解釈にズレはつきもの。Pottermore勉強中

▼お礼と小ネタ

ご無沙汰しております。皆様は如何お過ごしでしょうか。自粛できない濁流のような日々を溺れている中、今年もこの時期がやって来ました。

小話を載せるその前に、Boothにて頒布しておりました文庫本版「シナリオの守り人」が無事に完売となりました。ありがとうございます。最後の1セットの発送通知がBooth倉庫から届いていたので、そろそろお手元に届く頃ではないかと思います。感慨深い。もし機会があるならば、作品があるならば、是非皆様にも本を作っていただきたい。そうオススメしたくなる経験でした。


※5月2日の小話はハッピーなIFではありません。



↓↓↓



「――きろ、おい――――起きろ!」
「っ、…………セブルス?」
眉を寄せる彼の表情はいつになく不安げで。大きく息をはきながら私の肩を掴んでいた手を離す。その手を頬へ移してくれる前に、私は彼を腕へと閉じ込めた。慎重に、力強く、溢れ落ちてしまわぬように。くしゃりと指に絡む黒髪にたまらなくなって、知らず知らず思いが増した。
「私の髪を根絶やしにする気ではあるまいな?」
「悪夢だった」
「……そうか」
「馬鹿な夢。もしもの未来を――」
「夢は夢だ」
震える指に重なるかさついた手が、私を落ち着かせてくれる。彼の呆れたような、それでいて温かい目は、何よりも深い呼吸へと私を誘った。
「その豊かな想像力を今度は別のものに役立てたまえ」
「別のものって?」
「起きてから考えればいい――」



「っ、…………馬鹿な夢」
伸ばした先の、冷えきったままのシーツ。くしゃりと知らず知らず力が入る。重なるあの手を想像しても、役に立たない、夢は夢。


2020/05/03


▼新年と###

新年、明けましておめでとうございます。
年末年始の慌ただしさが収まり、私の生活はようやく日常のリズムが戻り始めようとしています。セブルスの誕生日まであっという間です。現時点で何も計画を立てられていません……。

書き損ねていたクリスマスの###企画についてですが、計12件ご提供いただきました。皆様、ありがとうございました。企画の復活を喜んでくださら声や、応援や感想を添えて送ってくださる方も多く、重ねてお礼申し上げます。どの文章も素敵で想像力を掻き立てるものばかりでしたが、その中から二つを選ばせていただきました。

「差出人のないクリスマスプレゼントが届くようになったのはいつからだったか」
教授と就学前の主人公のお話でした。何かのきっかけで、ハリーのそばで暮らす「リリー」というミドルネームの「赤毛」で「緑の瞳」を持つ「マグル生まれ」の「女の子」の存在を知ったセブルス。リリーと関係があっても良いですし、個人的には無関係だと尚良いと思います。無関係なのに、勝手に、一方的に主人公へ密かな執着心を募らせていく危ないセブルスも好きです。主人公が蕾を咲かせる瞬間を偶然目にしたとき、何故か心が軽くなったような気がしたセブルス。ダンブルドアに上手く転がされ、以降毎年花を……。ハリーの方が実はおまけ(口実)だったり。

「あなたの香りの中の私」
こちらは大人な雰囲気のお話です。教授と同僚をイメージしました。ヤマもオチもなくただ甘いお話になっているかと思います。設定上はクリスマスの夜ですが、クリスマスである必要はないな(二人はクリスマスに限らずこんな甘い夜を過ごしているだろうな)と思いました。セブルスにとけたい。


2020/01/07


▼###

「ねぇーなんでパパはママとけっこんしたのぉ?」
セブルスの返答をあえて小説中には書かないでおく方法をよくとるのですが、今回は書くことにしました。セブルスに絵本を読んでほしいです。ねだられて仕方なく読んではくれる(わりと上手い)けど、主人公には聞かせてくれないタイプのセブルスが私は好きです。伸び耳で盗み聞きしたいですね。

