぼくの手首をまとめて捕らえ強引にしてきた。キスなんかしたことのない緩い口に舌を侵入させてくることに驚きながら、血の次は唾液を欲しがるのかなどとおかしな思考がぼくの頭を支配した。上壁を擽られることはざわざわとして気分のいいものではなかった。
ふと単純に、侵入者を痛めつければ良いのではと思い付き、なんとか噛もうと口を無理矢理閉じかけると反対にぼくの舌に痛みが走る。よくわからない味だったものが途端に鉄の味になった。
ざりざりと繰り返し同じ場所を擦られて彼にとっての食事になってしまったことに気がついた。
とくにこだわりがあったわけでもなく力業で離すことができるわけでもないので、これ以上余計な傷を増やさぬようおとなしくしていることにした。嫌悪感だとか今更なことを言うつもりもない。
「はあ……」
「疲れたぞ。少しは応えてみせろ」
「知りませんよ」
過剰分泌された唾液ともども口を拭いながらに返す。何を期待しているんだこの見境なしは。
「男も好むのは知ってますけど自分の子供にまで手を出すのは正直引きます」
「お前はわたしに似て美しいからなぁ」
「だからなんだと言うんです」
いつの間にか背に回されていた掌で抱き込むように覆いかぶさって触れるだけのキスをされる。吐き気がするような拒絶感がないのは、この節操なしの遺伝なのかもしれない。それとも抵抗をする方が面倒だし結局意味を為さない、そういった本心の方が強いのか。おかしなこと、との認識はあるが猛拒絶をする気はないしだからといって許容できることでもない。
「キス以上はなしですよ」
「まだ何もしていないだろう」
「どう考えてもしようとしているでしょう?」
腰を通り越して臀部を揉む手を叩きながらに言う。せめて口に出しておかないと後で何を言われるかわかったもんじゃあない。内股に手をかけられるのは背筋がひやりとする。
「殴りかからないだけでも寛容な息子だと感謝して欲しいものです」
「お前はわたしの所有物だろうが」
「……承太郎さんに言い付けますよ」
「WRY……」
あまり頼りたくはないのだがそんなことを言っている間に大事なものを失いそうだったのでしぶしぶとヒーローの名前を出す。
一度痛い目に合わせられたらしい彼はぼくら人間にとっての、ヒーローに大層怯えているらしかった。自分より力の弱いものを捻り潰そうとしているくせに、天敵の名前を聞いただけで縮こまる姿に乾いた笑いがもれた。
「ぬぅ……馬鹿にしおって」
「さっさと退いてください」
「フン」
腰に手は回ったままだが妙な動きは収まり、その代わりか立派過ぎる上半身を倒してきてどっちにしろ密着することになった。
はたから見ればどう見ても入ってるポーズだこれ、と暑苦しさあまり余計なことを考える。良く言えば激しすぎるハグだがまさかそんなことは。
外見はどうでもよいがこの駄々をこねた子供のような親をどうにかしてくれる人はいないのかと、掠り合う耳を首を傾けて離しながらに思う。大きな掌が臀部から動かないのがまたシュールだった。
「…………あの」
「……飽きた」
「は?」
そう言ったかと思うと勢いよく離れてぼくの頭をカウチに押し付けた。急なことに不様な声を出してしまい顔を上げる頃には彼は部屋からいなくなっており、腰から首までを強制的に捻られた微かな痛みだけが残っていた。
「何なんだ、もう…」
緊張の糸が切れたぼくはぐたりと項垂れながら長くため息をついた。
□ 2016/02/13 17:23 無題
※いちようR18
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