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「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
名前変換のない短いの。気が向いたら。
基本非同一夢主。

全部 pkmn tns rkrn inzm MHA NRT knkm 


(↑新)

(不動/inzm)

「……ふ、フフフッ……」
「うわっ。急に笑ってどうしたんだよ」
「中三の綱海君と小六の虎丸君はどんなに頑張ってもインターハイで同じフィールドに立つことはないんだなーって考えたら日本代表として同じピッチに立ってるのが面白くて……フフッ」
「お前って笑いのツボかなりズレてるよな……」
「不動君がトマト苦手なのもちょっと面白いと思ってる」
「笑うんじゃねぇ」

不動とマネ
(善法寺/rkrn)

「やっぱりここにいた」
 医務室の戸を開けた彼女は医務室で薬草の整理をしていた僕を見て薄く笑みを浮かべた。
「どうしたんだい。どこか怪我でもした?」
「いいえ、息災よ」
 薬草整理の手を止めることなく、床に腰を下ろした彼女を一瞥する。
 くのいち教室で一番の成績である彼女は普段から医務室とは無縁の存在なのだが、こうして時折用も無く医務室を訪れては何もせずぼんやりとしていくことがある。
 僕とは違い成績優秀な彼女のことだから何かと気苦労が多く、心休まる時を欲して医務室に来るのだろう。とりあえず怪我や病の有無を尋ねて何も無ければそのまま彼女が安らげるよう特に話しかけたりはしないようにするのが僕の義務だ。
「……」
「……」
「……」
「そこ、薬草取り違えてるわよ」
「え……ああっ、本当だ! 危ない危ない……ありがとう」
「ふふっ、いいのよそれくらい」
 彼女からの視線が気になって薬草を取り違えていたらしい。くすくすと笑みを浮かべてそれを指摘する彼女に僕は慌てて手元に集中する。
 わざわざ下級生や新野先生の居ない、僕だけの時を狙ってここに来ているのだから保健委員長として安らげるひと時を提供しなければいけないのに。どうも彼女と同じ空間にいると思うだけで鼓動が速って集中力が欠けてしまう。
「あなたの考えてること、当ててあげましょうか?」
「えっ……」
「“どうして用もないのに医務室に来るんだろう”って思ってるでしょ?」
「えっと……君がここに来るのは心安まる時間が欲しからだろう?」
 今度こそ手を止め僕がそう言うと彼女は一瞬だけ目を丸めてすぐに細めた。きっと、今の僕の言葉で今まで僕が気を使っていたことなどを察したのだろう。
「あなたは優しいのね」
「やっぱり、そうだったんだね」
「もしかして迷惑だった?」
「いや、迷惑って訳じゃないさ。でもどうしてこんな所を選んだのかは気になるかな。一人になれる所なら他にもあるだろう?」
 基本的にここは静かだが必ず新野先生か保険委員の当番が最低一人滞在している。加えていつ急患が来るか分からないのだ。それに薬臭い。
 憩う為の場所にわざわざ選ぶべきではないように思えるのだ。
「こんな所だなんて。ここは学園みんなの怪我や病気を治す大切な場所でしょう?」
「うん。まぁ、そうだけど……」
「それにわたし、医務室って好きなの」
「……」
 保健委員長として医務室が好きと言われて悪い気はしないが、やはりそれだけでは納得できる答え足り得なかった。僕の表情を見て彼女は口元に手を当てて上品に笑った。

「だってここに来ればあなたに会えるでしょう?」

 たおやかな笑みを浮かべた彼女から目を離せなかった。僕は己の下心を隠すのに必死で、彼女の下心を見破れなかったのだ。

医務室で会いましょう
(白石/tns)

「目をそらさないで」
 柔らかい指が俺の肌に触れ心臓が早鐘を打つ。そのまま両頬を包まれ強制的に彼女のそれと向き合わされる。雲一つない青天の様に澄み切った瞳が自分を見据える。その美しさに自分の全てが見透かされているのではないかと錯覚すら覚える。
 俺の中に在るあらゆる感情、特に彼女に対する情愛の念が筒抜けになっているのだと考えると更に顔に熱が集まる。
「ほっぺた熱いね」
「す、すみません……」
「何で敬語?」
 思わず敬語になってしまいそれが面白かったのか彼女がクスクスと笑う。それに併せて美しい双眸が僅かに弧を描く。しどろもどろになりながら、どうにか視線を逸らそうと努力するが彼女の視線がそれを許してくれない。
「とてもきれいな瞳ね」
 まるでアンバーみたいと彼女は言うが宝石に下心は投影されない。涙が滲んで彼女の瞳がぼやける。きらきらと光を反射する様は俺のそれとは違いよっぽど宝石のようだった。
「泣かないで」
「泣かせてるんはそっちやん」
「あら、恋とはそういうものではなくて?」
 やはり、全てを見透かされていた。実際は心音や表情、上気している頬の熱などから既に彼女は知り得ていた事だろう。滲む視界の先で彼女の相貌が細められる。
 そのまま彼女の顔が静かに近づいた思えば下瞼の端をちろりと舐められた。驚いて数度の瞬きをすれば涙は零れ落ちて、視界と共に脳内も明瞭になる。別の意味で泣きそうになったがぐっと堪えて限界を迎えそうになる心音を抑えるように胸に手を当てた。
「しょっぱいね」
「当たり前やろ」
 彼女の言葉に思わず笑いそうになるのを抑え、今度こそ彼女の瞳をじっと見据える。今日も空が青い。

