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※追記
c)リラ イージーラーナー軸径φ9.3mm, 芯径φ3.7mm
d)ステッドラー153φ9.8, φ3
e)ステッドラー128-64φ9.8, φ4
f)本品φ12, φ5.5

　今月紹介してきた太軸鉛筆を上回る三角太軸鉛筆。その太さは先月、先々月に紹介した鉛筆削りでも削れないくらいです。発売年不詳、チェコ製？

公称軸径10.4mm, 芯径5.6mmですが実測では、
約φ12mm(内接円径約9mm)×175, 芯径5.5mm, 約10g, 先付け鉛筆、封蝋あり、FSC認証材使用。
芯硬度2B, 4B, 6B
銘が銀文字、バーコードが白印刷
銀字:KOH-I-NOOR HARDTMUTH TRIOGRAPH 1830 / [芯硬度]
[バーコード]

カタログ上の品番はなぜか1831。
芯硬度によって軸色が異なります。

●日本の芯より硬く淡い色、2BでHB感覚。
脂ぎっている日本製と違ってぬめらず、乾いた芯質で粉っぽくなく書き味も悪くない。
ただ残念なことに、ときたまカオリナイトのような粒が現れて「砂を噛む」感触をもたらすことがあります。

●芯径が5.5mmもあります。

　同社にはジャンボグラファイト1820という、同径5.5mm芯の六角太軸鉛筆があります。
　それと並べると、木軸側面から芯までの厚さが薄いため(描画において)芯の側面を利用しやすいという、ほんのちょっとした利点があります。

●三角軸は転がりにくく筆記用としては優れているものの、本品の側面が平面に近く、握り心地がいまひとつ。
ただ数分後には慣れて安定感を得られるようになると思います。
　そのぶん芯先を回しにくく、スケッチ等では六角軸や丸軸に及びません。

●前述どおり、前回までの太軸三角鉛筆、いや当ブログで紹介してきたどの鉛筆よりも太いため、先月、先々月に紹介した鉛筆削りでも削れず、同社9095-78とリラ9496を用意しました。

左)リラ9496
右)Koh-I-Noor9095-78

9095-78は挿入口径12.2mm、製造元はKUM(ドイツ)。削れ味良好。
　切削角度約26°なんですが、太軸鉛筆はだいたい描画用ということもあってか、この鉛筆削りは芯先を鈍く仕上げます。
　また削る際、三角軸が左右にブレやすく、右に傾いたまま削ると刃が芯に深く食い込んでしまうため注意します。

　リラ9496も製造元がKUM、元来大工用鉛筆及び業務用クレヨン削りで、口径がφ17mmもあって本品が余裕で入ります。削れ味良好、切削角度26°くらい？
　画像ではその大きさが伝わりませんが、ふつうの鉛筆約φ8mmと並べればどれだけ大きいかがわかるんじゃないでしょうか。
　これで削ると尖りはするんですけども、軸径が合わないため刃を傷めかねず、とても慎重に削らなければなりませんでした。

　そんなわけで結局カッターで削りました……

　ちなみにジャンボグラファイト1820は本品よりほんの少し細く、フィスカース ソフトグリップやM+R 602で削れます。

　補助軸はリラ クレヨンホルダ4766120(旧品番7166)が合います。
　またイージーラーナーと同じく芯が貫通していないと思われます。

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　今月はリラ イージーラーナーやステッドラー ノリスエルゴソフト153など未就学児・学童向けを紹介してきましたが、本品は同社カタログでアートコレクションに分類され、芯も3硬度あり、どちらかというと成人向け・描画用です。六角軸1820なら5硬度あります。

　この種の太軸鉛筆はほかにファーバーカステル#9000ジャンボ、やや細くなりますがダーウェント スケッチング鉛筆、カランダッシュ グラフウッド775などがあります。
　日本で太軸というと公文かきかた鉛筆と北星かきかた三角、キリン鉛筆ウッディパルジャイアントくらいしかありません。
　シャーペンとボールペンが普及して鉛筆は子供のものとなりましたが、欧州鉛筆会社の製品を眺めれば、もうちょっと伸び代があるんじゃないかとも思いますね。

　トリオグラフにはほかに、茶系統で塗られた1833(3本組のみ)や無塗装の1831N(HBのみ)、さらに色鉛筆トリオカラー315*及び315*Nや水彩色鉛筆Trio Aquarelle8897、細軸の1870など姉妹品があります。

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