今月紹介してきた4色油性ボールペンに0.5mmシャーペンを加えた複合筆記具/多機能ペンのなかで、もしかしたら最も売れているかもしれないのがこれ。
本品を含めた三品中、最初に登場(2004年)し、売れ行き良いらしく上級品が三ツもあります。日本製?
グリップは不必要に軟らかくないけれど少しべたつく。
三品のなかでは最もペン先が見やすい。
スライドレバーの操作性は標準的、ノック解除音(レバー後退音)は控えめ。いちばん甲高いのは三菱マルチ5。
替芯SK-0.7芯(φ3×89.8mm,JIS油性B型派生品、内径φ1.6mm)、筆記距離700m。黒と赤には0.4mmボールあり。緑の色合いは暗め。
書き味は平均的。色別されておらず、とても見分けにくい。
ハイテックCコレトや
三菱スタイルフィット、
ぺんてるスリッチーズ用替芯でゲル化可能(要改造)。
といっても長さを切り揃えるだけ。もちろん改造の成功を保証しません。
シャーペンで書くには、クリップ兼用スライドレバーを押し出し、さらに押し出してシャーペン芯を繰り出します。
芯補充はシャーペン機構部を抜きとって前方から。
消しゴムはJタイプ、φ4.8mmくらいで他製品から流用できません。
シャーペン支持部(芯室)はボールペンのインク収容筒が流用されており、耐久性の面で他製品に劣ると言われています。
またシャーペン支持部と機構部を合わせた長さは98mm。
ペン先の見易さ、赤と黒が隣り合う色配置、他にはない可動式クリップなど、細部で扱いやすく感じられます。
これが売れているのは、たんに登場が早かったとか価格が低いとかだけではないのだろう、と思わせる製品です。
また本品はパイロットハイテックCコレト用替芯の移植先として有名で、ネット検索すれば換装例が頻出します。
多色ゲルインクボールペンではパイロットに追い抜かれたゼブラですが、そのコレト芯の移植先としてクリップオンマルチ軸が重用されるとは、江戸の仇を長崎で討つかのような事象です。
いや、替芯が継続して売れているのはパイロットだから寄生されているのかな?
といってもこれはマニア間だけでの出来事なんですけどね。
使用機会が最も低いと思われる緑インクをどう使うか、という命題に対しゼブラは
PC版公式HPで4色+を使ったメモ術FEIT-Z法を紹介しています。以下転載してみましょう。
FEIT-Z法とは、事実(Fact)、感情(Emotion)、アイデア(Idea)、やるべき事(TO-DO)の頭文字と、「Z状」に進むステップから命名されたメモ法です。
F(Fact)まず、事実がある。
E(Emotion)事実に対して感情的に反応する。
I(Idea)それに対して分析・考察をしたり、アイデアを考える。
T(TO-DO)やるべき事の拾い出しをする。これを各色に振り分けて使うことを勧めています。
緑替芯はもちろん三社ともに供給しており、またこれら替芯尾端には綿のような発泡ポリウレタンが詰められています。
替芯内圧を保ってインク逆流を不完全ながら防ぐ処置で、ある程度なら水平筆記や上向き筆記ができ、三社とも手帳への使用を考慮したことが窺えます。
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