ブルー・トパーズ
(マダラ/NRT)

 目が覚めたらすぐ隣に彼がいて。それが何よりも安心できるだなんて、初めての感覚だった。
 布越しではない、素肌の触れ合う感触が心地よい。
「ん……?」
 じっと見つめていると彼の瞼がピクリと動き、おもむろに上がった。うっすらと開かれた隙間から覗く漆黒の瞳はまどろみを残しつつ私が起きていることを認識する。
「起こしちゃった? ごめんね」
「……悪いとも思ってねぇくせに」
「ふふっ」
 私は小さく笑う事で肯定する。彼は徐に視線を窓の方へ向け、厭わしげに眉を寄せた。
「……まだ朝じゃねぇじゃねーか」
「誰も朝だなんて言ってないわ」
「……」
 私の言葉に口を真一文字に結んだ彼は視線を私に戻して不機嫌そうな表情のまま私に背を向けて二度寝の体勢に入った。長い髪の間から肩甲骨が覗く。
 その背にぴたりと体をくっつけてやると髪に顔を埋める形となってしまうが見た目ほど硬くない。しかし毛先が肌に当たってちくちくするのが嫌で押し付けるように胸を張っていると観念したように彼がこちらに向き直った。
「ん」
 短い言葉と共に彼の腕が私を包む。彼は素直じゃないのだ。

夜明け前のふたり
(ペパー/pkmn)

 バトルコートもあってポケモンたちを遊ばせるには十分すぎるくらい広い庭付きの大きな白い一軒家なんて贅沢は今はまだ言わない、最初はマフィティフやミライドンたちがいても窮屈に感じない程度に広い3LDKくらいの賃貸に住もう。
 そうだな、料理している時の貴方の顔が見たいからキッチンは対面式で、二人だけど食卓テーブルは広めのを買ってお揃いのマグカップを使おう。
 寝室は一緒じゃなくていいし仕事だってどんな職種でも気にしない。でも食事だけは毎回顔を合わせたいな。朝は起きたらおはようって、仕事から帰ってきたらただいまって、寝る前にはおやすみって、君の顔を見て言いたいから。
「だからペパー、卒業したら一緒に住もうね」
「なっ……」
「世の中何が起こるか分からないから必ず幸せにするとは言いきれないけど、幸せにする努力を怠るつもりはないよ」
「ちょっと待てって!」
 頬に朱を差した彼の制止に、私は首を傾げつつ素直に口を噤み彼の二の句を待った。
 金魚の様に言葉を発せずに口をパクパクとさせたかと思えば眉尻を下げた。私を見つめたまま口を結んでしまったのでさすがの私も困ってしまい思わず声をかける。
「何か問題でもあった?」
「だ、大問題だろ! いきなり何言ってんだよ!? 」
「何って……貴方との将来の展望だけど」
「そもそもオレたち付き合ってすらねーだろ! トンデモちゃんにも程がある」
「そうだった。好きだよペパー、今日から恋人だね」
「決定事項かよ!」
「でも私たち両想いでしょう?」
「っ、そうだけども!!!」
 吹っ切れたように叫ぶ彼に私は笑顔を返した。いつものことだが彼は可愛い。

貴方との未来を歩むために
(尾形/knkm)

「尾形君呪われてるの? じゃあ解呪しないとね」
「解呪?」
「かけられた呪いを解くってこと」
「出来るのか? そんなこと」
「勿論。わたしは呪いの専門家だからね!」

呪術師と尾形(jjt→knkm)
(マダラ/扉間/NRT)

「頭領〜」
「たまやったのか」
 そう言ってマダラはわんわんと涙を流す彼女の足元に視線を落とす。そこには男性だったものが無残な姿で捨て置かれている。
「だってこいつ他の女と出会茶屋に行ってたんですよ〜!」
「そうか。お前という恋人が在りながら浮気する方が悪いからな。お前は何も悪くない」
「頭領〜!」
「おいマダラ、そいつを甘やかすな」
 よしよしと彼女の頭を撫でてやるマダラを、騒ぎを聞きつけた扉間が咎めた。扉間は彼女の足元に視線を移し眉を顰める。
「お前も、一般人をこんなにしおって。処罰の対象だぞ」
「一般人じゃないです〜、恋人ですー。……“元”だけど」
「兎に角。今回は事故として処理しておくが次回はないからな」
「そのセリフ七回目……」
「なんだかんだ言って扉間も甘やかしてるじゃねーか」

浮気されたらすぐ殺しちゃう子とそれを許して甘やかす頭領

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