泣けない





だってれてしまったんだ、のせいで。(今更 いを乞うことがされると思うか?いいえ、私は 赦さない。)

ついてしまうことが怖くて君に触れられずにい た。いつか君が消えてしまうかと思えたんだ。本当は君に触れたからといって君が傷つくはずもないのに。

すべてがどうでもいいと思っていた。殴られた頬も蹴られた腹もこの胸の痛みも。だって私がそもそもの元凶なのだから。向けられた銃口が目に映り世界にサヨナラを告げたそのとき、光の中から君がやってきた。

孤独を切り裂いた手を抱きしめた、もう二度と温もりを失いたくないよ。忘れたくないよ。


振り返れば柔らかい笑顔が待っている。嗚呼、そこに私は帰りたくて生きているのだな、と満面の笑顔を見て気づく。無償の優しさが恋しくて今日もあなたの元へと帰る。あなたの温もりに包まれる時間が至福なのだと、どうすれば伝わるだろうか。そして今日も私は恋しいあなたへと帰る。





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