歪んだ笑顔

人間の尊厳
3日目の深夜
黒色の主人と金色の奴隷
曖昧な境界線の延長
怠惰な1日
洋ナシタルトの日々



俺の服は黒髪のお下がりだ。
お下がりといっても黒髪の服は数回しか着てないものがほとんどだ。
全く着ていないものだってある。
黒髪は衣装にやたらに気を使うので部屋着からパーティー用、ソレに合わせる小物までたくさんのものがある。
それに黒髪は欲しいものはとりあえず買うのだ。
後々いらないものは俺の元に来るのだが新品だとやはり気を使う。
基本的に奴隷は貴族が着るような服は着ないのだ。
そんな俺を気遣って黒髪お抱えのメイド達が俺に服を持ってきた。
旦那様の前だけでもコレを着たらっていう気遣いなんだが・・・。

「さすがに・・・女物はちょっと・・・」

メイドのお下がりだし奴隷の服なんて普通は適当なシーツ破ったヤツとか外出用のローブぐらいのものだ。
だから男物だろうが女物だろうが布切れだろうがあるだけマシなのだ。
ソレはわかっているんだが普段から男物を身につけているしやっぱり女物は・・・。
でもせっかくの好意を無駄にするわけにもいかないのでとりあえず女物と男物を分ける。
女物は犬用ベッドにクッション代わりに敷こうかな。
小さい黒髪が来ると俺の寝る場所は犬用ベッドになるからな。
結局でかい袋に詰め込まれていた服の半分は女物だった。
男物を残して女物は袋にもう一度詰め込んでいく。

「何やってんだ?」
「メイドが俺に服くれたから着れるのと着れないの分けてる」
「ほとんど着れねぇに仕分けられてんじゃん」
「メイドのだから女物ばっかなんだ。着れないのはベッドと床に敷く」
「ふーん?」

黒髪は人がせっかく袋に戻した服をまたばらばらと広げる。
迷惑極まりないがほっといて俺は残りの服を整理する。
あ、このシャツいい。
合わせやすい色合いのベルトが数本、これでパンツ系は全部着れるかな。
女ならではの気使い、ありがたい。
ボタンの色が違うのはきっとメイドが付けてくれたに違いない。
大きいサイズのものがあるのを見ると服を提供したのはメイドだけじゃないらしい。
メイドはもちろん、黒服にも礼を言わなくては。
何か手伝える仕事があったら手伝おう。

「なぁ金髪」
「何?」
「これ着て」
「・・・ごめん、よく聞こえな」
「こ・れ・着・て」

黒髪が手に持ってるのは綿の白いワンピース。
裾に施してある黄色の刺繍とレースは2年ほど前にはやったデザインだ。

「割とでかいし、伸縮性もある。お前に着れて一番似合う。俺の見立てに間違いはない」
「こ、このシャツは?黒ベース、灰色ストライプで格好いいなぁって」
「これがいい」
「・・・どうしても?」
「どうしても」

元々俺に拒否権はないのは分かっているが一応の確認。
白いワンピースを差し出したまま俺を睨むように見る黒髪の視線に耐えられるわけもない。
しぶしぶ、嫌々そのワンピースを受け取る。
シャツを脱いでとりあえずワンピースに袖を通す。
後はズボンを脱ぐだけなのだがなかなか決心がつかない。

「下着も脱げ」
「・・・・・はい」

さっさと脱げばよかった。
思い切ってずるりと下げる。
女物の服なんて生まれて初めて着た。
股がスースーするし、その、ペニスが落ち着かない・・・。

「も、もういい?」
「駄目だ」

そう言って黒髪にベッドまで引っ張られる。
ベッドに転がされて薄っぺらいスカートを捲られる。

「ちょ、なにっ」
「ドロワーズがないのはおしいな」
「人のスカートの中覗きながら冷静に分析しないで」
「伏せてケツ上げろ」

俺は言われたとおりの体勢になる。
いつもしている体勢なの女物の服を着ているってだけで羞恥心が倍に膨れ上がる。
黒髪はワンピースを捲ると俺のアナルにローションを塗っていく。
しばらくするとアナルに指が挿ってくる。
ただ解すだけのもどかしい刺激。

「んっんぁ、んんっ」
「よし、こんなもんか」
「あっ・・・んん」
「物欲しそうな顔するな。すぐくれてやるから」
「ひうぅっあっな、なに」
「ローター」
「ふひぃ!あっああっ奥、挿って、うあぁっ」

少し大きめのローターが奥まで挿れられる。
1つ挿入されると次、ソレが挿入されれば次と計3つのローターが詰め込まれた。
落としたらいけない、でも腹はひきつる。
少しでも楽な体勢を取ろうと腹を抱えてベッドに横になる。

