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参考記事]
[SS下書き]想いの花は乱世に咲く・飄逸の将は美貌の王を恐れる(1)
〔マグナリア戦記-トラヴァント編・本文〕
2nd.Oct.2015
先々週から書いてるフラニエ王国の話がまだ途中だけど、別勢力の話もできてきたのでちらっと公開。
*
城に戻ったウォードは、敵軍との戦闘の様子を王に報告した。
「……で、バーシの軍は接敵後すぐに降伏してきたよ」
「らしいね」
この国を治める王、アスキルが頷く。
「大していくさ上手でもない相手の三千の兵を、
僕の四千の兵と『氷鬼』の異名を取るフィアンの二千の兵、
合計六千で挟撃するとは……。
まったく容赦がないね」
遠征からの帰途でアスキルの指示を伝令から受け取ってそのまま敵軍を挟撃しに向かい、
帰還後初めて王と顔を合わせたウォードは肩をすくめる。
アスキルは爽やかな微笑を浮かべた。
「圧倒的な力の差を見せつければ、すっぱり諦められるだろ?
僕は無益な争いが嫌いなのさ」
しかし、ウォードは眩しい笑顔の裏にあるその男の本性を知っていた。
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