企画のお話を書きながら、やっぱりこの企画が好きだなぁ楽しいなぁと募るものがありまして。Attention部分に書き加えた上で試験的に期間限定で復活させました。なんと早い復活か。送っていただいたすべての文章にお応えすることはできませんが、###部屋のアンケートリンクからご参加いただけましたら幸いです。

最後に、完売するまで宣伝したい「シナリオの守り人」のBooth頒布リンクを載せておきます。もし悩まれている方がいらっしゃるなら、今が買い時!私の事情としましては、Booth倉庫に預けてあるので、動きが少ないと保管料として毎月1100円の赤字が発生します。倉庫利用は楽チンですが、ここが悩みどころです。今後同サービスをご利用予定の方への参考になればと思います。

Boothを覗く


2019/12/19


▼###

「空と海が恋をして世界中にチョコレートの風が吹いた」
教授と店主主人公のお話でした。この書き出しを言うセブルスが見てみたかったのです。私が生徒だったなら大混乱。上手くいきかけていた調合を間違えていたところです。学生セブルスがせっせと魔法薬に取り組んでいる隣でチョコレートの研究をしていた若き二人の姿も微笑ましいと思います。集中力をかき乱していたであろう主人公を遠ざけないだけの仲良し感。好きです。しばしば送られてくる主人公の菓子を食べて、ほんの僅かに頬を緩めるセブルスが見たい。好きです。果たしてセブルスの食べた菓子の味はどうだったのか。恋心があったとして、それは主人公へのものなのか。結末は皆様の心の中に。ただ、主人公にあーんしてもらってる時点で、ね!食べ物運ぶと口を開けるセブルスが私はすごく好きです。


2019/12/09


▼###

「喪に服すように凍てついた夜空は、私の心そのもの」
ハリーの落とした蘇りの石を求め、見つけてしまった主人公と原作通り最期を迎えた教授の切ないお話でした。書き終わりの『僅かな命の灯火』をどう捉えるか、から話を考えました。ハリーはジェームズらに触れることはなかったので、感触は私の想像です。言いたいことは人それぞれだと思うので伏せました。私なら……と考え、答えがでなかったせいもあります。主人公が石を手放す場面を想像すると苦しいです。けれど、別れを言うことだけはできる。もう一度森へ捨てても、自らの金庫に封じるのもありかな、と思います。

一つ前にupした『最後まで責任をとりたまえ』が想像以上の反応で、とても嬉しいです!やはり私以外にも同じ願いを持つ方がいらっしゃった!共鳴してくださる方がこんなにも!ずっと温めていたネタでもあるので、その喜びは倍増しています。ありがとうございます!未読の方は是非読んでいただければ、と思います!


2019/11/27


▼###

「最後まで責任をとりたまえ」
ここは所謂現実というものではないかもしれない。目が覚めたらセブルスがいる夢を捨てきれないので何度でも書きたいです。朝、紅茶を用意して起こしてくれるセブルスがほしいです。好きです。時が経つ毎にセブルスのいる写真が増えていくのは想像して微笑んでしまいます。主人公の友人なのに説明しながら難癖つけたり、指輪を外したがらなかったり、ぎこちなく遠慮がちなくせにハグしたい(または触れたい)と主張はしてくるセブルスが好きなので、私とツボが同じ方は一緒に身悶えてください(((*´∇`*)))

長らくお待たせしてしまった申し訳なさと果たして待ってくださっているのか?という不安に染まりながらのupです。皆様からの感想、拍手等をお待ちしております!

拍手を送る

また、「シナリオの守り人」の購入ありがとうございます!ブーストしてのご購入もあり、感激しております!ありがとうございます!既に手元へ届いている方もいらっしゃるはず。本は如何でしょうか?素敵なカバー&表紙に興奮された方もいらっしゃるのでは。