「と、とって、苦し」
「自分で出せ」
「えっ、まっああん!」

腹に詰め込まれたローターが一気に振動を始めた。
中でゴツゴツとローター同士がぶつかってアナルをかき混ぜる。
目の前がチカチカして、身体をぐっと丸めなんとかやり過ごす。
黒髪はそんな俺に構うことなく俺の身体を起こして足を広げる。
大きく足を開いて、何もかもが丸見え。
自分の目に尻から出る3本のコードが見えてカッと顔が赤くなった。

「いやあぁ、で、できなっいやっ」
「嫌じゃねぇよ。逆らうな、振動強くするぞ」
「やああぁ!!!あっごめ、なさいっだすからっああぁっ!」
「早くしろ」

強くなった振動を弱めることもしてくれない。
足は余計に開かれて背がひきつる。
嫌だと訴えても許してくれるような奴ではないし、それに拒否権なんて俺にはない。
片手を腹に当て、腕を噛みながら腹に力を込める。

「ふ、あ、んあぁぁ、うあっ」
「あ、出てきた」
「はあぁっあっうあん!あっあっあああ」

涎をまきちらしながらまず1つ目。
あと2つもあるのかと思うと気が遠くなる。
黒髪は俺がアナルからローター吐き出すのを楽しそうに見ている。
悪趣味な奴め。
また腕を噛んで腹に力を込める。

「ううぅ、うあぁぁっは、んん」
「ははっお前男のくせに産卵してるみてぇだな」
「は、ああん!ふあ、あっも、2つだした、からっも、いやだあぁ」
「あと1つだろ?早くしろよ」
「ううぅっんっ」

もしかしたら許してくれるかと思ったのに駄目だった。
奥に入りすぎたローターはなかなか出て行ってくれない。
早くしないと黒髪に怒られる。

「あ、ね、あっでな、でないからっ」
「は?」
「怒らないで、怒らなっあぅ、出すから、ちゃんと出すから」
「それで?」
「手、使っちゃだめ?奥、はいって出てこないからっちゃ、ちゃんと自分でするから」
「はっ、情けねー顔。どーぞ」
「は、あっううぅっ」

コード引っ張ったりすると怒るにきまってるからアナルに指を突っ込む。
腹に力を入れて、自分の指で掻き出しながらローターを下へ誘導していく。
あと少しで出ると思ったところで指を抜いて、腹に力を込める。
シーツを握りしめて身を捩って、ようやく3つ目が出て行った。

「はあっああぁ・・・」
「よくできました。ご褒美な」
「ひああっ!あうっあっま、あああ!」

いきなり挿ってきた黒髪のペニス。
それだけで射精してしまった俺。
射精後の倦怠感で震える俺に気を使うこと黒髪は腰を振る。
黒髪は俺の腕をひとまとめにして押さえつけて片足を抱えた。
揺さぶられるだけの身体がみしみしと音を立てる。

「ああぁっ奥が、あっうああぁぁぁ!」
「は、嬉しいだろ?」
「うんっうん!ああん!あっあっ」
「は、スカート穿いてるくせに、不釣り合いだな。ペニス勃起させて」
「やああぁっ言わな、でえぇっああっ」
「中に出してやるから、零すなよ?」
「うんっあっうんっああぁぁぁ」
「は、涎たらしやがって、みっともねぇ。んっ」
「ふああぁっあつ、いぃ・・・ああんっ」

ずるりと黒髪のペニスが抜けて、俺は中に出された精液を零さないようにアナルに手をあてる。
拡がりきったアナルはすぐに閉まってはくれないのだ。

「ふぅ、ううぅん」
「なぁ金髪」
「んぁ、なに?」
「さっきから黙ってたんだけどさ」
「うん?」

黒髪は手を伸ばして俺の乳首を押しつぶす。

「んやぁぁっん、なにっ」
「乳首透けてる」
「っな、やっみ、見るな!」

身体を起こして黒髪から離れる。
薄い生地だとは思ってたけど、思ってたけどそんなまさか。
両腕で胸を隠して身体を丸める。
最悪だ、最悪。
腹を抱えて笑う黒髪を睨みつけていたらアナルに違和感。

「ひっ!や、だめだめっあっ嘘、やだっ」
「ははっ、アナルから何零してんの?」
「ううぅぅぅ・・・」
「言ったこと守れない奴隷がどうなるかわかってるよな?」

ゆっくり頷いた俺を見て、黒髪は楽しそうに笑った。
憎たらしい顔が余計に憎たらしく思えた。




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