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昼から続いていた大雨。

夜。まさかの自室が雨漏りを起こしてしまい、たまたま近くを通りかかった鬼蜘蛛丸さんと義丸さんに助けてもらった。

至る所に桶が並べられ、少しずつ雨水を受け止める部屋を呆然と見ながら「今日ここで寝るのは無理だねぇ…」と義丸さんが呟いた。


「どうしたら……」

「じゃあ、俺の部屋に来る?」

「え!」

「義丸!」


意味深に笑みを浮かべて誘ってきた義丸さんを鬼蜘蛛さんが叱る。


「すみません◯◯さん。という訳で他の部屋で寝なくちゃいけませんね……そうだ!恋人のあいつを頼ったらどうですか?」

「そっちの方が危険なんじゃ…」

「少なくともお前よりマシだ」


鬼蜘蛛丸さんの提案に暫く考え込む。もうそれしかないよね。

きっと彼の事だから、快く受け入れてくれるだろうけど……一緒に寝る事を思うと顔が熱くなる。

私は二人にお礼とお休みの挨拶をすると、枕を持って廊下を歩き出した。

激しい雨音を聞きながら、彼の部屋の前に辿り着いた。




私は恋人の、


重さん、お邪魔します

間切さん、起きてるかな

網問さん、いますか?

航さーん

東南風さん、入っていいですか?

白南風丸さん…?



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