シーツ越しの体温

人間の尊厳
3日目の深夜
黒色の主人と金色の奴隷
曖昧な境界線の延長
怠惰な1日
洋ナシタルトの日々
歪んだ笑顔
Present for きな粉san


金髪と一緒に普通、というかなんというか身分云々抜きにして一緒にいられるのは親父がいない時だけだ。
親父に見つかれば金髪は破棄されるし俺だってどうなるかわからない。
そろそろどっかから知らない女をもらって結婚させられてもおかしくはないのだ。
基本的に成金の結婚は早い。
適当に行き遅れたいいところの女をもらうか同じ身分の女をもらうかなのだ。
親が決めた相手ならば別居するのが当たり前。
それどころか不要になれば捨てるし邪魔だと思えば消したりする。
俺の母親は別居してもう長いからここ数年顔も見ていない。
どこぞで愛人でも作って楽しんでいるに違いない。
うちの親父も最近は海外に女を作ったらしくよく出かけて行く。
まぁ俺にして見れば好都合だ。

「金髪起きろ」
「んー」

昨日の夜ヤりすぎたか。
全く目を覚ます気配がない。
とりあえず自分だけ起きて黒服を呼ぶ。

「親父のスケジュールは?」
「予定では1週間ほど留守にする予定です」
「そうか」
「しかし現在ホテル建設に予定のずれが見えているので少し早まるかと」
「・・・それだと早ければ5日で帰ってくるな」

建設業者め、なんてことをしてくれる。
予定にうるさい親父がそんなのを許すとは思えない。

「坊ちゃん、程々にしないと見つかりますよ」
「わかってる」
「我々も十分自由ですが彼の扱いは考えものです」
「そうだな」

親父は金髪をあまりよく思ってはいない。
俺のをしゃぶってるか部屋にこもっているところしか見ていないんだからまぁ当たり前だが。
服を着せているのも気に入らないらしいし人前に出さないのも気に入らないらしい。
奴隷なんだから昔の身分なんか気にしてやる必要はないんだけども。
まぁ俺は気に入ったものは人に貸したくもないし見せたくもないのだ。
親父と違って見せびらかすような趣味はない。
そんなんだから母親も自分から出て行ったんだ。

「大体中途半端に扱うから人前に出せないんでしょう?新しいのを買ったらどうです?」
「そんなことをして見ろ。金髪は親父に捨てられるぞ」
「でしたら建前を人形にでもしたらいいでしょう。人形なら躾に時間がかかります」
「お前の言いたいことはわかるよ。とりあえず朝食」
「わかりました」

黒服は少し時間をいただくと言ってから部屋を出て行く。
ベッドの上のシーツの塊がもぞもぞと動いた。
金髪も目が覚めたらしい。

「寝過ぎだ」
「うん」
「話、聞いてたか?」
「・・・少し」

失敗したな。
最近ますます捨てられるという言葉に敏感なのに。
茶髪や白髪が執拗にくれと言ってくるのがストレスらしい。
白髪なんてたまに会いに来るがアイツはおびえてる金髪を楽しんでいるだけだ。
茶髪は阿呆だから考えていることはわからない。
下衆なことだってことはなんとなくわかる。

「捨てるの?」
「まだ捨てない」
「いつ捨てるの?」
「それはお前次第」

シーツから顔を出して、少しだけ潤んだ目で俺を睨む。

「ホント、性格悪い」
「絶対がほしいならせいぜい俺の機嫌を損ねるなよ」
「ふんっ」

またシーツに戻った金髪の頭を撫でてやる。
黙ってそのままでいるってことはこの行為は気に入っているってことだ。
これだけ大切にしてやってるんだから少しぐらい信用したらどうなんだ。
金髪の上に身体をのせて、シーツ越しに顔を合わせる。

「親父が今日から大体5日は絶対いないんだけど何したい?」
「旦那様いないの?」
「そう。思いっきり甘えるチャンスだぜ?」
「ご飯食べたい。それから、本が読みたいしチェスもしたい」
「外に行こうとは思わないんだ?」
「・・・裸で外に出すから嫌」
「随分我が儘な奴隷だな」
「甘えていいんでしょ?」

あぁ、これだから頭のいい奴は。
すぐ上げ足を取りやがる。

「おい、顔出せよ」
「何?」

ひょっこり出てきた顔にキスをしてやってシーツを剥ぐ。

「ちょ、ご飯は?」
「時間あるって」
「ンッ、昨日何回シたと思ってんの?」
「お前が勝手に出なくなるまでイったんだろ?」
「あっま、はううぅ!」

さすがに昨日の今日だから中はぐちゃぐちゃのまま。
指を2本飲み込んだ金髪のアナルから俺の精液が零れてきた。
しばらく円を描くようにかき混ぜていたら泡立って、ソレが零れてシーツにしみをつくる。
この行為に大分慣れたらしい金髪は涎を零しながらびくびくと震えている。

「今日はしがみ付かないのな」
「あっあ、だ、だって、ひん!」
「だって?」
「あっあっ身体、から、身体痛いぃっ」

さすがに昨日金髪の身体を捻ったのはよくなかったらしい。
いつもいじらしいほど俺を掴んでいるのに今日は腕すら伸びてこない。
目だけをこちらに向ける金髪の腕を引いて膝に乗せてやる。
俺ってホント優しいよな。

「う゛、うぐっ」
「満足だろ?」
「あっんあっあん!そこ、あぁ!」
「ここだろ?」
「ひいぃぃ!い゛ああぁぁ!うあ、あっあぁ!」

折角膝に乗せてやったのに金髪は頭を振ってずるりと横に倒れた。
昨日弄り過ぎた前立腺を押し潰す行為はキツ過ぎたらしい。
でも金髪のペニスは勃起してるし構うことはない。
コレぐらいじゃ壊れないし。
金髪の意地みたいなもんだ。
身体を痙攣させてビクビクと跳ねているのに意識を失うことはない。
もう一度身体を起こしてやって金髪の腕を俺の背に回す。

「自分で挿れろ」
「ふ、うぅ・・・ん、う、うぁ」
「そのまま腰落とせ」
「う゛、ふ、ふあぁぁ・・・!」

ゆっくり落とすようなことはしない。
一気に金髪の腰が落ちて来て、金髪のアナルに深々と俺のペニスが挿入された。
さすがに金髪が動くのは無理そうだがこれで上出来。
金髪の身体をベッドに押し戻して金髪の足首を掴む。
そのまま足首を上に持っていけばいろんな部分が丸見え。

「あ、あ゛・・・くるひ、あぁ・・・」
「でも見えるから好きだろ?」
「ひん!あっあっあう゛!奥、う゛あぁ!奥があ゛あ゛・・・!」

折り曲げた身体に落とす様にして腰を動かす。
ガツガツと奥にペニスが当たって、金髪のアナルはさらに泡立つ。
粘着質な音が部屋に響いていた。
ガチャリとドアの開いた音がして振り返れば先ほどの黒服。
この行為を気にすることなくテーブルに朝食を並べていく。

「やら!嫌!うああん!まっあ゛う゛ん!」
「ははっ、別に見られるの初めてじゃねーだろ?」
「やらああ!や、ひぃん!」
「オイ、お前見て行けよ。その方が締まりが良い」
「坊ちゃん、私は朝食を置いたら出て行きますので」
「つまんねーなー。な、金髪」
「やらやらっあっう゛ああっ!らめ、あっあっはひいいぃぃ!」
「ははっ、見られてイきやがった」

薄い精液を撒き散らした金髪のペニスをぐちぐちと揉んでやる。
もちろん腰は振ったままで。
金髪のペニスは壊れたように先走りを零して止まらない射精を繰り返す。
俺は金髪の奥にペニスを叩きつけるようにして射精した。

「ひ、ひぃ、も、れな、れないぃ・・・」
「気持ち良かったろ?」
「うん、きもひ、よかったあぁ」
「いつもそれぐらい素直ならもっと可愛がってやんのに」

指を咥えて四肢を震わせている金髪を抱き上げる。
飯の前に軽くシャワーを浴びよう。
でもせっかくの朝食が冷めたら1日の気分が最悪だな。
そう思ってテーブルを見れば冷製スープにサンドイッチ、それから果物。

「あ、チェリーがある・・・」
「1つだけな。残りはシャワー後だ」
「ん」

俺の雇っている連中は随分と優秀だ。




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