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未成年化学者inBAR(終)
By リオ(影丸)
2010/12/24 15:54
鮮やかな青色をしたカクテルを僅かに傾け、法律的には禁止されているアルコールを含んだ液体を口に入れる。
Tracerに所属してから数日。まだ挨拶以外でまともに誰かと話したことは無い。
まあ、しょうがないといえばしょうがないかもしれない。
自分は他人に愛想を振り撒くということをしない。今だって、はたから見れば不機嫌そうな表情をしているに違いないだろう。
本当は…………誰かと話したい。でも誰かに話しかける勇気は、ない。
だからこうして、誰かに話し掛けられるのを待っている事しか出来ない。
矛盾している自覚はある。ただ今の自分にはどうする事も出来なかった。
「………………はあ」
思わず口から出た溜息を隠すように、私はまた鮮やかな青を口に含んだ。
――――――
こんにちは、そしてはじめまして。
リオの親の影丸です!
皆様と交流したくて、早速トピを立ててしまいました!
不機嫌面で無愛想な我が子ですが、内心では誰かと話したい!と思っていますので、よければ絡んでやって下さい!
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無題
By スピカ(HAL)
2010/12/28 01:06
闇色に染まった空から、ちらちらと白い雪が舞い降りる。
空気はぴりりと引き締まり、モコモコのお気に入りのポンチョを着ていても寒さを隠しきれないほどだ。
こんな夜に出掛けた目的は、War Game参加者にとってはお馴染みのBARである。雪がうっすらと積もった町を進み目当ての建物を見つけると、早く暖まりたいと早足で駆け込んだ。
BARの中は洒落た音楽が流れていて、いつも通り落ち着いた雰囲気に包まれている。
「いらっしゃい」
私の入店にすぐに気付いた店主は柔らかな笑みを浮かべると「あったかいもん作るわ」、と席を勧めてくれた。
……が、その隣には既に先客の姿。他にも空いているのにと私が少し小首を傾げれば、彼は意味ありげにウインクをよこした。
ほの暗い照明の中、よくよく先客を伺えば、先日Tracerに所属した少女ではないか。お互い簡単な挨拶しかしておらず、近いうちにお茶でも、と思っていたところだった。
「お隣り、宜しいでしょうか?」
話しかけると、少女−リオ(未成年のはずなのに飲んでいるのは明らかにアルコールではないだろうか)は驚いた表情でこちらを見、暫くして小さく頷いた。
「リオ様、ですよね。私を覚えていらっしゃいますでしょうか、スピカ、と申します」
−−−−−−
影丸さん、はじめまして!アラモードとスピカの親のHALと申します。
スピカでも交流したいな、と考えていたところ、こちらのトピを拝見しましたので思い切って飛び込ませていただきました!
同じ所属で同性ということもありますので、是非仲良くしていただけたらなと思っております。
宜しかったらお相手させてください!
★名無さんをお借りさせていただきました。ありがとうございます。
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無題
By リオ(影丸)
2010/12/28 09:12
恥ずかしい……。
突然後ろから話し掛けられて、思わず動揺してしまった。
話し掛けてきたのは、確か同じTracer戦闘班所属のスピカという女性だ。
何故自分の隣に、とは思ったが、人と話したいと思っていた所へのこの申し出を断る理由がある訳もない。私は動揺が収まるのを待ち頷いた。
「リオ様、ですよね。私を覚えていらっしゃいますでしょうか、スピカ、と申します」
スピカは座ると、そう私に尋ねてきた。
「ああ、覚えている。同じTracerの戦闘班だろ?」
せっかく待ち望んだ会話だというのに、自分の口から発せられた言葉はひどく無愛想な口調だった。
―――――――――
HALさま、はじめまして!
こちらこそ、うちの無愛想娘でよければ仲良くしてやって下さい!
というか……、初っ端からタメ口&無愛想すみませんっ!
それでは、こちらこそお相手よろしくお願いいたしますm(__)m
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無題
By スピカ(HAL)
2010/12/28 13:53
リオの隣に腰を下ろすと、ちょうどホットチョコレートのカクテルが運ばれてきた。マスターに礼を言い、さっそく冷え切った指先をカップの温度で温める。じんわりと心地好い。
「同じ所属ですが、挨拶だけでしたわね。お茶に誘おうと思っていたのですが、入ったばかりで何かとお忙しいかと……」
「……いや……」
リオは軽く首を振るとグラスの中身を一気に飲み干した。
(照れ屋さんなのかしら……)
それとも本当は一人で飲みたかったのかもしれない。そうなら悪い事をしたが、せっかくの機会なのだから少しでも仲良くなりたいのが本音だった。
−−−−−−−
こんにちは!亀返信になるかもしれませんが、こちらこそ宜しくお願いします。
スピカはおっとりしていますが、結構ズバズバいくタイプですので、リオさんを振り回してしまうかもしれません(笑)
仲良くしてくださると嬉しいです。
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無題
By リオ(影丸)
2010/12/28 20:31
「同じ所属ですが、挨拶だけでしたわね。お茶に誘おうと思っていたのですが、入ったばかりで何かとお忙しいかと……」
お茶……か。正直嬉しい。
それに、ここ数日得に予定があった訳ではない。
「……いや…」
だから、得に予定は無かったとスピカに伝えようと思ったのだが、照れてしまいまた無愛想になってしまう。
照れが顔に出てしまいそうになった私は、スピカにそれを見られないように一気にカクテルを飲み干した。
「……得に忙しくはない。ここには、もともと賭ける側で来ていたからな、荷物なんかの面倒は得に無かった」
少し落ち着いた私は、相変わらず無愛想な口調でスピカに対して返答した。
――――――
こんばんは!
返信スピードは全然気にしませんよ!HALさまのペースでお願いします!
リオもどちらかといえば振り回すより振り回される側なので、どんどん振り回してやって下さい!
そしていきなりの呼び捨てスミマセンm(__)m
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無題
By スピカ(HAL)
2010/12/29 21:18
「……特に忙しくはない。ここには、もともと賭ける側で来ていたからな、荷物なんかの面倒は特に無かった」
私も最初は見物している立場だったので、意外な所で共通点があったようだ。しかし、リオは見た目は可愛らしい少女(と、言ったら怒られるだろうか)だが、淡々と喋るその中身はやけに大人びている。やはりクールで他人と馴れ合うのは苦手なのだろうか。
「それでも女の子なんですから、こちらに所属して環境が変わって、色々と不便な事もあるでしょう?」
リオは恐らく一人暮らしだろうし、家事、特に炊事はどうしているのだろうか。
−−−−−
こんばんは!
スピカは呼び捨てで結構ですよ。
バーでするような話じゃなくてすみません(笑)年下さんなので、きっと世話を焼きたがっているのです……。
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無題
By リオ(影丸)
2010/12/30 00:06
「それでも女の子なんですから、こちらに所属して環境が変わって、色々と不便な事もあるでしょう?」
環境か……
「……確かに、一人暮らしを始めてから面倒な事が増えたな。炊事は、得に問題無いんだが、掃除がな……」
料理はまだいい。味というのはいってみれば化学だ。調味料を薬品だと考えれば(多少見た目がアレでも)出来ないことはない。
問題は掃除だ。得に私の場合、生活空間と研究の空間が一緒になっているせいで、大小いろんな生活用品や実験器具が入り乱れているからな……。
危ない薬品や器具は別に保管してあるんだが、それ以外はあまり整理整頓出来ているとは言い難い。
「整理整頓は、昔から苦手だ。……何か、いい方法を知らないか?」
かなりの勇気を振り絞り、自分から話題を振ってみた。
――――――
こんばんは!
呼び捨て了承ありがとうございますっ!
話題なんて関係ありません!
スピカさんと会話出来ているだけでリオがうらやまsi(殴)
すみません、取り乱しました。
でも、世話やきなスピカさん可愛すぎる……!
