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　あんまり注目されていないのですが、色鉛筆にも蛍光色があります。液体インクではないから裏ぬけせずペン先が乾くこともないのが長所、色が淡いのが短所。
　今回はステッドラーの太軸蛍光色鉛筆。2013年発売? ドイツ製。
前回のノリスクラブジャンボ119の姉妹品で、三角軸の稜線を塗り残した仕上げがとてもよく、使いたくなる外見があると思わせられます。

約φ10mm(内接円径約8.4mm)×175, 芯径4mm, 約6g, 先付け鉛筆、封蝋ナシ、4色、PEFC認証材使用。200円税別。
銘が三面にあります。
MADE IN GERMANY [ステッドラーマルスロゴ]STAEDTLER Textsurfer dry
[バーコード] Art. Nr. 128 64-[色品番]
ink jet + paper + copy + fax

　第一印象がとてもよくて使い始めたら、黄色と桃はいいんだけれども、橙と緑の印象がよくありませんでした。
芯が軟らかく書き味も良いのに色が淡く、紙面への色のりも悪くて見づらいんです。
で、ここでは橙と緑を中心に取り上げましょう。黄色と桃は良品なのでとくに書くことがありません。


各筆跡に、左)筆記1分後に本品で、右)30分後に蛍光マーカー(同社テキストサーファー362)で上書きしました。
上から
染料ゲル(パイロット Gノック)
顔料ゲル(三菱シグノRT1)
染料油性(パーカー インシグニア)
顔料油性(ぺんてる ローリー)
万年筆用酸化染料インク(プラチナ ブルーブラック)
万年筆用顔料インク(プラチナ カーボンブラック)
鉛筆(ステッドラー ルモグラフB)

黄色と桃色の場合。

　本品は水性インクを滲ませにくく、とくに万年筆用インクに適します。
　また、この紙片では再現されませんでしたが筆記直後の油性ボールペン筆跡を滲ませることがあります。
鉛筆と併用する場合にはなるたけ色鉛筆を選んでください。マーカーでもなんとかなりますが、繊維質ペン先に粉末がつまると書けなくなります。適材適所で。
　コピートナーに対しては双方良好、感熱紙には黄色以外芳しくなく、インクジェットについては試せませんでした。

　この種の色鉛筆は芯がやわらかく、その用途からいっても尖らせるものではないのですが、芯が崩れることもなく削れました。
左から
ファーバーカステル 182797
M+R602
同社512 001

　桃色以外は消しゴムでけっこう消せます。

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　問題の橙と緑をそれぞれ塗り重ねてみたらなんとかよくなりましたが、芯質が塗り重ね(重色)にはあまり向かず、この二色は紙と人を選びます。
　そんな橙も陽光の下では見やすく、日中使うぶんには色の淡さが気にならず、蛍光色が目に眩しい場合にはむしろちょうどよい色合いに感じられるかもしれません。
自然光下では桃色のほうがふつうの色鉛筆と変わりなく見えますね。

　蛍光色鉛筆は裏ぬけ(裏写り)しない利点もあるのですが、同社テキストサーファー蛍光マーカーはこの点においても優れており、本品の優位性が万年筆用水性インクを滲ませないことくらいしかなかったりして、私にはそれで十分満足なんですけれど、一般的にはどうかなーという疑問はありますね。
　同社公式HPによれば耐光性が高く、数年後でも判別しやすい、とのことなので三週間ですが日光に曝してみました。

各紙片、左から
本品
同社テキストサーファー蛍光マーカー362
テキストサーファー362＋本品を上塗り
桃色以外あまり耐光性が高くないような……マーカーが優秀に見えます。
※2014年6月24日追記、耐光性記載はドイツ語版公式HPhttp://www.staedtler.de/de/produkte/marker-nachfuelltinte/textmarker/textsurfer-dry-128-64-trockentextmarker-in-dreikantformat/にあり(Gut zu wissen内Lichtbestädig)、日本語版公式HPhttp://www.staedtler.jp/new_products/textsurfer512128/index.htmlはナシ

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