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　2014年発売以来、オレンズシャーペンは最も細い0.2mm芯径を特長に、他社の追随なく一年ごとに姉妹品を増やし、金属グリップPP1002Gは2016年1月に追加されました。軸色4色、日本製。2017年には限定色2色も発売。

芯径0.2mm及び0.3mm、付属芯3本HB、ノック負荷550〜900g、芯繰出し量1mm/ノック、残芯約12〜13mm。短い残芯が次芯に押し出される際、詰まることがある。

　このシャーペンは芯を出さないで書くのが作法です。
書き減るにつれスリーヴ(ガイドパイプ)も引っこんでいき、3mmぶん後退します。
ノックしたらまた3mm前進します。
この、芯に沿って前後動するフルスライドスリーヴが芯折れを防ぎます。
個包装されているにもかかわらず、ペン軸に「芯を出さないで書いてください」と注意書きが貼られているところを見ると、芯を出し過ぎるひとがたくさんいるんでしょうね。

　基本的には2014年のプラスティック軸PP502と同じです。
以下違いを列挙していきましょう。買ったのは.2mm。
・グリップは金属化されたのみならず、先細りから直筒になりました。
・グリップ全面に溝が刻まれ、痛くない金属ローレットに仕上がっています。ロットリング600等を使っていた者からすると、もう少し刻みが深くてもいいかな。

・グリップが長くて中央近くを握れます。同社グラフギア500より長い。
・真鍮製グリップなのでちょっと重く、やや低重心(前重心)。芯先からの重心位置61.5mm、軸長比42%。PP502とPG2は49.6%ほぼ中央。
・付属消しゴムが四つ葉クローバー型クリーナーピン付きPPE-2になりました(.2mmのみ)。ピンがない替ゴムZ2-1Nもあります。

・口金の表面仕上げが磨き仕上げになりました。PP502の細かなヘアライン仕上げのほうが見やすいうえ金属グリップに合っていてよかった。
・口金(先金)にゆるみ止めOリングが加えられましたが、口金がゆるんだ経験ありません。ゆるむのか。
・内部部品も少し変わって芯繰出量が0.5mmから1mmになりました。こんなに長くて何か間違えたと思ったんですけど、これが標準だった。長いのは.2mm芯径だけで.3mm芯径は短い。

◆替芯AinシュタインC272W-
2015年8月に2Bが追加され、HBから2Bまで3硬度になり、2017年1月に価格据え置きで10本から20本へ増えました。
Hも加えたら工学系に重宝がられるんじゃないかな。
　.2mmで2Bなんてありえないので、色の濃度だけ変えて硬度を変えていないんじゃないかと思いましたが、フュースフォイ製紙ハルモニアノート(ハンガリー小学生ノート、紙面が粗い)に書くと、2BがHBよりなめらかに感じられました。
いっぽうマルマン ユーロラインやオキナ プロジェクトリングノートのような平滑な紙では、濃度も硬度も違いをほとんど感じられません。

　芯硬度の違いを確かめるため、プラスティックのPP502と金属グリップPP1002Gに各々別の芯硬度を入れて使っていると、芯硬度表示が欲しくなります。それで4mmハーフスライド付きならいいのになあ。

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　行間に品詞や単語の意味を書きこむのに.2mmは至極便利。製図にも一応転用できます。
細かく書きこめるオレンズには、一般的な四角い消しゴムでは不都合があります。来月2017年10月はオレンズに合うであろう細かく消せる消しゴムを取り上げる予定。
　細部に書きこむならオレンズシリーズは役立ってくれますが、明確な目的もなく文具マニアでもなく、他人への羨望や物珍しさでこれを買っちゃったひとは、どこかへ寄付するか、そのままマニアになってオレンズからコレクションを始めればいいと思います。

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