まだ複数の在庫があります。より多くの方に手にとっていただけることを願うばかりです。

BOOTHページへ飛ぶ


2019/11/25


▼###

「古びたベッドのスプリングが音を立てて私の身体を受け止める」
教授と生徒で片想いでした。何気にふられてはいるのですが、気付かなければふられていないも同然。強気にラブレターを書けます。セブルスとしては、塔から落ちてきた生徒の真意や状況を探るためにレジリメンスを使ったところ、付属的に主人公の恋心を知ってしまった。事故です。『ただの生徒』だったのに、翌日からは『自分のことを好いてる生徒』として見てしまうセブルスも好きです。過度に冷たくしたりだとか。
マグル感覚よりも、魔法族は高いところから落ちることに危機感は無さそうだと思っています。ネビルのおばあちゃんが上階からネビルを落としたエピソードがあったような。リリーもブランコから飛んだはず。骨折しても薬でたちまち治りますし。こういった魔法族の感覚を想像しながら話を書くことが楽しいです。


2019/11/08


▼###

「もしもの話」
学生セブルスと学生主人公のお話でした。初めて守護霊を出した日。セブルスはこの日からずっと牝鹿と共にいるのだと思います。セブルスの心を目の当たりにしながら、二人だけの秘密を抱える切なさ。好きです。


2019/11/07


▼###

拍手にてご質問いただいたものを先に回答させていただきます。今回BOOTHにて頒布しております「シナリオの守り人」での主人公名は「アニーシャ・カヤボーイ」です。今回、本にするにあたり固定名が必要となったため考えた名前です。イギリス文化には詳しくありませんが、浮きすぎてはいないかと思います。

「ここにいたのか」
教授と同僚のお話でした。恋人か、未満か、曖昧ですが仲は良い二人です。セブルスがかの有名な「Always」と言ったあの日に出した守護霊の行方をイメージして書いたために、牝鹿は塔の上からやって来ました。守護霊と術者が感覚や行き先、視界などを通じているかは分かりませんが、守護霊の見聞きしたものをある程度把握できたら良いなと思います。

「貴方の生きる道」
死の秘宝冒頭時期のセブルスとマグル界で生きる同級生の主人公のお話でした。最低限の説明は盛り込んだつもりです。セブルスはハリーの動向を探るため、ウィーズリー家を気にかけているかもしれないと思い、この話を組みました。セブルスの動きとしては、家には入れないので、外に出てきた人間(この話では双子)から何か情報を得ようと追跡。その過程でかつての同級生、主人公を見つけた。リリーやエイブリーらとはまた違う関係をセブルスと築いていた主人公。友人、悪友、それ以上かはご想像にお任せして、彼が身を案じるほどの仲だった。ダンブルドアを失い一人となったセブルスの前に現れた、彼を取り巻く状況を知らない主人公に、学生時代の良い思い出も合わさって、安心感のようなものを感じていてほしいです。そんな余裕がないことくらい分かりきっているのに、「また来る」なんて言ってしまうくらいには。セブルスの心から抜け落ちたものを埋めるように、主人公を無意識に求めてほしい。これを読んでいただいてからまた「貴方の生きる道」を読み返していただくとより楽しめるかと思います。最初から話にセブルスsideを盛り込めたらよかったのですが、無念……。


2019/11/05


▼「シナリオの守り人」頒布開始

「シナリオの守り人」が本日よりBOOTHにて頒布開始となりました!とうとうこの日が来たのだと感慨深いです。下記リンク先にて記載してありますが、

本のメリット
●紙を捲れる
●いつかサイトが消えても残る
●誤字脱字が多少改善されている
●視点の移動が減った(主人公視点メイン)
本のデメリット
●有料
●主人公名の固定
●複数のエピソードが削られている
●空行が少ない分、視点移動が一層難解(私が修正しきれず諦めた部分があるため)
●書き下ろしの短編などはない

です。本だー!!!.゚+.((*´▽`*))゚+.゚の感動には自信があります。

BOOTH倉庫から直接郵送されるため、私のプライベートに関わらず発送されていきますのでご安心ください。また、住所等を私に知られることもありません。ブースト↑機能待ってます!(笑)

BOOTHページへ飛ぶ


追記
2019/11/01


prev | next

トップ
更新・サイト関連
映画・本・ゲーム
セブルス以外のこと
小ネタ、SS系
その他

今日:0 昨日:0 合計:25140


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -