続・落日

【 名前変換 】　※注意

一幕　後ろ髪引けども

思い立ったが吉日
何れ菖蒲
背より腹
壁の穴は壁で塞げ
痛い上の針

二幕　土蜘蛛

逃げるが勝ち
逃中に活を求め
言わぬは言うに勝る※流血注意
間髪を容れず流血注意
背水の陣
一念天に通ず
当たって砕けろ

三幕　獣の目

切る手遅かれ
牛鬼組のかなめ石
鳴かぬ蛍が
艶やかな睫
毛倡妓と雪羅
思案の外

四幕　牛の歩み・追憶

手に負えない
記憶を辿る
慈しんだ人
推し量る意味はなし

五幕　仄めかす

弱り目に烏の目
肩が凝る
僅かな希望
芽生える

六幕　然もありなん

面倒な場
牙は血を飲むために
血は身体を巡り
そして、心臓は動く
白け切る
只、温かい

七幕　馳走と探りの刃

色は匂う
澄み渡る
刹那を永く

終幕　照りつける陽の道

慈しむは子
冷えた命と生まれた命を
記憶の向こう側
別れなく、離れなく
紅く染まり始まる世界へ　〈完〉

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