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無題
By スピカ(HAL)
2010/12/30 12:47
整理整頓。何でもできそうな少女から意外な言葉が出てきた。
「そうですね……やはり不要なものをまず捨てる事でしょうか。結構捨てられないんですよね、私も」
それが女の性。
私も可愛らしい小物をつい買ってしまい、古いガラクタになっても捨てられずにいる。まだ我が家は収納もあるし、使っていない部屋に保管すればいいが、リオは一人暮らしなのでそう簡単にはいかないだろう。
「後はちゃんと分類して収納したり……箱には入れた物の名前を書いたり」
「……私は生活空間と研究スペースが混ざっているから……少し難しいかもしれない」
「それこそ一気に整理整頓をして、明確に空間を分けた方が宜しいのでは?」
−−−−−
何か色々と口出ししてすみません;何を隠そう私も整理整頓は苦手です!(開き直った)
スピカは家族と暮らしているので(訳ありな大きいお家です……)一人暮らしに憧れがあるかもしれません。
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無題
By リオ(影丸)
2010/12/30 18:32
私の質問に丁寧に答えてくれたスピカ。
「それなら、また今度試してみようか……」
調度時期は年末だ。今度大掃除でもした時に試してみよう。
「……丁寧にありがとう」
親切で優しいスピカに少し気をゆるしてしまったのか、思わず少しだけ笑みがこぼれた。
微笑んでから少し恥ずかしくなり、朱くなりかけた顔をスピカから背け近くにいた店員に新しいカクテルを頼んだ。
―――――――
こんばんは!
口出ししてもらえるのはリオにとって嬉しいことなんですよ!
大丈夫です!私も整理整頓苦手です!(大丈夫じゃない)
スピカさんはお嬢様なんでしょうか……?とても気になります!
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無題
By スピカ(HAL)
2010/12/30 22:52
「……丁寧にありがとう」
そう言ったリオは今まで見せた事のない柔らかな表情を浮かべた。すぐに隠されたが、年相応の可愛らしい笑顔は忘れられない。
「ふふ、どういたしまして」
つい自分も微笑んでしまった。
リオの呼んだ店員に、自分の飲み物と、ついでにデザートを頼む。
彼女は甘いものは好きだろうか。仲良くなるためにはもっと情報収集の必要がある。
「……リオさまは可愛い方ですね」
瞬間、隣の少女の身体が跳ねた。
今度はしっかりと頬が紅く染まるのが分かる。本当の事を言っただけと言えばそうだけれど、きっとリオにとってはイジられている気持ちだろうか。
(そういう所も可愛らしいですわ……!)
−−−−−−
こんばんは!
だんだんスピカのSっ気が出て来ました(笑)
スピカはお嬢さまといいますか、「お嬢」です。バックに怖いお兄さんがいるお家に住んでいる裏設定です。リオさん、よかったら遊びにきてください!o(^-^)o
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無題
By リオ(影丸)
2010/12/31 11:06
「ふふ、どういたしまして」
そう優しく微笑んだスピカは、私の呼び止めた店員に飲み物とデザートを頼んでいた。
今彼女の両手に握られているホットチョコレートのカクテルと、今頼んだデザートを聞くと、スピカは甘いものが好きなのかもしれない。
そんな何気ない事を考えていると、不意にスピカが口を開いた。
「……リオさまは可愛い方ですね」
衝撃の言葉に思わず体が跳ね、顔が一気に紅潮する。
「な……、何をいきなり言ってるんだ……」
私が『可愛い』なんて……。
これまで、この頭脳を褒められたことはあっても、外見を可愛いなどと言われた事は無かった。
あまりの動揺に、それを隠しきることが出来ない。
「わ、私が可愛いだなんて……」
顔の紅潮は、まだまだ収まりそうになかった。
――――――
おはようございますっ!
どんどん弄ってやって下さい!(←こいつもS)
「お嬢」ですか!
リオから「行きたい!」と言い出す事はきっと出来ないので、誘ってやって下さい!
きっとリオなら、怖いお兄さんにもタメ口で怖じけづかずにいけますから!
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